
自動車業界への依存を脱却するために新規顧客開拓に着手。ソリューションサイトを構築し、継続的にコンテンツを追加したことで、現在はアクセスが安定して3万件/月を超え、新規引合が40件以上/月発生。サイトからの引合を更に増加させるためにAIチャットボットを導入。獲得した新規引合に対してはメールマガジンを配信することで、効率的な営業体制を構築。結果、売上1.5倍。利益率2倍を実現。
企業情報
- 会社名:株式会社カネコ
- 都道府県:千葉県
- 設立:1948年
- 従業員数:40人(2024年10月)
- 事業内容:
特殊締結部品(ネジ・ボルト・リベット・シャフト・インサートナットなど)の製造
冷間圧造品の二次加工
締結部品の画像検査
カム式旋盤のアフターメンテナンス
1.ご支援の概要
ご支援開始前の課題
- 自動車業界に依存していたため、自社の業績が自動車業界の潮流に左右されていた。
- 機器メーカー ⇒ ねじメーカー ⇒ 自社という孫請け構造で、付加価値も利益率も低いままだった。
- 新規開拓が十分にできておらず、将来に対して漠然とした不安を感じていた。
- 自社サイトで手を尽くしてみたものの、なかなか成果が出ずに困っていた。
- 営業が社長のみのトップ営業で、新規開拓や既存深耕に手が回らなかった。
ご支援内容
- 特注ネジメーカー化戦略による一次下請け化で、機器メーカーへ直接的な付加価値できるビジネスモデルを構築。
- ソリューションサイト「特殊ネジリベット製造.com」を立ち上げ、新規顧客を開拓。
- マーケティングオートメーションツール導入による、新規・休眠客への営業を効率化。
- AIチャットボット導入による、営業の一次対応を効率化。
- CRM導入による、顧客情報や商談情報のデータベースの構築。
ご支援の結果
- 毎月40件以上の新規引合いを獲得、顧客数は取り組み前後の比較で約3倍に増加。
- 自動車以外の幅広い業界の機器メーカーとの口座開拓に成功、売上は約1.5倍に増加。
- 機器メーカーの開発・設計段階から高付加価値製品を多数受注、営業利益率は約2倍を達成。
- ソリューションサイトや営業データベースによって、営業の効率化や、業界未経験だった営業担当者の即戦力化に成功。
- 主要顧客への依存度が低下し、業種分散・経営リスクの低下に成功。
2.ご支援内容の詳細
①ソリューションサイト立ち上げによる新規顧客開拓
ソリューションサイトと呼ばれる新規問い合わせ獲得のためのネジに特化した専門サイト「特殊ネジリベット.com」を開設しました。コーポレートサイトとは異なり、専門的な技術発信に特化することで、「この会社ならネジのことについて詳しいのでは?」とサイト訪問者に思わせることができ、カネコ様を知らない企業様からも技術相談から見積相談まで定期的に引合いが発生するようになりました。
サイト公開直後は、中々セッション数(アクセス数)が伸びない時期がありましたが、継続的にコンテンツを追加しながら、サイト名を変更するなど早いサイクルでPDCAを回し様々な施策を打ったことで、現在はセッション数が月3万件を安定して超える状態までサイトが成長しました。

また、セッション数が増加したことで、比例するように引合件数も増加し、現在では毎月40~50件の引き合いが安定して発生しております。

安定した新規引合獲得により、既存顧客の業績に左右されない、また特定業界にも依存しない安定した経営体制を構築することができました。実際、同業他社の業績が落ち込んだコロナ禍でもカネコ様では、安定した売上を実現しております。
②AIチャットボット活用による新規顧客獲得
カネコ様では、AIチャットボットを先ほどのソリューションサイトに導入しております。このAIチャットボットを導入したことで、お問い合わせフォームからのお問い合わせ以外で、平均月10件お問い合わせが発生しています。
カネコ様のAIチャットボットでは、欲しいネジ、探しているネジをチャットボットに記入することで、類似事例をサイト内から引用して紹介する機能が搭載されています。また、類似事例だけでなく、サイト内のよくある質問のコンテンツを参考に、製作可否を判断、そして回答文を生成AIが作成することで、質問に合わせたカスタム回答を行うことができます。

