船井総研は、地方で元気のある企業との付き合いが多いです。
中には、複数事業をしている企業もあります。
複数事業をしていることを、本記事では“コングロマリット”と呼びます。
コングロマリット企業を目指す理由は
・年商100億円超の地域にも貢献できる企業を作りたい
・新たな収益モデル作りが、社内の経営人材の育成につながる
と言います。
時代ごとの新規事業の意味づけ
コロナショックやウッドショックで、複数事業を持つと、企業の危機的状況を回避できると明らかになりました。
年商100億円超のコングロマリット企業は、日本全国で1%もありません。
しかし、コングロマリット企業が地域を活性化し、日本を元気にしています。
アベノミクス以降
新規事業の提案は、アベノミクスが始まった頃からでした。
①本業の低収益化、成長率の鈍化を解決策
②後継者へのバトンタッチを意識した第二本業づくり
③人材不足対応モデルの導入
と提案しました。
コロナ禍
コロナ禍では、
①1事業に頼るのは危ないため、リスクヘッジで開発
②事業再構築補助金を活用し、立ち上げ
③ヒト・モノ・カネ、都市から選ばれた地方へ流れていくものを獲得
と提案しました。
アフターコロナの時代
コロナ禍以降は、
①八岐大蛇のような事業展開
8つほど強い事業を展開し、1つ不調でもダメージを受けない
②統一感のある事業展開
バラバラの事業展開ではなく、存在感のある事業を統一感のあるテーマ
③生産性を上げるための事業展開
経営リソースを有効活用
と提案しました。
自社の産業構造から検討
コングロマリット化するには、まず自社の産業構造を見ましょう。
以下は、自社の産業構造とポイント例です。
・収益モデル:フロー系ビジネスをしている
→ストック系のビジネスを検討する
・対象顧客:BtoB事業をしている
→BtoC事業を始める
・サービス:低頻度・高単価のサービスをしている
→高頻度・低単価のサービスに挑戦する
・顧客接点:オフラインがメイン
→オンラインに挑戦する
今後も不安定な経済状況が予想されます。
どちらかに偏らないように検討しましょう。
コングロマリット化への成長ステップ
売上規模ごとにご紹介します。
売上20億円未満
・まだまだ本業を伸ばしたい
・初めての新規事業で失敗できない
・新規事業を成功させるための経営資源も十分でない
場合は、低投資・少人数・成功しやすい新規事業がおすすめです。
売上20億円以上
・本業のリソースは少し安定してきている
・責任者クラスを投入することが許容できるようになってきた
・成長性や人材の教育力に不安が出てきている
場合は、本業の成長性アップや採用人気を解決するための第二本業がおすすめです。
売上100億円以上
グループ経営で強さを発揮していきます。
ホールディングス化やブランディングを意識した事業展開もできます。
売上300億円以上
新規事業が次々に生まれる体制をいかにつくるかというステージに入ります。
・M&Aを推進
・グループ内の企業が育っていく環境作り
を行います。
事業の組み合わせおすすめ5類型
事業の組み合わせについて、5つご紹介します。①自社アセット&リソース型
わりと小さな商圏でも成立します。
BtoCで店舗などを使ってやっていくモデルです。
②客層特化型
既存のお客様に対して、違うサービスを付加していくモデルです。
本業を軸にトータルサービスを展開していきます。
③事業ドメイン特化型
ある程度自分の得意な分野に特化しながら、客層を変えていくモデルです。
④サプライチェーン統合型モデル
メーカー・卸・小売を抑えに行くモデルです。
⑤機能スピンアウト型モデル
会社の中に明確に強い部門がある場合にチャレンジできるモデルです。
自社のコア機能を活用して、時流に合った事業を展開します。
船井総研でもスタッフ部門とIT部門を切り出しています。
コングロマリット経営の実現に向けて
最後に、コングロマリット経営の実現に向けて抑えるべきことです。
コングロマリット化の実現には、創出以外にも調達が不可欠です。
創出
既存事業の中から伸びている要素を見つけ、投資対象として独立採算にします。
また、すでに成果の出ている事業だと、成功確率は上がります。
調達
商品の目利きだけでなく、資金や優秀な経営人材が入ってきます。
現在持てない経営リソースに投資することです。
この時、今なら事業再構築補助金などの補助金の活用も検討すべきです。
新規事業立ち上げのノウハウや新規ビジネスの進め方などは、Funai Onlineの他のYouTube動画や、本サイトでも無料で提供しています。
そちらもご覧いただけると情報収集のスピードを高めていただけると思います。
中長期的な未来戦略を描く
コングロマリット化では、
短期ではなく中長期的な未来戦略を描きましょう。
コングロマリット化失敗の理由に、
・小粒化
・経営資源の分散
・共有価値が薄く、相乗効果が低い
などが挙げられます。
きちんと中長期でわくわくするようなビジョンを描き、ぜひ地域コングロマリット経営を実現していただければと思います。
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他にも、最新の業績アップ事例を踏まえて、事業に役立つ情報を発信していく予定です。
楽しみにしていてください。