ビジネスデューデリジェンスの概要
ビジネスデューデリジェンス(BDD)は重要性が高く、高い専門性を要するため、日本全国で400法人以上の歯科医院専門コンサルティング実績を有する船井総研グループの「株式会社船井総合研究所 歯科部門」と「株式会社船井総研あがたFAS」の2社が連携してを実施します。
主な調査項目には、市場動向調査、競合動向分析、顧客動向分析、対象会社の現状評価、事業リスクの洗い出し、事業計画の評価、成長シナリオ策定、事業計画)作成が含まれます。
このような経営者にオススメ
◆「歯科業界に可能性を感じて投資したい」と考えている異業種の企業やファンドの担当者様
歯科業界の専門的な知識がなくても、専門家と連携してリスクを評価し、将来の成長戦略を描くための詳細な分析を受けたい方に適しています。
特に、短期間での企業価値向上を目指すファンドの方々には、投資判断の確度を高めるための「設計図」としてBDDが役立ちます 。
◆「歯科医院のM&Aをしたいけど、その後の医院運営をどう進めたらいいか不安…」と感じている方
M&A後の統合プロセス(PMI)まで含めて、歯科医院専門のコンサルタントがサポートしてくれるため、買収後の経営をスムーズに進めたいと考えている経営者にとって安心です。
◆「歯科事業参入のために事業買収を考えているが、適正価格がいくらか分からない…」とお考えの方
400件の歯科医院のコンサルティングをしている専門コンサルタントとBDDの専門のコンサルタントが共同でBDDを実施するため、適正価格かどうかや、バリューアッププランまでご提示いたします。
船井総研のビジネスデューデリジェンス(BDD)とは?
①はじめに
歯科業界は今、大きな変革期を迎えています。少子高齢化、歯科医師の高齢化、そして後継者不足といった複合的な要因が、歯科医院の経営環境に影響を与え、M&Aが事業承継の重要な選択肢として浮上しています。
②歯科業界におけるM&A
近年、日本の歯科医院数は減少傾向にあり、2017年に初めて廃止数が開設数を上回って以来、この状況が常態化しています。
2023年には開設1454件に対し、廃止2037件を記録し、歯科医院数の減少が顕著に表れています 。
この背景には、歯科医師の高齢化と開業意向の変化が深く関わっています。例えば、1994年には48.9歳だった歯科開設者の平均年齢が、2022年には59.1歳まで上昇しており、後継者不足が深刻な経営課題として浮上しています 。
M&Aは、このような後継者不在の問題を解決し、医院の存続と地域医療の継続に貢献する重要な選択肢として注目されています 。
M&Aを通じて、譲渡側はこれまで築き上げた医院のブランドや患者様、スタッフの雇用を守りつつ、譲渡益の獲得や税制面でのメリットを享受できます 。
一方、譲受側は新規開業や分院展開と比較してコストを抑えつつ、既存の施設・設備、経験豊富な従業員、確立された患者基盤、そして診療ノウハウを一括で獲得できるため、事業展開のスピードを加速させることが可能です 。
③歯科業界のM&Aの実態
ただ、実態は異なるというのが現実のお話です。「歯科業界におけるM&A」で述べたように社会せもニーズもありそうな領域ではあるものの、大きな伸びを見せているわけではありません。
それは譲受側のメリットが少なく、デメリットが大きいところにあります。
譲渡側がご売却をされる理由は、「引退をしたいが、引き継ぎ手がいない」というパターンです。
つまり、
1.歯科医師が不在になる(勤務医さんがいらっしゃる場合は、引き継ぐ可能性が高いため)
2.スタッフが高齢である
3.設備機器がかなり古い
4.患者層の高齢化
5.デジタル化が進んでいない
などの可能性が高いのです。
そもそも、歯科医院は歯科医師1名の管理者を置かなければ開院できませんので、何より歯科医師が不在の歯科医院をM&Aするというのは、歯科医師の余剰がいなければ出来ません。
④近年の歯科業界のM&Aの傾向
では、どのようなM&Aが増えているのでしょうか?
