これだけは押さえて!検索広告のポイント
まず検索広告とは何かをご説明します。
何か欲しい、調べたいと思った時にGoogleなどで検索すれば、知りたい情報や商品・サービスに行き着きます。
この時「検索広告」でユーザーの行動を誘導します。
デニムを提供する会社・メーカー・販売店の例で説明します。
ユーザーがどのように検索をすればデニムの購入に行き着くか、の流れです。
Knowクエリ
ユーザーが何かを知りたいとき、そのテーマに関する知識や方法を知るために「検索エンジンに入力される言葉」が「Knowクエリ」です。例えば、デニムの洗い方を知りたいユーザーが検索する「デニム 洗い方」は「Knowクエリ」です。
Goクエリ
ユーザーが何か行動したいとき、「検索エンジンに入力される言葉」を「Goクエリ」です。「デニム ブランド おすすめ」のように、ユーザーがデニムを購入するためにブランドを探すとき、検索する言葉が「Goクエリ」です。
Doクエリ
ユーザーが商品に何を求めているのかをイメージできる「検索エンジンに入力される言葉」のことを「Doクエリ」と言います。「デニム 履きこなし」のように、デニムに何を求めているのかが「Doクエリ」です。
Buyクエリ
企業が1番知りたいのは、ユーザーの「買いたい」というニーズです。「デニム 購入サイト」のように、買うことが目的で「検索エンジンに入力される言葉」は「Buyクエリ」です。
それぞれ厳密に分類されてはいません。
ユーザーが検索するとき、何を意図しているのか、を想像することが大事です。
ユーザーの検索内容によって変わる発信すべき広告
検索語句の種類や意図を把握し、何を目的にするかを決める必要があります。
今すぐ買いたいお客様にPRしたい場合、購入すると言っている人向けのPRが目的です。
「デニム・購入サイト」や、「デニム・購入」など「Buyクエリ」のユーザーに対して広告をかける必要があります。
デニムの中でも選ばれているデニムや、こだわりのあるデニムなどをPRする場合は、「Doクエリ」や「Knowクエリ」に広告を掛けます。
自社のデニムのこだわりをPRしたい場合は、「洗い方」や「履きこなし」など「Knowクエリ」に広告をかけることが大切です。
前提として、「検索広告」に他の会社も入札している場合、入札の高い会社が有利です。
ユーザーに何を知ってほしいかを意識して、検索広告を掛けることが大事です。
ユーザーが何を考えているかと検索広告は繋がります。
お客様が何を検索するかを軸に、検索広告を始めていただくことがポイントです。
広告パターンの設定方法
広告を打つ時はまず、どんなものを広告するかを考えます。
その上で
・パターンは1つでいいのか
・それとも複数設定した方がいいのか
を考える必要があります。
広告運用する側はパターンが1つの方が楽です。
しかし、販売する側は、ユーザーにたくさんのことを知ってほしいと思うはずです。
そんな時に大事にすべきは、商品・サービスの何をPRしたいのかを考えることです。
1つにするのか、それとも複数をたくさんにするかという選択は、企業によって変わります。上図の例は参考に使ってください。
機能を活用して検索広告をスマート化
検索広告の代表例はGoogle広告とYahoo!広告です。
この2つには非常に便利な機能があります。
複数パターンの広告を同時にPRしたい場合は、それぞれにレスポンシブ広告を入れます。
レスポンシブ広告は、複数の見出し・説明文からユーザーに合わせた組み合わせを表示します。
ユーザーに合わせた組み合わせを選ぶため、記事がヒットしやすくなります。いわゆるA/BテストをAIが自動的にやってくれる機能です。
「価格×手数料」の広告と「プロモーション×割引」に関する広告を2つ設定すれば、1つの広告に2つパターンが設定できます。
文章を入れるだけでどっちが良かったかを検証できます。
広告が1つでいいのかと言われると、難しいところです。
1つの設定でもあらゆる効果検証ができ、工数をかけずにお客様が求めているものは何なのかを調べられます。
機能を知った上で、まずは1パターンで広告を設定します。
次に、目標達成に向けて、試してみてください。
検索広告費用の目安とは?
