ご支援を依頼される前は、どのような経営課題を抱えていらっしゃいましたか?
【橋本氏】
地域に必要なサービスだと信じて「小規模多機能ホーム ひなの家 押野」を開設したものの、当時は制度理解も営業の仕組みも手探り状態でした。周囲からは「小多機は儲からない」と言われていましたが、まさにその通りの壁にぶつかってしまったのです。
「紹介があれば誰でも受ける」という姿勢だったため、他施設でお手上げになった困難事例や軽度の方ばかりが集まり、定額制ゆえの「使いたい放題」による構造的赤字に陥っていました。年間売上はわずか2,760万円、人件費率は91.3%、営業利益率はマイナス20%という悲惨な数字で、登録者数も最大9名で頭打ちでした。
【秋田氏】
現場でも「こんな大変なケースばかり受け入れて、本当に正しいのだろうか」と迷いや疲弊が生じ、「こんな人は対応できない」という拒否反応すら出ていました。経営面でも現場の雰囲気でも八方塞がりとなり、正直「このままでは事業を継続できない」という強い危機感を抱いていました。
船井総研の「月次支援」を導入されたきっかけや、決め手 は何でしたか?
【橋本氏】
北陸電力グループ主催のセミナーで、船井総研の森永コンサルタントの講演とファシリテーションを聞いたことがきっかけです。
当時、私たちは「あれもやらなきゃ」「これも良さそうだ」と手探りで手を出してはどれも中途半端になり、迷走していました。
森永さんは全国の豊富な成功事例データをもとに「今、何をすべきか」の優先順位をズバッと絞り込んでくださり、「この人となら確実にPDCAを回して事業を立て直せる」と直感しました。
単発のアドバイス(助言)で終わるのではなく、毎月定期的に現場へ足を運び、私たち経営陣と現場管理者の間に立って数値管理から行動計画まで一緒に汗をかいてくれる「月次支援スタイル」だからこそ、伴走をお願いしようと決めました。
月次支援の中で、具体的にどのような取り組みを進めら れましたか?
【秋田氏】
毎月の月次ミーティングで、まずは「定量的データに基づくKPI管理」を徹底的に叩き込んでいただきました。
売上目標、登録者数、平均要介護度、人件費率、そして毎月の営業件数や問合せ成約率などを管理表で見える化し、「今月はどこにボトルネックがあるのか」を毎月定量的に分析しました。
その上で、毎月以下のような具体的施策を一つひとつ伴走していただきました。
1. ターゲットの再定義と営業スタイルの変革
「誰でも受ける」のをやめ、「退院直後で在宅復帰に不安がある中重度者」や「困難ケース」に対象を絞り込みました。
森永さんに作成・指導いただいた「退院支援チラシ」や「困りごと訴求チラシ」を持って病院のMSW(医療ソーシャルワーカー)や居宅のケアマネジャーへ計画的に訪問営業を行いました。
2. 信頼関係を深める仕組み(茶話会・サンキューレター)の導入
関係先のケアマネジャーを少人数招待して実際の利用事例を発表する「茶話会(ミニ勉強会)」の企画・運営をサポートしていただきました。
さらに、利用開始から1・3・6ヶ月後に写真付きでご利用者の様子を報告する「サンキューレター」を導入したところ、紹介元からの信頼が絶大なものになり、リピート紹介が激増しました。
3. 適正サービス量のコントロールと業務の標準化
ただ「通い・泊まり」を過剰に提供するのではなく、小多機の強みである「訪問ケア」を軸にした適正なサービス計画へ見直しました。
あわせて、時間帯別の業務フローやシフト配置を標準化したことで、人件費率を跳ね上げていた無駄な人員配置を適正化できました。
月次支援を通じて、どのような成果や変化が得られました か?
【橋本氏】
数字面では、まさに「奇跡」と言えるV字回復を遂げることができました。
● 年間売上: 2,760万円 → 9,870万円(約3.6倍・年間約7,100万円の増収)
● 登録者数: 9名 → 29名(常時満員・待機者5〜6名)
● 営業利益率: マイナス20% → プラス15%超
● 人件費率: 91.3% → 58%(適正水準へ劇的改善)
全国約5,300の小多機事業所の中でも「上位3.4%(全国182位、石川県2位)」に入る高収益・高品質な事業所へと成長しました。
さらに2024年には、経営不振に陥っていた別の小多機(ひなの家 白山横町)をM&Aで譲り受けました。
ここで船井総研様との月次支援で確立した「ターゲット選定・営業ツール・数値管理」のノウハウをそのまま移植したところ、譲受時14名だった登録者がわずか7か月で満員(29名)へと倍増し、迅速な事業再生にも成功しました。
【秋田氏】
何より嬉しかったのは「現場職員の意識改革と成長」です。
以前は拒否反応を示していた困難ケースに対しても、毎月の振り返りと事例の積み重ねによって「押野に任せてもらえれば何とかできる」という確固たる自信と対応力が身につきました。
毎月、船井総研のコンサルタントが経営陣の想いを代弁して現場に伝えてくれたことで、経営者と現場のベクトルが完全に一致したことも大きかったです。
船井総研のコンサルティングサービス(月次支援)を検討 している方へメッセージをお願いします。
【橋本氏】
経営者として、外部コンサルティングを導入する際は費用面などで躊躇するお気持ちもあるかもしれません。
しかし、船井総研様の月次支援は、単なるアドバイザーではなく「経営の目標達成に向けた最強の伴走パートナー」です。
最新の業界動向や全国の成功データをもとに、毎月自社の数値を客観的に分析し、次の一手を現場と一緒に実行まで落とし込んでくれます。自分たちだけで悩んでいては、これほどのスピード感で劇的なV字回復や組織改革を果たすことは不可能でした。
「利益はご利用者様と地域を守る力」です。不採算や現場の疲弊で悩まれている経営者様がいらっしゃれば、ぜひ一度船井総研様の月次支援で一緒に伴走されることを、心から強くお勧めします。
担当者(支援者)コメント
スパーテル様がこれほど劇的なV字回復を果たされた最大の要因は、橋本社長・秋田課長をはじめとする皆様が、毎月の定例会議で決まったアクションプランを愚直に・スピーディーに現場で実行し続けてくださったことです。
経営理念である「地域に居場所をつくり、どんな状態になっても支え続ける」という想いを軸に、数値ドリブンな経営管理が融合した素晴らしいモデルケースです。
今後は看護小規模多機能(看多機)の新規開設やサテライト展開など、地域のインフラとなる地域包括型モデルの確立に向けて、これからも全力で伴走してまいります。
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