士業ではめずらしく内部統制システムの構築に着手。業務の棚卸しと磨き込みで大幅な人時生産性アップに成功

A.I.グローバルグループ(司法書士法人A.I.グローバル) 様

東京都

2020年7月

当社は不動産や法人の登記等を主業務とした司法書士法人を母体とし、土地家屋調査士法人、行政書士法人、相続に関するコンサルティングやBPO事業をおこなう株式会社がグループを形成しています。現在、北は北海道から南は九州まで、また海外は台湾にも業務の幅を広げ、国内外に13拠点を置いています。


司法書士法人A.I.グローバルが参加している「相続・財産管理研究会」では、2019年のMVPをいただきました。相続部門での売上を昨対比150%成長させたこと、また大幅な体制変更により20%だった離職率が0%になったことなどが評価されました。

■ 金融機関とのアライアンス提携の先に...


大きく躍進できたきっかけは、金融機関とアライアンスを組んだことにあります。すでに同様の取り組みをおこなう金融機関もありますが、私どもは全国に事務所を展開するスケールメリットやワンストップで提供できるという点、そしてこれまでの信頼性が評価されたのだと思っています。全国展開する銀行の場合、多くの支店から同時に依頼が舞い込むことがあります。そういった場合でも全国に拠点があるためスピード対応が可能です。


とはいえアライアンス提携によってもたらされたのは良いことばかりではありませんでした。業務が拡大すれば業務過多は避けられません。当初はスタッフの大量離職を招いてしまいました。忙しいあまり、誰が何をやっているのか見えなくなるという状況です。スタッフのモチベーションも下がり、一時は離職率が20%にまで上がってしまったのです。これは士業事務所特有の業務システムに関係しています。業務を10とした時、1から9までを有資格者がやらねばならず、残りの1のみをスタッフが担うというアンバランスの常態化にありました。これを改革すべく、士業ではめずらしく内部統制システムの構築に着手しました。

■ コンサルタントのアドバイスのもと、すべての業務を棚卸し


事業会社では当たり前のことかもしれませんが、部署ごとに情報がまとまっている状態を目指しました。当社は一般企業を経験した中途採用の人が多いので、なぜこの会社はこの体制を取るのかという士業の事務所では当たり前のことに対し、あらためて必要性を深掘りしていき、アイデアや意見を募りました。船井総研のコンサルタントには内部統制についてのアドバイスや従業員の声を集約しながら問題点を整理してもらい、当社における最良の形を生み出しました。



スタッフから出た意見は「誰が何をするのか」という情報管理を求めるものでした。一人で管理できる情報には限度があります。実際の業務を分けるにしても何をどうしたらいいのか...というところからのスタートでした。そのため、そもそも何を管理すべきかなどを明確にすることから始めました。それぞれの部門でリーダーを決め、結果は私に上がってくる流れを作り、最終的には「人時生産性を見える化」するところまでまとめました。

これを導入して1年ほどになります。業務の範囲が明確になったことで案件処理のスピードも格段に上がりました。今、新たに4名採用してスタッフは12名となりましたが、離職者ゼロを保っています。それだけでなく、事務所に対するエンゲージメントも向上しました。そして何よりも良かったことは主体性が出てきたことです。個人ごとに得意分野の業務を持ち、働き方も変わったことで顧客満足度も上がっているようです。人時生産性については、523万円から737万円へと大幅に上昇しています。


■ トークスクリプトで未経験者の営業力が格段にアップ


生産年齢人口が年々減少する今、限られた人数で生産性を上げ、成果を出すことが求められます。とはいえ、新人や未経験者に営業活動してもらうのはなかなか難しいものです。そこで新卒や未経験の中途採用者向けにトークスクリプトを作成しました。

近年の若い世代は、検索したり人に聞いたりすることが多く、自分で考えないと言われがちですが、基礎から積み上げたものをアレンジする能力は極めて高いと感じます。


トーク集の内容がお客様により伝わりやすくなるよう、自主的にアレンジしているようです。これには想像以上の効果がありました。新卒が金融機関に一人で回り、説明会の約束を取り付けてきたのです。営業力が大きく向上するだけでなく、社員らが日頃の言葉遣いにも気を配るようになるなど、思わぬ面でも効果が表れはじめました。

■ さらなる海外拠点も視野に。A.I.グローバルグループが描く未来
現在、当社の強みは登記業務ですが、これと並行して新たな業務にもチャレンジしていきます。それはM&Aや事業継承です。そして同時にアジア展開も試みています。3年前に台湾に事務所を立ち上げましたが、まだまだ活路があると感じます。会社が海外に進出するにはビザなどが必要になります。現状はコンサルティング会社やビッグファームなどが手掛けていますが、その中の約8割が司法書士の業務に当たるものです。

こうした観点からも海外進出には極めて大きなチャンスがあると考えます。今はコロナの影響もあり、すぐにというわけにはいきませんが、東南アジアや中国へも進出したいと考えています。海外に進出しアジアに拠点を持つことで国内業務の幅もより広がっていくのではないでしょうか。

今後も士業の枠を超えた業務改善に挑戦しつつ、優秀なスタッフと共にさらに成長していきたいと思います。

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