住宅・不動産業界の現状―コロナ禍でも業績好調な企業の特徴
まずは住宅不動産業界の現状についてですが、コロナ禍の現在においても、弊社のクライアント様の周りでは業績が好調な会社様が多かったです。なので、業績が好調だった企業の特徴を皆様にご紹介させていただきながら、今日のセミナーのテーマであるデータ経営に取り組んでいる会社様の事例や特徴、やり方を繋げて皆様の身になる話をしていきたいと思っています。
早速本題に入らせていただきますが、私自身コロナ禍においても業績が好調な企業の特徴は5つあると考えています。まず一つ目が、市場ニーズの高い事業に取り組んでいるので業績が良いということです。具体的な事例として建売販売様や、ハウスメーカー様でも自社の分譲地を持っている会社様は非常に影響絶好調ですし、収益物件というところで新築1棟ものの投資マンションをやられている会社様は非常に調子がいいと思います。
二つ目はユニークな事業やっていてライバルが少ないから業績が好調な会社様もおられます。例えば、不動産流通業で言いますと、中古仲介事業も手掛けながらリフォーム事業も手掛けているような業態は比較的好調だと考えています。
そして、三つ目は事業ではありませんが、元々の集客力や営業力が強い組織は調子がいいですし、デジタル集客を行っておられる会社様はその効果が顕著に出ていると感じています。
四つ目に経営が仕組み化されており、業務プロセスが日々最適化され続けている会社は、市況の変化にうまく対応できているので業績がいいのだろうと考えています。
最後の五つ目の特徴として、マネージャーのマネジメント力が強く組織力が強いので、各現場や各店舗の業績が非常に好調だということです。
この五つのポイントを見ると、元から市場がしっかりしているか、マネジメントスタイルの観点から市況の変化に対応できているからこそ業績が好調であるということがコロナ禍においても業績が好調な企業の特徴であると弊社は考えています。
住宅・不動産業界の現状―組織のパフォーマンスを向上させる2つの経営
続いて、組織のパフォーマンスを向上させる二つの経営スタイルについてご説明させていただきます。一つ目は、属人化経営になります。属人化経営は優秀なトップないし優秀な社員に任せていくことで結果が生まれるという考え方に基づいた経営法になります。少人数の組織であれば大抵の組織が属人化経営でスタートするのではないかと思いますが、それを実践するには人材採用と優秀な社員を育成するための育成制度が重要になります。そして、属人化経営からステージが上がっていったり、多店舗展開していくと仕組み化経営に経営方法が移っていきます。これはどういうことかといいますと、仕組み化経営をするには業務プロセスを最適化させ続けることが必要だと言われています。そのためには、まず業務プロセスを標準化して、誰もが同じようなやり方をするようにし、それを徹底させていくことで業務の改善をしていければ組織全体の改善につながります。業務プロセスの最適化というのはそういうことです。最適化を実行する際のポイントとしては、実行を徹底させ続ける組織は強いですし、日々現場のマネージャーがその結果から改善していくことで、企業の持続的成長が生まれてきます。このような仕組み化経営を実践している会社様は非常に好調ですし、最近ではデジタルを活用することでより再現性を高くできている会社様も増えております。これから講座で話されるさくらホーム様も、デジタルを上手く活用することで仕組み化経営を実現できていると思います。
住宅・不動産業界の現状―建築・不動産業界で抱える課題
そもそも建築不動産業界は多くの課題があります。その課題を一つ一つクリアしていかないとなかなか業績が安定しないと考えておりますが、即座に挙げられる課題だけでも、10個の課題があると考えております。
「営業マンのスキルにばらつきがあるのでそれを平準化・統一化していきたい」であったりとか、「マネジメントスキルにばらつきがある」、「一人一人の業務量が増加したり負荷が増えてて疲弊してる」「紙媒体中心のアナログ経営でなかなかデジタル化できていない」、「いろんなデータ管理がたくさんあり分散していてどのデータがどこにあるかわからず時間をロスする」、「新入社員の即戦力化がしたいけどもなかなかできない」、「社員一人一人の知識・ノウハウが会社全体に共有できていない」、「情報共有が複雑化していて、データも分散していてよくわからない状況になっている」、「マネージャー人材の不足や育成ができていない問題」、「業務プロセスの視える化ができてないのでブラックボックス化していて改善ができない」。こういう課題が、経営者様や経営幹部の方がお持ちでないのかなと思います。
この問題点がコロナ前と後ではかなり明確になってきておりまして、業務の難易度が難しくなっているけれども、社員の業務スキルがあまり上がっておらず業務の難易度に追い付いていないということで、現場が疲弊し、混乱を期している状況があると考えております。
この課題をDX化によるデータ経営で解決している会社様が増えています。具体的には「属人性を排除した業務標準化」、「業務プロセスをデータで一元管理しているので、管理しやすい」、「全ての業務内容を全社員で管理しているので課題解決が早い」という事例もございます。また、「業務プロセスのデジタル化ができているのでRPAというロボットが業務の自動化をやってくるので非常に助かる」、「案件ごとに紐づいた情報共有ができるので電話で連絡を取らなくてもインターネット上に詳しい情報が全部載っているから楽だ」、「管理業務も自動化されていくので、マネージャーのマネジメント業務が徐々に分業化され負担がなくなる」といった事例や、「経営数値のデータが可視化されているので、店舗や部署を横断し情報を共有できるので情報共有が速くなり、スピード経営ができている」という話があります。
このようにデータ経営は個々人の能力を上げるだけではなく、組織全体のパフォーマンスを最大化させることができます。これを実現するためにデータ経営を駆使しておられる会社様が今日のさくらホーム様になりますので、ここの部分をしっかりやってもらいたいと思っております。
DXに取り組む手順とポイント
そもそも、DXに取り組む手順というところで、皆様、デジタルトランスフォーメーションという言葉がバズワードになり、「デジタルトランスフォーメーションしなきゃ」というところで、「じゃあ一体何をしたらいいんだ」とお困りではないかなと思います。そもそもデジタルトランスフォーメーションは既存のビジネスモデル自体を革新的にアップデートすることが定義になっていますが、一足飛びにデジタルトランスフォーメーションは行えないため気を付ける必要があります。DX化をするには、スライドに記載されている三つの手順があります。
一つ目が・・・