代表の業務を委譲し、成長し続ける「階層型組織」への移行を支援
「士業事務所向け 幹部育成・組織化コンサルティング」とは
多くの士業事務所では、代表がすべての意思決定と実務のチェックを行い、従業員がフラットに並ぶ「文鎮型組織」に陥りがちです。
しかし、代表一人のマネジメント能力の限界が、そのまま事務所の成長限界になってしまいます。
本ソリューションは、全国多数の士業事務所をご支援してきた実績を基に、代表会議・役員会議・幹部会議などの適切な会議体を設計し、リーダー・マネージャー・役員という各階層の定義・役割・必要スキルを明文化・チェックできる仕組み(スキルマップ)を導入するコンサルティングプログラムです。
実務を幹部へ適切に「権限移譲」し、代表自身が未来を創るための「経営活動」に専念できる自律的な組織体制への生まれ変わりを強力にサポートします。
士業業界の動向(現状→課題)
【現状:約6割の士業事務所に幹部が不在】
日本全国の士業事務所のうち、実に「約6割」の事務所において、右腕となる幹部が不在であるという現実があります。
業績が拡大し従業員が増えても、組織図が「代表とメンバー」のみのフラットな状態のままであるケースが非常に多いのが実情です。
【課題:代表の限界が、組織の機能不全を招く】
1人の代表が直接マネジメントできる人数には限界があります。
限界を超えると指示やサポートが十分に行き届かなくなり、以下のような深刻な課題が発生します。
・業務品質の低下、ミスの増加
・評価への不満から生じる定着率の低下、離職率の上昇
・実務経験を積んだ優秀な資格者の独立・離職に伴う連鎖退職
・代表自身がクレーム対応や実務の細かなチェックに追われ、将来の戦略を考える時間が取れない
結果として、事務所の成長は止まり、利益が減少するという「負のスパイラル」に陥ってしまいます。
士業の組織化がうまくいく理由
【自律的な好循環サイクルの確立】
幹部を適切に育成し、役割を分担できる「階層型組織」へ移行することで、事務所経営は「好循環サイクル」へと劇的に生まれ変わります。
現場の従業員に権限を委譲することで、メンバーは任された役割と責任を通じて成長を実感し、モチベーションが高まります。
意欲の高い社員が増えれば、事務所全体の生産性と売上も自然に向上します。
そして何より、代表自身が「目の前の業務」から離れ、中期経営計画の策定や新規事業の立ち上げ、採用といった「経営活動」に時間とエネルギーを100%投下できるようになるため、事務所の成長スピードが圧倒的に加速します。
組織構築の具体的な流れ
1. 理想的な組織図の設計
現在の従業員数(資格者、正社員、パート)の状況から逆算し、必要な部門数、必要な幹部人材、そして適切な「階層(代表・役員・マネージャー・リーダー)」を再定義します。
2. 役職ごとの「役割・責任」の明文化
「名ばかり幹部」にさせないために、リーダー、マネージャー、役員の職務・役割・数値責任(処理件数、部門売上等)、判断軸(チーム最適、部門最適、全社最適)を制度として完全に言語化・明文化します。
役員・マネージャー・リーダーの役割・責任を明文化
| 役職名 | メンバー | リーダー | マネージャー | 役員 |
|---|---|---|---|---|
| 幹部 | - | 幹部候補生 | 幹部 | 幹部 |
| 対象人数 | - | 3人〜8人 (売上0.5億で1名必要) | 8人〜20人 (売上1億で1名必要) | 20人〜 (売上2億で1名必要) |
| 職務 | 実務 | 担当業務の統括 メンバー育成 | 部門統括・拡大 | 支店長/法人社員/取締役 |
| 役割 | 実務 | 業務を円滑に回すPDCA管理 | 部門売上責任 人材育成・営業・新規対応 | 中期経営計画の実行責任 採用・人事 |
