船井総研の分析によると、「マンスリービジネス」は、空き家活用という観点からも、新たな収益の柱を築く大きな可能性を秘めている事業です。

従来の宿泊事業や民泊事業と異なり、特別な資格や複雑な手続きが不要なため、不動産会社や賃貸管理会社が新規事業として始める絶好のチャンスと言えるでしょう。

このビジネスは、「物件を借り上げ、家具・家電を設置して貸し出す」という非常にシンプルな仕組みですが、成功にはいくつかの重要なポイントがあります。

1. 物件選びと商品化

成功の鍵を握るコンセプトは、「カバン一つで生活できるホテル」です。

単なる賃貸住宅ではなく、ビジネスホテル以上の快適さを提供することで、競合との差別化を図ります。

■物件選びのポイント

・駅近、もしくは主要な工場や病院の近くなど、利便性の高い場所を選びましょう。

・単身者向け物件（1R〜1LDK）が全体の95%を占めるため、単身向けを中心に探します。

・賃料5万円程度の1K（25㎡）など、空室物件をサブリース形式で仕入れるのがおすすめです。

■物件の商品化

・約15万円程度の費用で家具・家電を設置し、快適な空間を演出します。

・家具付きの利便性と、ホテルに負けないデザインで、利用者の満足度を高めましょう。

マンスリービジネスで特に重要になるのが、集客戦略と徹底したデータ分析です。

弊社は、この事業で年間売上4億円以上を達成した成功企業の事例から、売上を最大化するための3つのポイントを導き出しました。

1. 儲かる「集客」の仕組みを作る

成功事例では、自社ウェブサイトと法人営業を組み合わせる「ハイブリッド戦略」が、集客の鍵となっています。

● 自社ウェブサイト

リスティング広告やSEO対策でアクセス数を増やし、見込み客を獲得します。広告費は、自社ウェブサイトに75%以上を集中投資するのが効果的です。

● 法人営業

企業からの直接的な問い合わせやリピーターを増やし、高い成約率（93%〜100%）を維持することで、安定した収益につなげます。

● ポータルサイト

マンスリー専門のサイトも活用し、効率よく問い合わせ数を伸ばしましょう。

2. データに基づいて「販促費」をかける

「売り上げを上げるために、まずコストをかける」という考え方が重要です。

● 想定粗利の約20%をウェブ販促費に投資します。

● たとえば、月間の粗利目標が250万円なら、販促費として50万円を投じます。

● 販促費は固定ではなく、毎月の反響数を見ながら、翌月の予算を柔軟に調整することが効果的です。

3. エリアごとの「稼働率」を分析して対策する

● エリアごとに稼働率と反響数を分析し、調子の悪いエリアは原因を深掘りします。

● 近隣のビジネスホテルや競合の料金設定、サービス内容を徹底的に調査し、自社の価格やサービスを見直しましょう。

● 競合をベンチマークすることで、その地域に合った最適な料金設定やサービス内容が明確になります。

マンスリービジネスは、シンプルな仕組みでありながら、成功のためには専門的な知識や戦略が不可欠です。

船井総研は、個別の状況に合わせた具体的なコンサルティングで、事業の立ち上げから収益の最大化までをサポートします。

「新たな収益の柱を築きたい」とお考えなら、まずは一度、無料経営相談をご活用ください。