このようなAIチャットボットの導入することで、お問い合わせフォームで問合せするのはハードルが高いと感じているお客様からの引き合いを新規で獲得することができ、結果として更に多くのお問い合わせをいただくことができています。
また、新規引合の獲得だけでなく、簡単な質問であればAIチャットボットを通じて、お悩みを解消できるため、サイトの窓口担当の方の負担の削減にもつながっています。
更にこのAIチャットボットは、一度設置したら、自動で成長するという特性を持ち合わせています。サイトに情報が増えるたびに、AIチャットボットが自動でサイト情報を読み込むため、回答精度や回答できる内容がどんどんと自動で増えていきます。
これにより更に多くの引き合いを獲得することができ、また獲得した引合いから更に新たなニーズを収集、そしてそれも新たにサイトにコンテンツとして追加、反映していく。このようなサイクルを回すことで、AIチャットボットは飛躍的に効果を発揮していきます。
③マーケティングオートメーションによる営業改革
先ほどのソリューションサイトからは毎月40~50件のリードを獲得できています。また、それ以外にもYouTubeの運営や広告の運用、会社サイトからの引合い、展示会などでの名刺交換など、カネコ様では定期的にリードを獲得できています。
Zohoを活用し、それらの顧客情報を一括で管理。更に顧客管理だけでなく、それらの顧客に対して毎月、技術的な内容のメールマガジンを配信するといったマーケティングオートメーションにも取り組んでいます。
メールマガジンは、毎回、開封率、クリック率のデータが蓄積されるため、どのようなコンテンツにニーズがあるのかを確かめることができます。更に、各顧客がどのメールマガジンを開封し、またメールマガジンからサイトのどのページを見ているか、情報を蓄積していくことができます。この情報から、顧客が今どのようなことに興味を持っているのかを知ることができます。
実際、カネコ様では、マーケティングオートメーションを実施したことで、どの顧客がどのページを閲覧してどれだけの時間滞在したかといった詳細なデータを把握できるようになり、1時間以上、サイトに滞在していた顧客に狙いを定めてアプローチすることで、具体的な商談に結びつけることができています。
このように、マーケティングオートメーションを導入することで、今までにない効率的な営業体制を実現できました。
3.船井総合研究所を選んだ理由
最初は自社で新規開拓のために会社サイトで対策を開始しましたが、中々成果が出ずに悩んでおりました。自社だけでは、成果を出すのが難しいと感じていたちょうどそのタイミングで、セミナーのDMが手元に届き、業種の特性を良く理解した内容だったことから一度セミナーに参加してみようと考えました。
セミナーに参加し、船井総合研究所が中小企業向けのコンサルティングであることを知り、またコンサルティング費用についても想像よりも安価であったため、更に興味が湧きました。
また、セミナーの内容についても、当社の業種に精通した非常に専門的で、表面的ではない踏み込んだ内容だったため、一度ご相談してみようと考えました。
セミナーとは別に、一度無料相談ができましたので、そちらを活用し一度詳しく話を聞いてみると、船井総研は伴走型の支援ということで、一般的なコンサルティングとは異なり、泥臭く一緒に手を動かして進めていただけるということで、その点に惹かれてコンサルティングの依頼を決断しました。
4.担当者(支援者)コメント
金子社長からは、「この分野ってどうですか?」「最近こういう引き合いがあったのですがニーズありますか?」といったご相談を日々いただいております。
私たちは、社長からいただいた最前線のニーズに対して、市場ニーズや競合調査、自社の強みが活かせるかどうかを分析した上で、すぐに対策を実行する伴走型支援を行っております。
社長をはじめ皆さまが、日々様々な事例収集や、積極的な情報発信を行っていただいていることが、成果につながっている要因の一つだと考えています。
ご訪問の度に、社長から「今月はこんなお問い合わせをいただきましたよ!」「今回のお客様は、大間のマグロ級です!」と、熱意のこもったお話をいただいており、私たちも期待に超えるべく高い熱量で支援させていただいております。
ご相談の流れ
- 以下の流れにて、まずはお気軽にお問い合わせください。
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