大きく
1.大手歯科医療法人が、中堅歯科医療法人をM&A
2.歯科業界外の企業が、大手・中堅歯科医療法人をM&A
という2つです。
つまり、事業承継型M&Aというより、成長投資型M&Aが増加傾向にあります。
歯科業界外の企業で多い業種は、医療系、ファンド系となります。
⑤船井総研の歯科業界M&Aサポート
では、船井総研ではどのようなお手伝いができるのか簡単にご紹介してまいります。
船井総研グループにはいくつかの事業会社がございますが、経営コンサルティングを行う「株式会社船井総合研究所 歯科部門」、事業承継・M&Aを専門に行う「株式会社船井総研あがたFAS」の2社で連携して行います。
つまり、歯科医院専門の経営コンサルタントと、事業承継・M&Aのスペシャリストで連携してサポートをさせていただくということです。
歯科業界は専門性が高く、言語理解、業界理解、現場理解などがなければ、判断することすら難しいです。事業承継・M&Aにおいても同様です。船井総研グループの強みは、このどらちも兼ね備えているということです。
さらに、歯科医院専門のコンサルティングを日本全国で400法人以上行っておりますので、当然のPMI(Post Merger Integration:買収後統合)も可能です。譲受側、譲渡側どちらもご相談いただきましたら、ご対応可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
また、歯科業界外の企業様向けのサポートも可能でございます。
先ほど申し上げたように、歯科医院専門の経営コンサルタントと、事業承継・M&Aのスペシャリストで連携して、ビジネスデューデリジェンス(BDD)を実施いたします。
⑥ビジネスデューデリジェンス(BDD)とは?
M&Aの譲渡企業の経営実態や事業性を深く掘り下げて調査し、M&Aに伴うリスクを評価することを目的とします 。具体的には、対象企業の主要な事業活動、市場における競争力、事業戦略、顧客との関係性、そして将来的な成長見通しなどを正確に把握し、事業上のリスクと機会を明確化します 。
BDDの目的は多岐にわたります。M&Aの前提となる開示情報が常に正確とは限らないため、買手企業自らが情報の真実性を調査し、提示された買取価格が適切であるかを判断する上で不可欠です 。
また、将来的なシナジー効果を加味して対象企業の真の価値を把握し、合理的な買収価格を決定するための重要な判断基準となります 。
さらに、ビジネスモデルの把握、将来性の把握、そしてM&A後の統合プロセス(PMI:Post Merger Integration)の計画立案に必要なインプットを得るためにも活用されます 。
⑦ファンド様向けBDDのポイント
M&Aは多額の資金が投じられる投資であり、その失敗は大きな損失に直結します 。
そのためファンドの方々は、投資判断の確度を高めるために、売り手企業に潜む財務リスク、運用リスク、法的リスクなどを徹底的に特定し、評価するためにBDDを極めて重視されるかと思います。
特にプライベートエクイティ(PE)ファンドは、投資決定にあたり、通常3年から5年という比較的短期間で、投資先の企業価値を3倍から4倍以上に高めることを目標とされることが多いです。この高いリターン目標を達成するためには、買収後の成長戦略とキャッシュフローの最大化が不可欠です。
BDDは、この目標達成に向けて「対象企業がどこでどのように利益を生み出しているのか」「より効率的に運営できるか」「将来的にキャッシュフローをどこまで増やせるのか」といった点を徹底的に検討するための基盤となると考えます。
さらに、BDDは、M&Aの目的を実現し、買収の成果を最大化するために不可欠なプロセスであり 、特に買収後のPMI(Post Merger Integration:買収後統合)の計画立案に活用される重要なインプットとなります 。ファンドの方々にとって、買収後の企業価値向上を最も重視するため、PMIを成功させるための詳細かつ戦略的なBDDが不可欠なのです。
一般的なM&AにおけるBDDの主目的が「リスク評価」と「企業価値評価」であるのに対し、ファンドにとってのBDDは、これらに加えて「将来の価値創造」と「買収後の統合(PMI)戦略の具体化」という側面が極めて強いと理解しています。
ファンドは、3〜5年後に企業価値を3〜4倍以上にするという明確なリターン目標を持つため、BDDは単なる現状分析やリスク特定に留まらず、買収後の成長戦略や収益改善策を具体的に描くための「設計図」としての役割を担います。