色々なケースがあります。
お客様から「初めてWebマーケティングをやる」と相談をいただいた時に、まずお客様に目安にしていただくものがあります。
Case1 過去の獲得コストを目標にする
・他の紙媒体のマーケティング費用
・紹介等でかかる費用
・その他マーケティング費用
の1件あたりの獲得コストを1つの目標にします。
チラシでお客様1名あたり5,000円だった場合、ネット広告も5,000円目標にします。
そして、獲得したい数から予算を設定します。
Case2 判断軸を設定する
「50件の問い合わせを獲得」といった判断できる軸と、予算帯を設定します。
ネット広告は新しい施策のため、上手くいかない場合もあります。
しかし、運用型の広告のため、試すことで課題の発見や改善も期待できます。
この場合、予算が少なすぎて上手くいかないことや検証にお金が足りないことも想定されます。
まずは、トライアルとして始めて、徐々に指標がハッキリしてきます。
データ分析・行動分析ができるネット広告
ネット広告の最大の強みは、きちんと数字としてデータが取れることです。
テレビCMやポスティングのチラシなども一定レベルの成果レポートを作成できます。
しかし、ネット広告はさらに細かく分析できます。
ネット広告は、ユーザーが
・広告経由でどのページを閲覧したのか
・どのくらい滞在していたか
・商品のお問い合わせページまで来て、購入したかどうか
など、ユーザーの足跡を細かく見れます。
このように、使った予算をベースにお客様のことを知るきっかけが生まれます。
ネット広告は、単純なマーケティング予算ではありません。
数字的なレポート分析もできます。
経営面にも活用してみてください。
検索広告の成功事例
船井総研のご支援先の多くは検索広告をベースに上手く広告運用をされています。
今回は、2つの成功事例をご紹介します。
事例1:自動車販売店の場合
小売企業の自動車販売店では、幹線道路沿いのロードサイドに大きく立地を構えます。
さらに、野立て看板やロードサイド看板を立てて集客しています。
また、チラシを配布して地域の方に知ってもらうことが主流でした。
ただ、コロナで外に出ないと、ユーザーは看板を見ません。
しかし、コロナの影響で車の需要が減ったわけではありませんでした。
コロナの時は、電車通勤で人がいっぱい居て嫌だということがあったと思います。
そうすると、車に乗る頻度が減っているわけではありません。
以前よりも車を使いたいというニーズが増えています。
車を買い替えようというユーザーも増える可能性があります。
ユーザーが車で走らなくなったため屋外の広告を見る機会が減った時、大活躍したのがネット広告です。
実際に、自動車販売店の中で看板やチラシ広告からネット広告にシフトした会社があります。
この会社は、スマホで車の買い替えや車の情報を調べている方に広告をし始めた結果、事業が非常に上手くいきました。
事例2:弁護士の場合
弁護士は法律事務における専門家です。
必ずしも、マーケティング営業が得意ではありません。
相談する側も、専門家への相談は、少しハードルが高いのではないでしょうか。
そんな双方の課題を解決したのが、ネット広告です。
近年では、何か相談したいと思った時に、知人でも友人でも家族でもなく、スマホで検索すると言われています。
スマホは誰かに言い漏らすこともなく、こっそりした質問にたくさんの答えを提案してくれるからです。
そのため、専門家は、ユーザーの相談を聞いてどう解決できるかをWeb上に置いておきます。
ネット広告をきっかけにユーザーが認知します。
今は多くの弁護士が無料相談などを上手に使い、弁護士への相談のハードルを下げている場合もあります。
例に挙げた法律事務所のように、営業が得意でなくとも、ネット広告によって困っている方が事務所を知るきっかけを作ることが可能になります。
売るのが苦手、営業が苦手な業種では、顧客側としては聞かれたくない困りごとをネット広告が解決してくれる場合もあります。
最後に
ユーザーの中には、ネットできっちり調べた後に相談したい方も多いです。
ネット広告を上手に使い、相談前に自分のブランド・サービス・商品のことを知っていただくことが大事です。
成功の鍵は、ネット広告で知っていただくきっかけを設けているかどうかです。
他にも、最新の業績アップ事例を踏まえて、事業に役立つ情報を発信していく予定です。
楽しみにしていてください。