| 役割の詳細 | 円滑な業務処理のための スキル取得 | 円滑な業務処理のための 担当チームの業務管理・OJT | 部門の拡大に貢献 KPI達成・人材育成・新規獲得 オンボーディング実施 | 経営者と同等 幹部として経営者に必要な情報を提供し、成果を残すために実行 経営者とともにPMVVを作り 経営者とともに浸透を担う |
| PMVV | 賛同 | 賛同 | 経営者とともに部門ビジョン作成 | 経営者とともに浸透を担う |
| 数字責任 (売上) | 受け持つ業務の完了 | チーム売上目標達成 (担当数) | 部門売上目標達成 一人あたりの担当売上目標達成 | 事務所全体の売上目標達成 |
| 人材マネジメント | しない | しない | 部門内の必要な人材把握・起案 (工数・生産性) | 人材の配置や採用 給与評価の決定とフィードバック |
| 評価 | なし | メンバー評価 | リーダー・メンバー評価 | マネージャー・リーダー評価 |
| 育成責任 | なし | メンバーの育成 | リーダーの育成 | マネージャーの育成 |
| 判断軸 | 個人最適 | チーム(≒全体最適) | 部門(≒全体最適) | 全社 |
3. 会議体の設計と管理フォーマットの統一
代表会議から幹部会議、部門会議、案件進捗会議にいたるまで、それぞれの目的、参加者、頻度、アジェンダを設計します。 また、曖昧な感情ではなく「正しいデータ」に基づいて建設的な議論ができるよう、数値(KGI・KPI)を追跡・共有するためのフォーマットを導入します。
4. 役職別スキルマップを用いた育成と評価の運用
リーダー・マネージャー・役員に必要なスキルを定義した「スキルマップ」をベースに、定期的なスキルチェックを実施します。 次に強化すべきスキルを明確にし、客観的な評価や昇格の判断基準として実務に落とし込みます。
成功のポイント
参入条件①:初期必要人員数(チーム単位から開始可能)
部門内に一般メンバーのほか、リーダー候補となる人材を含む「3〜5名」程度の小規模な体制から、役割分担と階層化の取り組みをスタートさせることが可能です。
売上規模としては、売上0.5億円(従業員3〜8人規模)でリーダー1名、売上1億円(8〜20人規模)でマネージャー1名、売上2億円(20人以上規模)で役員1名が配置の目安となります。
参入条件②:必要投資額(代表の「やめる」決断と時間投資)
本ソリューションの導入において最も重要な投資は、高額なシステム開発費などではなく、代表者様の「覚悟と時間」の投資です。
代表自身がプレイヤーとしての実務を「手放し(やめることを決める)」、幹部に責任と判断の権限を「段階的に委譲する(失敗を許容する)」という強い決断が求められます。
また、経営理念(PMVV)や価値観を共有・浸透させるために、朝礼や1on1、研修などの時間を定期的に確保する「時間的投資」が最大の成功要因となります。
支援内容
士業事務所の現状や課題感に合わせてカスタマイズし、幹部が自律的に機能するまで伴走支援いたします。
・会議体の設計・運用コンサルティング: 事務所に適した会議構造(開催頻度、参加者、議題)を再設計し、コンサルタントが会議に同席してスムーズな会議運営をリード・サポートします。
・管理フォーマットの作成・提供: 議事録や、数値(KGI・KPI)を定点観測・蓄積するための集計フォーマットを提供・整備します。
・目標達成に向けたアクションプラン策定: 部門別・チーム別の目標数値から逆算した、実行性の高い年間アクションプランの策定をサポートします。
・幹部向け「役職別スキルマップ」のカスタマイズと運用: リーダー・マネージャー・役員用のスキルマップを貴事務所向けにアレンジし、3ヶ月に1回程度のスキルチェックを通じて、計画的な育成と適正な評価を支援します。
【事例紹介:グループ総勢360名、売上21億円を達成した士業法人の組織化モデル】
