整骨院の新卒採用 学校訪問術

整骨院経営者の皆様、事業拡大と安定成長に向けて、人材採用は重要な経営課題の一つです。
特に、将来を担う新卒の柔道整復師の確保は、組織の活性化、育成体制の構築、そして理念や文化の継承に不可欠です。
しかし、新卒採用は従来の求人媒体への掲載だけでは十分な成果を得られないことも多く、計画的かつ戦略的な取り組みが求められます。
弊社の経験からも、採用活動の成否は、いかに効果的に学生との接点を持ち、特に学校との連携を深められるかに大きく左右されます。
また、新卒採用においては、卒業生の動向を学校に適切に報告しないことが、学校との関係性を損なう要因となる可能性があります。
そのため、学校との継続的なコミュニケーションが不可欠です。
このように、整骨院における学校訪問は、単なる情報提供に留まらず、学校との信頼関係を構築し、学生に自院を選んでもらうための重要なプロセスと言えます。
新卒採用を強化する学校訪問の具体策
弊社では、効果的な新卒採用を実現するために、採用活動全体をPDCAサイクル(計画→実行→評価→改善)で捉え、計画的に実行することを推奨しています。
採用活動の各ステップ(母集団形成、治療体験型見学会、選考、内定、入社)において具体的なKPI(重要業績評価指標)を設定し、それぞれの移行率目標を達成することを目指します。
そして、施策の効果を検証し、改善を繰り返すことで、採用の成果を高めます。
このPDCAサイクルの「アプローチ」段階において、学校へのアプローチ(企業説明会の確認、見学会ポスター、オリジナル求人票の送付など)が重要な位置を占めます。
【事前準備】社内体制の整備と魅力的なツールの作成
本格的な採用活動を行うためには、まず社内体制を整える必要があります。
多くの学校では、学校指定の求人票の提出が合同説明会への参加条件となっている場合があります。
これに対応しつつ、自社の強みや魅力を効果的に伝えるためのツールを作成することが不可欠です。
具体的には、後述するオリジナル求人票や見学会ポスターなどが重要になります。
【学校訪問の目的】就職イベントのPRと学生の誘導
採用活動の中心となるのが学校訪問です。その主な目的は、単に自院の概要や求人情報を伝えるだけでなく、自院で開催する「就職イベント」のPRを行い、学生を誘導することにあります。
特に、治療体験型見学会への学生の参加は、その後の選考や内定に繋がる重要なステップとなります。
効果的な学校訪問のステップ
効果的な学校訪問のためには、以下のステップで進めることが重要です。
① アプローチ校の選定
質の高い学校リストを作成し、アプローチすべき学校を特定します。
基本的には、同一都道府県内の学校を重点的に攻めることを推奨します。
②キーパーソンへのアプローチ
学校の就職担当者の中でも、就職課の課長、キャリアサポートセンター長、学科長など、責任者レベルの人物に繋がることを目指します。
窓口担当者止まりにならないよう注意しましょう。
③効果的な問い合わせ
○ 卒業生によるアプローチ
卒業生は学校にとって「身内」のような存在であり、訪問のアポイントがスムーズに進みやすい傾向があります。可能であれば、卒業生から当時の担任の先生にアプローチしてもらうことも有効です。
○ 「自院の魅力」を伝える
確かな技術力、コミュニケーション能力、実績(新規患者数、紹介患者数)、研修制度、代表者の強み、幅広い業務内容、充実した休日・福利厚生、そして治療体験型見学会の魅力などを具体的に伝えられるよう準備します。学生がどのような点に魅力を感じるかを常に考慮しましょう。
○ 学校に生徒を紹介してもらうポイントを考える
学校関係者が「この院ならぜひ学生を紹介したい!」と思える要素を意識し、ポジティブな要素を強化することが重要です。
○ 丁寧な電話対応
学校訪問のアポイントを取る電話は最初の重要な接点です。事前に伝えるべき内容を整理し、丁寧に対応しましょう。訪問が難しい場合は、オンライン面談やメールなど代替手段も検討しておきます。具体的なアポ取りのトークスクリプト例も参考にしましょう。
