自費マーケティング1.0(院内掲示物の活用)について
早速ではありますが、自費マーケティング1.0パンフレット等の院内活用について始めたいと思います。
こちら皆様にとっては復習になると思いますが、画面左がセラミックに関する自費の三つ折りパンフレットになります。右がホワイトニングの院内掲示ポスターになります。
(※ダウンロードいただける資料には該当箇所にスライドが貼付されています)
恐らく皆様の医院の待合室などにも置かれていると思います。こちらのパンフレット等の大きなメリットといたしましては次の3点が挙げられると思っております。
1つ目が情報提供です。待合室に置かれているパンフレット等の院内掲示物は自然と目に入り、患者様が知りたい情報を手軽に閲覧できるため、興味のある治療の決め手につながることもあります。またロイヤリティの向上の側面では、院内の紹介や最新治療の情報、小児の歯磨き教室などのイベント情報を掲載することで、患者様とのコミュニケーションを深めることができます。
こちらの活用方法につきましては、1つ目が医院の紹介および案内として経営理念や自院の紹介などを載せることで、患者様の安心や信頼にもつながりますし、2つ目の患者様の啓蒙の側面でも自然に目に入りますので、普段は意識していない歯並びや口腔機能の治療方法を認知させて啓蒙することができます。さらに3番目の、スタッフへの説明の平準化の側面に関しましては、患者様に治療を提案する際にパンフレットを活用することで、資料を見せながら説明ができることが活用のメリットです。
しかし、院内掲示物には当然デメリットもありますので、3つほどご紹介させていただきます。
1つ目が情報の古さと誤解になります。パンフレットは一度作成すると修正や変更が難しく、2つ目のデメリットであるコストや配布費用等もデメリットに挙げられます。そして一番のデメリットとして挙げられるのが3つ目の業績への影響が測りにくいことです。院内掲示物やパンフレットを配布することによって、患者様に対する啓蒙にはつながりますが、スライドにあります通りパンフレットを100部配布したとしても業績にどのような影響があったのか、どのタイミングで影響が現れるのか等が全く掴めないと思います。そのため、パンフレット等の活用によって自院のブランディングの強化に効果はありますが、経営や業績の側面に関しましては上記のデメリットがあることを押さえていただきたいです。
簡単ではありますが、以上がマーケティング1.0パンフレット等の院内資料についてのご説明になります。
自費マーケティング2.0(院内カウンセリング)について
次に業績向上につながる施策の院内カウンセリングについて簡単におさらいさせていただきます。
画面左が初診カウンセリングのサンプル資料、画面右が補綴カウンセリングのサンプル資料の抜粋になっております。
患者様に対してこのような資料を使って治療のカウンセリングを行うことのメリットとしては、患者様との信頼関係の構築があります。初来院された患者様の現状をお伝えし、不満や疑問点を解消することで信頼関係を築くことができます。2つ目には患者様の満足度の向上が挙げられます。カウンセリングによってどのような治療が行われ、どのような結果が期待できるのかを詳しく説明することで治療への理解が得られて治療効果を高めることができますので、結果として患者様の希望に応えることができ、治療満足度の向上につながります。そして最も重要なのが三つ目の業績につながる自費の提案ができることです。
次に、院内カウンセリングを実施する上で最低限抑えておきたいポイントを挙げさせていただきます。
1つ目がカウンセリングのルール化です。いつ、どこで、誰が何のカウンセリングをどのように行うのかといった点は最低限決めておく必要がありますし、それを押さえた上で2つ目のスタッフへのカウンセリング研修も実行していただきたいです。本日はマーケティング視点のお話ですので自費の成約につながるように保険と自費の違いやお客様の状態を踏まえて自費の提案ができるように教育していただければと思います。当然カウンセリング資料も作成していただく必要があります。
このような点を踏まえつつカウンセリングを実行しても次のようなデメリットがあります。
1つ目はカウンセリングの質のばらつきです。いくら仕様やルールが決まっていても、人が行う以上カウンセリングの質にはばらつきが生じると思います。2つ目がカウンセリング時間の確保です。カウンセリングを実施すると患者様もスタッフも時間が取られます。3つ目はカウンセリングの管理体制の未整備を挙げさせていただいております。各患者様へのカウンセリング実施の有無やカウンセリング結果の進捗管理をしなければスライド資料にある通り、結果として自費の成約は増えたもののその費用対効果が分からなくなる場合がありますので、気をつけていただきたいです。
以上、簡単ではありますがカウンセリングを行うことで、かかる時間的なコストと患者様との信頼関係を築くことで、自費の提案ができるので院内カウンセリングが自院で非常に重要な役割を担っていることをご理解いただけたと思います。
自費マーケティング3.0(Webマーケティング)について
続きましてマーケティング3.0ですが、こちらはインターネットやスマートフォンのインフラ化によって新しく台頭してきたWebマーケティングについてのご説明になります。
画面左がGoogleのリスティング広告で、右がFacebookの広告になります。
