事業の現状と収益性
それでは早速、事業の現場と収益性ということで、私からこの事業についての概要をお話しさせていただきたいと思います。
老後の住まいの現状
老後の住まいの現状ということで、実際に高齢者の方が住まいに関してどういうお悩みを抱えているのかをお話しさせていただきたいと思います。そもそも今はご自宅やマンションやアパートに住まわれている方も結構いらっしゃるとは思いますが、今後年を取った時に今の家をどうしようか、1人で生活していくのが心配だ、今の家に段差があって生活していくのは心配だと思う方も結構いらっしゃるのではないかと思います。今後、老後の住まいはどこに住むべきなのか、そもそも情報収集をどこからしたらいいのかが分からないことが多いと思います。例えば一つの手段として、病院から聞く、ケアマネから聞く、それこそ市役所やネットで調べるなど、様々な手段があると思います。現状として、今はご高齢の方々が病院などに足を運ぶ、スマホで情報収集をしてご自身の老後の住まいのことを調べるのは結構労力がいることだと思います。
さらに老後の住まいということで、特に老人ホームさんなどではご覧いただいていますように、こちらのような高級施設や高級ホテルのようなところや大浴場を備えているところ、リハビリに特化した施設、定期的に保育園児が来て演奏会をしてくれるなど、色々な種類があるのです。
そのような数多くのサービスがあり多種多様化されている老人ホームですが、自分にどこが合っていて、どこが合っていないかが分からないまま選んでしまって、このような悲しい事件が起きております。皆様も一度は新聞やテレビのニュースで見たことがあるのではないかと思いますが、施設内の虐待、または集団感染、そして下の写真ですが施設内で不審死、転落死がありました。下の写真の介護施設さんに関しましては、今はないのですが当時は業界最大手と言われるような施設さんでした。
つまりこちらの新聞記事やニュース記事で何をお伝えさせていただきたいのかと言うと、老人ホームというところは一概に大手だから安心できるとは言えないということです。どうしても介護サービスというものは属人的、要はサービスを施す人によって品質が異なるところが大きいので、大手だからといってサービスの品質が良い、逆に言うと地域でやっているからサービスの質が悪いということはありません。こういったものはどうしてもソフト面、施設内を自分の目で見て体感していただかないと分かり得ない情報になってしまうので、最近は私たちのような紹介事業のニーズが増している状況です。
ここまでのお話をまとめさせていただくと、そもそも老人ホームに入る、高齢者向けの賃貸住宅に入るとは言っても、住まいを変えるというところだけで見ても、例えば持ち家を売却したい、ご自宅の家財整理や引っ越しをお願いしたい、それに関して相続や身元保証人を探したいなど、そのようなご相談も発生してきます。先程もお伝えさせていただいたように現状として、老人ホームはここに相談して、引越し会社さんはここに相談して、不動産売買はここに相談してという形で、相談する内容も相談する場所もたくさんあるというのが現状です。そのためご高齢の方からすると、それらを一貫してサポートしてくれる会社の需要が高くなってくるということになります。
また、老後の住まい事業を行っている中で、一定数老人ホームに入れない、入居できない方がいらっしゃいます。それはどのような方々なのかと言うと、いわゆる元気かつご予算的にもあまり出せない方というのが実は老人ホームに入れなかったりします。後程お話しさせていただくのですが、老人ホームの入居費用は全国平均で大体月々18万円から20万円程かかると言われております。そういった施設に入りたいが、今の年金の支給内だと少し手が届かないなどの理由があります。現状として介護施設さんとしてもやはり収益や客単価をさらに上げていきたいということで、介護事業所さんからすると客単価を上げるためには何をしたらいいのかと言うと、利用者さんの介護度が比較的高い方を受け入れていく、そうすることで介護保険料もたくさん得ることができるようになります。そのため老人ホームさんや介護施設さんからすると、比較的元気な方というのは介護サービスが少なく、いわゆる老人ホームさんや介護事業所さんからすると得られる収益が若干少なくなってしまうということです。ですので、今の老人ホームさんは比較的介護度が重い方を中心に受け入れを行っていたりもするのでどうしてもお金がなかったり、あとは比較的健康状態の方というのは老人ホームさんに入りにくい状況になってしまっているのです。
ですので、そういった方々のお悩みを解決してあげるのが私たち紹介事業になります。
紹介事業はどういう仕事内容なのかと言いますと、例えば引っ越しをしたい、転勤になって新しい住まいを探している、新しいお家を作る、このような形でネットなどを活用して調べていただくと思います。そしてその中で気になる物件があれば、実際に営業担当の方と見学をしていただくことがあると思います。担当の営業スタッフの方と面談をして、すり合わせを行うということが一般的な住まいの探し方なのではないかと思います。
事業について 高齢者に老人ホームを紹介して紹介料をいただく
私たちの事業内容も一緒でして、高齢者の方からご予算やお身体の状況をお伺いして、その方に合った老人ホームさんを選んであげます。そして、その方に合った施設さんを見学同行や面談などをしていきながらご提案、ご案内をしてあげるというのが私たちの事業内容になります。ですので、この事業の仕事内容というのは不動産賃貸業と非常に近いということです。ただ、不動産賃貸業と違う点としては収益構造が違います。