○ 卒業生の動向の報告
学生の育成状況や退職に至ったケースも含め、卒業生の活動状況を学校に定期的に報告することは、学校との信頼関係を深める上で非常に重要です。
学校訪問を行う担当者の心構え7か条
学校訪問を行う採用担当者は、以下の心構えを持つことが大切です。
1. 最低限のビジネス基礎力を身につけておく。
2. 望む成果を得るためには時間外労働を惜しまない。
3. 実利に繋がる行動を意識する。
4. 段取りをしっかり行う。
5. 周囲の力を借りる。
6. 報告・連絡・相談(報連相)をこまめに行う。
7. 感謝の心を忘れない。
学校訪問時の持参物
自院の魅力を効果的に伝えるために、以下のものを持参しましょう。
● 名刺: 経営理念などを掲載し、会話のきっかけに活用します。
● 菓子折り: 3,000円程度の焼き菓子などを用意します。
● オリジナル求人票: 募集要項に加え、会社のイメージ写真、スタッフの声、勉強会の様子、提供技術、問い合わせ先などを盛り込みます。QRコードの掲載も効果的です。
● 見学会ポスター: イベントタイトル、提供技術、QRコードなどを記載し、学生の参加を促します。
● 就職イベントチラシ: 日時、場所、内容、特典(交通費支給、無料体験、弁当支給など)、魅力的な写真、問い合わせ先などを記載し、学生の興味を引きます。
学校訪問の具体的な流れ
学校訪問では、以下の手順で進めることが一般的です。
1. ごあいさつと自己紹介(名刺と菓子折りを渡す)。
2. 新卒採用に力を入れている旨を説明(求人票を見せる)。
3. 自社の概況を説明(開業年数、治療歴、臨床数、患者層、スタッフ数など)。
4. 本年度の募集職種を説明。
5. 経営理念を伝える。
6. 働いている社員の説明(役割、仕事内容、活躍ぶり、卒業生の育成状況など)。学
校側の学生の職種別数や就職状況もヒアリングする。
7. 各種ツールの説明(オリジナル求人票、見学会ポスター、チラシなど)。
8. 教育研修制度の説明(研修費用負担、代表者のセミナー講師経験など、具体的な強
みをアピール)。
9. 会社見学会の案内(プログラム内容、特典などを強調し、参加を促す)。
弊社の採用ツール
弊社では、これらの学校訪問活動を効果的に行うための各種マニュアル、採用パンフレット、求人画像、管理シート、販促チラシなど、様々な採用ツールをご用意しています。
弊社の採用コンサルティング
これらの学校訪問や採用活動は、弊社が提唱する採用コンサルティング全体像の一部です。
当社のコンサルティングは、現状分析に基づいた採用計画の策定から始まり、KPI設定、コンセプトに合った人材の戦略的・計画的な採用、そして組織力向上、事業拡大へと繋がる包括的な支援を提供します。
まずは弊社にご相談ください
効果的な学校訪問には、計画的なアプローチ、魅力的なツールの作成、そして学校との継続的な信頼関係の構築が不可欠であり、多くの時間と労力を要します。
もし、日々の業務に追われる中で、これらの採用活動に十分なリソースを割くことが難しいと感じていらっしゃるようでしたら、ぜひ弊社にご相談ください。
長年の治療院経営支援の実績と豊富な採用ノウハウに基づき、貴院の現状や強み、目指す方向性を踏まえ、学校訪問の戦略立案から、学校リストの作成、効果的なアプローチ方法、魅力的な採用ツールの企画・作成、学校との関係構築のサポートまで、貴院に最適な採用戦略の実行を一貫して支援いたします。
採用は、単なる人材確保ではなく、組織全体の質を高め、将来の事業拡大の基盤を築く重要な経営課題です。専門家である弊社の知見とサポートをぜひご活用いただき、より効率的かつ効果的に採用力を強化し、安定した組織運営と経営品質の向上を実現しましょう。
弊社は、常に整骨院経営者の皆様の傍らに立ち、共に未来を切り拓いていくパートナーでありたいと考えております。
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