自動車登録手続き業務に特化し、全国規模のサービスを展開する「行政書士法人きずなグループ(株式会社アーリア)」における、幹部不在からの脱却と持続的組織構築の事例です。
【背景:多忙を極める代表と、機能不全を恐れる文鎮型組織】
創業期からの成長に伴い、代表が多忙を極め、事務所全体への目が行き届かなくなる「管理不能状態」への危機感を抱いていました。
「プレイヤー兼任のまま管理職になり潰れてしまう」「目が行き届かず評価への不満が生じる」「統率が取れず連鎖退職が起きる」といった、士業ならではの文鎮型組織の限界を突破する必要がありました。
【取り組み:組織化を成功に導いた3つの柱】
1.徹底的な価値観(PMVV)の共有: 事務所の使命(Mission)やビジョン(Vision)を明確にし、あらゆる仕事の判断軸となる「100項目フィロソフィ」を定義。代表自らが講師となる「代表塾」や、朝礼、1on1コンパ等を通じて価値観を徹底的に浸透させました。
2.経営の仕組み化(アメーバ経営): 社内を小さな組織に分け、それぞれの「損益計算書」や「人時生産性」を月次でオープンに公開。幹部自身に自部署の事業計画を作成させ、数字目標の達成に向けたPDCAを現場主導で回させました。
3.資格の有無にとらわれない「非資格者の登用」: 資格の有無ではなく、人間力、PMVVへの共感度、トップの意図を現場に伝える力などを重視して幹部を選定。その結果、現在では幹部11名のうち10名が非資格者として大活躍する体制を実現しています。
【差別化のポイント:売上よりも「価値観」を徹底する姿勢】
ある時、売上の大きな割合を占める取引先が社内の人材を引き抜く事態が発生した際、売上低下のリスクを承知の上で「プライド(フィロソフィ)を優先する」として取引停止を決断しました。
短期的な売上よりも「価値観」を最優先する経営姿勢を社内に身をもって示したことで、フィロソフィが組織に深く根付き、長期的な帰属意識と組織の結束力を高める結果に繋がりました。
【この事例が示すこと】
士業事務所であっても、経営理念(価値観)を軸とした強固な「仕組み」を構築すれば、資格保有者の独立リスクに怯えることなく、自律的に数字責任を追及できる階層型組織を創り出せるという証明です。
代表自身がクレーム対応や実務から解放され、会社の未来を描くことに専念できるようになります。
【弊社のご支援】
この事例のように、「理念(PMVV)」と「数字(KPI・アメーバ経営)」を連動させ、幹部一人ひとりが当事者意識を持って経営に参画するまでのプロセスを、ステップを踏んでトータルでご支援いたします。
期待できる成果
・代表者様の時間創造: クレーム対応や実務の細かなチェック、指示出しから解放され、中長期の事業計画立案や新規事業などの経営本来の業務に週の大部分を投下できるようになります。
・自律して機能する階層型組織の構築: リーダーが業務を円滑に管理し、マネージャーが自律的に部門売上を最大化するためのアクションプランを実行する、強固な体制が整います。
・採用力と定着率の劇的な向上: 役割定義と評価基準が明文化されることで、スタッフの成長実感とモチベーションが高まり、離職率が低下すると同時に、次の人財投資へと繋げる好循環が生まれます。
船井総研でお手伝いできること
「実務に追われ、将来の事業ビジョンを描く時間が取れない」 「どこまで、どのようにスタッフに仕事を任せていいか分からない」 そんな悩みを抱える士業の代表者様へ。
私たちは、数多くの士業事務所をご支援してきたノウハウをベースに、現在の従業員数や売上規模に応じた「理想の組織設計図」をご提案いたします。
代表お一人が背負う責任とストレスを軽減し、右腕となる幹部が主導して業績を伸ばす持続可能な事務所への第一歩として、まずは無料の「組織診断&個別経営相談(オンライン可)」へお気軽にお申し込みください。
