データで見る食品機械市場
まず、データで見る食品機械市場というところです。経産省の動態統計と生産動態統計をご確認されている方も多いかと思いますので、簡略化したグラフを掲載しています。コロナ前、コロナ禍、そして今では、食料品加工機や関連市場の包装機及び荷造機械というところの販売額がどのように推移しているのかを示しています。食料品加工機でいうと、2019年コロナ前と2020年コロナ中というところで、103%というところで微増しました。ただ2020年と2021年比較すると、前年対比95%というところで減少しています。包装機、荷造機械に関していうと、2020年で94%の減少、2020年、2021年の昨対比は93%の減少というところで、コロナ前と2021年比較すると87%ということで、販売額が減少しているところです。しかし、食品機械市場は産品産業の食品メーカー様を相手におり、食品機械市場を安定市場と言われているわけですが、コロナにおいては大きな影響を食品機械市場にも与えました。2020年、2021年の対比の減少に関しては、のちほどご説明しますが、コロナが与えた影響に部品不足という部分が大きいと考えられると思います。
コロナが与えた影響
では、コロナが与えた影響というものは大きいのですけれども、どのように影響を与えたのかというところを三つほどピックアップさせていただいています。一つ目が、ご訪問営業できません。二つ目、展示会の効果が低迷しました。三つ目、部品不足による出荷遅れ、納期遅れというものが発生していました。納期のリードタイムが長期化しているということで、この三つが大きな影響を与えているというところです。
訪問営業ができない
まず一つ目が訪問営業できないというところです。従来は、既存顧客や案件が発生した見込み客に対して営業マンがプッシュ型で訪問営業を行っていました。良くも悪くも食品機械メーカーの皆様、またほかの機械メーカー様もそうですけれども、まだまだ昔ながらの営業といいますか、訪問して接点を獲得して、何度もお会いすることで信頼さを醸成する、そしてそこの部分で競合と差別化して受注を目指す、これが営業のスタイルです。ですが、現在はどうなっているかというと、訪問できない、会えないというところは、緊急事態宣言、蔓防の時期はそもそも訪問営業できません、それに加えて顧客のテレワーク化、訪問しても会えないというような状況です。従来、訪問営業ということでベテラン営業の方などがメインで動いていると思うのですが、新規顧客に関しても足を何回も運ぶことで、10年、20年の入れ替え頻度の機会を「入れ替えたいな」とお客様が思った時に、お声掛けいただけるという環境を作って、そのような引き合いを取ってきたわけですが、それが今難しいというような状況です。ですが、この訪問できない、訪問しても会えないというような状況は、アフターコロナでも継続するということです。大手食品メーカーさんのカルビーさんをはじめテレワーク化というものが、アフターコロナというような状況でも続けていくとおっしゃられているわけです。そしてテレワーク化、ここの生産性が向上するのか、しないのかという部分に関しては、するしないの論争がありますけれども、やはりテレワーク化という部分に生産性向上という価値を見出した大手をはじめとした食品メーカーさんはもちろん継続する、つまりは会えないといった状況が今後も続くと予想されるということです。