近年、製造業界では、ローコードソフトウェアであるBI（ビジネスインテリジェンス）ツールを駆使した「リアルタイム分析」「モバイル経営」が急速に主流となりつつあります。しかし、この流れに乗れず、多くの中堅・中小製造業では今なお、Excelを用いた個々の担当者による属人的なデータ集計・分析が依然として行われています。

BIツールの導入により、既存のシステム内に眠るデータを最大限に活用し、リアルタイムに最新の情報を把握することが可能となります。また、このツールの特長の一つとして、ローコードであることから、属人化を防ぎ、企業が自社内で必要とする指標を柔軟にカスタマイズできる点が挙げられます。

船井総研では、BIツールの初期導入から、運用に至るまで、一貫してサポートを行っています。BIツールの活用は、製造業におけるデータ分析の手法を根本的に変革し、業務効率の向上に大きく寄与することが期待されます。

製造業におけるデータ集計・分析は、依然としてExcelなどの個人のスキルに依存した手法が主流であり、多くの企業で基幹システムとの連携が不十分な状況が見受けられます。

これにより、重要なデータが社内の様々な場所に散在し、結果としてデータの統合や効果的な分析が困難な状況が生じています。

Excelなどのツールは使い勝手が良く便利ですが、リアルタイム性や複雑な分析の面で限界があり、また個々の担当者がそのツールに過度に依存することで、経営改善への視点が欠如するリスクも存在します。

こうした課題に対処するために、船井総研はBI（Business Intelligence）ツールを活用したデータ集計・分析のDX（デジタルトランスフォーメーション）を提案しています。

データ集計・分析は単なる手段に過ぎず、そのプロセスに費やす時間を最小限に抑え、業績向上のための施策検討や実行により多くのリソースを注ぐべきです。さらに、既存のシステムを最大限活用し、BIのためのデータベースとして活用することで、自社が必要とするデータを柔軟に取得し、カスタマイズして利用できる環境が整います。

BIツール活用がうまくいく理由として、2点挙げられます。

まず、BIツールはローコードソフトウェアであり、社内での内製化が比較的容易です。プログラミングを学ぶのと比較して学習のコストが低く、Excelのような操作感覚でデータの集計や分析を自動化することができる点が、その特長です。

さらに、BIツールの導入初期段階では、弊社がBIの構築を行い、その後、社内での自己運用が可能になるように段階的に指導することで、社内でのBI活用の内製化を促進しています。このような環境整備が、BIツールの活用を成功させる理由となります。

1～3か月：既存の分析業務・データ格納状況の調査

・BI構築に向けて必要な要素がそろっているか？

・システムに適切な形でデータが格納されているか？

・システムからデータをどのように抽出するか？

・既存システムのカスタマイズの有無

・BI構築に向けてインプットデータアウトプットデータの整理

等、原価管理に向けた現場やシステムにおける現状を詳細に調査。

4～6か月：BI構築に向けた草案の作成

・具体的な利用シーン、利用頻度、担当者

・必要項目

・どのような軸で分析をするか？

・どのような改善手法が仮説として立てられるか？

等をヒアリングしたうえで、BI草案を複数作成。

7～9か月：BI草案をもとにしたBIの構築＆運用のための業務フロー整理

・BI草案のうち、優先順位を付けてBI構築に取り組む

・作成したBIにおける業務運用フロー、データの入出力をドキュメント化

〇プロジェクトを推進担当者を1名明確に決定する。

・役職ではなく、今回のプロジェクトを推進するための担当者を1名決定し、全社員はその方が設定したプロジェクトのゴールに向かって進むことが重要です。

・BIツールをどのように活用し、どのような効果が表れるのかを明確に決定する必要があります。

〇プロジェクトのスケジュールを決める

・いつまでに・どの機能を・どの程度の範囲で展開するのかを明確に決定することです。

・最初はBI構築には勉強含めて時間がかかるので、全体のスケジュール管理を日付で決めることが大切です。

BIツールを活用した成功事例はこちらを参照ください。