歯科医院においてマーケティングを行うメリットは、1つ目に新規患者様の獲得拡大が挙げられると思います。2つ目に予約の効率化ですが、これに関しましてはサイト上にオンライン予約のシステムを導入することで受付業務を自動化してスムーズな予約受付を行うことができるようになります。3つ目がSNSを活用することで患者様に対するコミュニケーションが強化され、医院の知名度を高めるブランディングが可能になります。ブランディング以外にもWebマーケティングを行うメリットは多くありますので、今後は歯科医院においてのWebマーケティングがさらに重要な立ち位置になります。
このようなマーケティングの実施につきましてはまずWeb環境の構築が必須です。それを行った上で自院のホームページが優先的に表示されるようにするためのSEO対策の実施が必要になります。最適なキーワードやページタイトルの設定、サイトマップの作成など検索上位を目指していただく必要があります。加えて当然検索結果の上位表示だけでなく、広告配信の実施もWebマーケティングに必須の施策だと思いますので、どういったキーワードでユーザーに広告を配信するのか、興味を持っているターゲットユーザーの目に止まりやすいのかなどを考えてWeb広告を配信していただきたいです。
ただ、Webマーケティングにも多少なりともデメリットがあります。
1つ目に非常に手間がかかることです。Webサイトを1から構築するとなると、制作会社と連携しての制作が必要になりますし、その上でSEO対策や広告の配信等の調整がありますので非常に手間がかかります。加えてコストもかかってきますので、金銭的コストや毎月の広告費もコストにつながります。2つ目は広告の費用対効果が分かりづらいことです。広告の結果はGoogleアドワーズにログインしていただければ広告費やコンバージョンの単価を確認することができますが、これはあくまで広告運用における成績や費用対効果になりますのでコンバージョンと売上が比例するECサイトとは違い、歯科医院の場合はコンバージョンから実際に来院していただいて初めて広告の効果が出たと実感できます。スライドにあります通り、Webマーケティングを行うことで数字上の新規患者様は増えたことは確認できますが、その費用対効果が適正であるかという点は見にくいのが現実であります。
以上が自費マーケティングマーケティング3.0のWebマーケティングの振り返りになります。
自費マーケティング4.0ビッグデータ×カウンセリングービックデータについて
ここからがWebマーケティング4.0の、本セミナーの主題になります。
Webマーケティング4.0で要となるのがビッグデータとカウンセリングになります。ビッグデータは言葉の通り大量のデータを指しますが、スライドの情報は全てビッグデータに該当します。一方のカウンセリングにつきましては第二講座で詳しくお伝えさせていただきます。ここではカウンセリングの管理の側面でビッグデータと連動することでマーケティングにおいて非常に重要な役割を果たすということをお伝えさせていただきます。
まずはビッグデータの定義から確認させていただければと思います。一般的にビックデータの定義は決まっておりませんが、それでは話が進みませんので、本日は総務省が定義した「事業に役立つ知見を導出するためのデータ」をビッグデータの定義とさせていただきます。
現在皆様の医院におかれましてはスライドに書かせていただいた情報が点在していると思いますが、今回はマーケティングの観点から患者様の行動に沿って分類してお話しさせていただきますので、スライドに表示されているデータはオンラインとオフラインのデータに分けさせていただいております。
何故オンラインとオフラインのデータに分けたのか、につきましてはこのスライドをご覧いただければと思います。
マーケティングの世界でカスタマージャーニーという言葉を耳にされたこともあると思いますが、カスタマージャーニーは顧客が商品サービスと出会って購入に至るまでの道のりを指しております。歯科医院においてはカスタマーや顧客などの表現は使わないので、今回は患者様フェーズと命名しております。さらに細かなフェーズやイレギュラーの場合も想定されますが、大体がスライド通りの流れで患者様が来院されるかと思います。
患者様フェーズとその時に確認すべきデータについて詳しく見ていきたいと思います。まずは、マーケティングの観点から、具体的に、オンラインにおいて確認すべき点とデータを見ていきたいと思います。
潜在患者様につきましては対象者が国民全体になりますのでWebマーケティングの対象外になります。見込み患者のフェーズからがWebマーケティングにとって重要なポイントになります。
マーケティングの観点から見込み患者様のフェーズにおいて最低限押さえておくべき数字が表示回数です。表示回数は自院に来院する可能性がある患者様の最大数と捉えていただきたいです。表示回数はマーケティングにおける母数になりますので、非常に重要な数字になっています。
そして次のフェーズは顕在患者フェーズに入ります。顕在患者様は自院での治療をより詳しく知りたいと思った方なので、来院の可能性が先ほどよりも高い患者様になりますので、こちらの患者数がクリック数に該当します。
そして、オンラインの最後のフェーズが予約患者様のフェーズになります。医院のウェブサイトの設定にもよりますが、マーケティングにおいては患者様の予約数をコンバージョン数として設定していただきたいです。Google広告をご覧いただいた方に関しましては、オンライン上にデータは無数にありますので全てを解説することはできません。ですがマーケティングの観点から表示回数、クリック数、コンバージョン数は最低限抑えていただきたいです。
次にオフラインにおいての具体的なデータを確認していきたいと思います。
オフラインにおいて初来院の時に取得できる情報といたしましては、問診票があるかと思います。
▼続きは下記からダウンロードいただけます。