例えば不動産賃貸業であれば、仲介手数料という形で相談をしてくださったエンドユーザーの方からも仲介手数料として家賃の1~2カ月分を頂戴しているかと思います。ですが、私たちは基本的に相談者である高齢者の方からはお金というのは一切頂戴いたしません。それではどこからお金を頂戴しているのか、どうやって収益化をしているのかと言うと、紹介先の老人ホームさんから紹介料をいただいているという流れになっております。ですので、業務内容自体は不動産の賃貸業に最も近いのですが、収益構造からするといわゆる人材紹介業に近いです。老人ホームさんからしても集客にかかるコストを減らすことができる、そもそも営業に専念できない会社さんなども代わりに営業を行ってくれるというメリットがあります。
先ほどお伝えさせていただいたように、一定数老人ホームに入れない方も中にはいらっしゃいます。そういった方々はどこにご案内をするのかと言うと、こちらに書いてある空き家を活用した高齢者向け住宅にご案内をしています。今はご存知の通り、年々高齢者の方が増えてきております。
その一方で、もう一つ増えているのが空き家です。これは一軒家の場合もありますし、アパートやマンション、社員寮に会社寮というものが次々に空き物件として増えてきているというのが現状です。そういった物件を活用して、バリアフリーを整えた上で高齢者の方に提供しています。こちらは軽度の方向けなので1人で生活を送れる方に対して提供することもできますし、こちらに訪問介護などを付加しながら介護サービスを提供できるような物件にしていくこともできます。ですので、そもそもの空き家を収益物件にできるということや、既に自社物件を持っている方であれば家賃に加えてサポート費用を頂戴することができます。
また、空き家活用の最大のメリットとしては、お客様をストックとして得ることができます。先ほどの紹介料に関しては一紹介につき20万円~30万円なりますが、この空き家活用に関しましては毎月そこまで大きな金額ではないのですが、ストック収入として得ることができます。
逆に、軽度の方向けの高齢者住宅にご案内をして、その方の状態が少し重くなってしまった場合は紹介事業のほうにつなげて、老人ホームへの入居につなげていくこともできます。
この住まい事業に関しましては、空き家を活用した高齢者向け住宅の受け入れ先を確保することと、老人ホームにお客様をご紹介してそこで紹介料を得るという二つの取り組みがあります。もちろんどちらか一方でも大丈夫です。私たちのお付き合い先で言うと、二つ一緒に始められる会社さんもいらっしゃいます。
事業について 他社への紹介、自社での内製化で収益化
もう一つの収益源としては、他のサービスにもご紹介をして、そこで紹介手数料を得るというやり方です。先ほどお伝えさせていただいたように高齢者の住まいを変えるという、老人ホーム、高齢者向け住宅に入ると単にそれだけで片付けてしまうとあれなのですが、その中には引越し業者さんにお願いしなければいけない、持ち家を売却しなければいけない、家財整理やリサイクルをしなければいけないなど、様々なサポートが必要となってきます。それらも相談窓口として全部サポートできるようにしておきます。ただ、こちらに記載されている内容は全て自社で展開していかなければいけないというわけではございません。あくまでこれらの相談内容も対応できるようにしておきましょうということなので、会社としてはこれらの事業所と提携をして、お客様を紹介したら紹介手数料として何割かをくださいという取り交わしをしておくだけで大丈夫です。もしこの中で一つでも自社で行っているものがあれば、自社の収益源にもなります。私のお付き合い先でも実際にいらっしゃるのですが、そもそも住まい事業をやられていて、やられている中で月に不動産売買の案件が5、6件出てきている時があったのです。これを他の不動産会社さんに紹介して紹介手数料の30万円をもらっていたのですが、それだとそろそろ割に合わないということで、自社で不動産会社を立ち上げた方もいらっしゃいます。
そういった反響が大きいものを自社で内製化していくのも一つの手段ですし、これらの事業を提携してそこに紹介をして紹介手数料を得るということもできます。ですので、この事業というのは一言で言うとマッチングビジネスのようなイメージです。そのため在庫を抱える必要もございませんし、必要なものは営業スタッフの方だけになります。
事業について LTVを最大化
今のお話を再度させていただくと、高齢者の方の住み替えというのは、先ほどのように不動産や家財整理などの色々な業務が乗ってきます。加えて、ご自身に合った老人ホーム、合っていない老人ホームというものがあるので、合っている場合はそこにご紹介をして、合っていないという状況であれば、自社で空き家を活用して入れる受け皿を整えてあげましょうというのがこの事業になります。
老人ホームへのご紹介だけで紹介単価を得ていくというやり方で全く問題ございませんが、今は高齢者の消費額が年間で約103兆円と言われております。この金額は生産年齢人口、いわゆる64歳以下の方の年間の消費額とほぼ一緒になっております。ですので、今の日本の消費額というのは65歳以上の方と64歳以下の方がほぼ一緒の消費額なのです。65歳以上の消費額というのは年々1兆円ペースで増えてきております。ということは、日本で会社をやっていく上ではシニアマーケットを避けては通れない状況になってきます。その中でも、老人ホームに入居するというのはほんの一つに過ぎないということになります。ですので私たちとしては、この老後の住まいという括りから様々なサポートを行うことで客単価を上げていく、いわゆるLTVです。高齢者の方の全ての生活のサポートを行った上で客単価を上げていこうというのがこの事業のメリットであり、趣旨であります。
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