BDDで得られた情報は、PMIの計画立案に直接的に活用され、M&Aの成功、すなわちファンドの投資回収とリターン最大化に直結するため、ファンドはBDDを徹底的に、かつ戦略的に実施されることと思います。
このことからも、ファンド様にとってのBDDはより重要性が高く、より高い専門性を必要とすると考えています。
ですので、歯科医院専門の経営コンサルタントと、事業承継・M&Aのスペシャリストで連携して、ビジネスデューデリジェンス(BDD)を実施いたしますので、他にはないレベルでご提供可能と自負しております。
⑧歯科業界のビジネスデューデリジェンス(BDD)
▼BDDの調査項目
1.市場動向調査
歯科市場の市場規模・将来性や政策動向等のマクロ環境を整理する
2.競合動向分析
診療圏分析、競合のWEBページ調査等により、競合動向、競合優位性を把握する。
3.顧客動向分析
マネジメントインタビュー、レセプトコンピュータから抽出するデータ、その他データをもとに、保険診療・保険外診療別の診療圏、患者属性、流入経路、LTV、BtoB顧客の有無を把握する。
4.対象会社の現状評価
マネジメントインタビュー、PL分析、各種データ分析を実施し、対象会社を評価する。
※マネジメントインタビューの内容を踏まえ、医師別の能力評価(定性・定量)を実施
5.事業リスクの洗い出し
他社事例、業界動向調査、マネジメントインタビューから、対象企業の事業リスク、ガバナンス・マネジメントリスクを洗い出す。
6.事業計画の評価
対象会社作成の事業計画の妥当性を検証する。
7.成長シナリオ策定
上記の調査・分析結果をもとに、対象会社の成長シナリオ(施策)をまとめる。
8.事業計画(プロジェクション)作成
現状計画、市場動向と成長シナリオを踏まえ、各種パラメーターを設定し、Up・Base・Stressの3パターンで5年程度のPL上の収益予測を行う。
⑨その他、デューデリジェンス
ビジネスデューデリジェンス(BDD)以外にも、財務、税務、労務一括でご対応可能です。
1.ビジネスデューデリジェンス(事業DD)
対象企業の事業内容、市場環境、競争力を深く評価し、成長性やシナジー効果を見極めます。
調査結果に基づき、PL予測、事業拡大戦略、実行スケジュールの策定を支援し、貴社の投資戦略に貢献します。
2.財務デューデリジェンス(財務DD)
対象企業の財務状況を詳細に分析し、簿外債務や潜在リスクを徹底的に洗い出します。
過去の財務諸表分析から収益性、健全性、将来性を把握し、正確な投資判断をサポートします。
3.税務デューデリジェンス(税務DD)
対象企業の税務リスクを精査し、未払い税金や税務調査のリスクを明らかにします。
将来的な税務コストの予測と、潜在的な税務問題の把握に役立ちます。
4.労務デューデリジェンス(労務DD)
対象企業の労務リスクを調査し、雇用状況、労働条件、労使関係を詳細に評価します。
払い残業代や労働訴訟リスクを把握し、労務管理の改善点を特定します。
⑩歯科業界のBDDの流れ
1.お問い合わせ(無料でご対応いたします)
2.ヒアリング、時期等の確認
3.企画書のご提出
4.BDDの実施・ご報告
まずは、お気軽にお問い合わせください。
企業課題と解決イメージ
◆M&Aにおけるリスクを最小化したい
・対象企業の主要な事業活動、市場競争力、事業戦略、顧客関係性、将来的な成長見通しなどを深く掘り下げて調査し、事業上のリスクと機会を明確化します 。
・情報の真実性を調査し、提示された買取価格が適切であるかを判断する上で不可欠な情報を提供します 。
期待される効果(事例)
・譲受側は、新規開業や分院展開と比較してコストを抑えつつ、既存の資源(施設・設備、従業員、患者基盤、ノウハウ)を一括で獲得し、事業展開のスピードを加速できます 。
・投資判断の確度とリターン目標達成の可能性を高めます 。
他社との違い
「株式会社船井総合研究所 歯科部門」の専門コンサルタントと、「株式会社船井総研あがたFAS」のM&Aスペシャリストが連携し、歯科業界の深い理解とM&Aノウハウを融合させます 。
これにより、一般的なリスク評価に加え、買収後の事業統合(PMI)まで見据えた「将来の価値創造」と「PMI戦略の具体化」に重点を置いた支援を提供します 。
特に、企業価値の飛躍的な向上を目指すファンドにとっては、投資回収とリターン最大化に直結する「設計図」としてのBDDを提供可能と自負しています 。
歯科業界外の企業へのサポートも行い、専門性と一貫した支援が他社との大きな違いです 。