■ 物を売る会社から、高付加価値サービスを売る会社へ
大阪の岸和田は製造業の工場が多いエリアです。藤浪はこの地で機械工具商社を営んで今年で59年、地元の製造業向けに加工部品や工具、資材を販売してきました。取引先は長年付き合いのある会社が多いのですが、特定の顧客への依存度が高く、新規顧客が殆どない状況でした。また、工具や消耗品等の差別化が難しく価格競争激化への危機感がありました。
■ マーケティングのデジタル化で新規開拓に成功
私たちは新規開拓といえば電話と訪問営業によって訪問頻度を増やすものだと思っていましたが、そうではなく「機械工具商社=物販」というイメージを払拭するためのブランディングが重要でした。そのためにホームページのコンセプト=「戦略概念」を明確にするためにホームページを一新し、無料セミナーを企画して、ターゲットとなる南大阪エリアの製造業の方を集めました。
デジタルマーケティングは、工作機械やロボット等の高額品の販売にも効果がありました。高額品は購買頻度が少なく、お客様の検討期間も長いため営業のタイミングが難しいのですが、マーケティングオートメーションの導入によりWebの閲覧履歴やメールマガジンの反応からニーズが高いお客様を見つけることができるようになり、営業効率が格段に上がりました。
■ DXの効果をあらためて実感した2020年
船井総研のコンサルティングを受ける前は、「業務のDXはコストもかかるだろうし、我々のような中小企業には難しいだろう」と思っていました。しかしコンサルタントの方は、「人手が足りない中小企業だからこそ、デジタルで効率化して生産性を上げるべきだ」と進言してくれ、当社でも使えるMA・CRM・SFAをワンパッケージにしたクラウドシステムZOHOを導入しました。パソコンが苦手な社員もいるので使えるか心配でしたが、コンサルタントの方が現場で、またWebシステムを駆使して基本のExcelの使い方から丁寧に教えてくださったので社内で使いこなせるまでになりました。
今年の新型コロナの流行は全く予想していませんでしたが、当社はDXを進めていたおかげで影響が少なくて済んだと思います。新規営業のセミナーはWebオンラインセミナーに切り換えて続行し、2020年3~6月の売上は昨年対比4か月連続でプラスにすることができました。このペースで成長していけるようこれからも皆で頑張っていきます。
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