- ルール化の方法。たくさんの対処法がわかれば経営は安定する!
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はじめに
今回は、ルール化の仕方です。
船井流の経営法、船井総合研究所の社員はルール化が重要だというお話をよくします。
このルール化とは何かということを今回は考えていきます。
ルール化とは
何かが起こったとき、自分なりのルール化があれば迷わず対処を進めていけます。
起こった問題が過去に自分が体験したものであれば対処法を考えるのに一番良いのですが、
例え体験してないことであっても「こういう時にはこのようにすれば良いのだ」等の対処法があれば、冷静によい選択や対処ができます。
例えば、災害などで基本的にはこのようにすることが正しいと知っているのと知らないのとでは、命を落とす確率も随分違うと思います。
経営において、多くのルール化ができている会社と何も知らない会社とでは、
どちらが永続性あるかということは考えれば分かると思います。
弊社の創業者の船井幸雄は「コツが重要だ」と申しております。
コツ=ルールであり、物事が上手になるためにはコツがあるということです。
コツを掴んでいたら、物事に対して効率的に対処できるからです。
経験則的ルール化されたものと科学的に解明されたものなど、言語化されたルールにはさまざまに種類があると思いますが、ルールをどのように積み上げていくか。
特に、限りある人生を充実させて、豊かに生きていくためにも自分なりの生き方、ルールがあったほうがいいものです。
船井幸雄は、この良いルールをさまざまな著作物やセミナーで発表していてファンが多いです。
ルール化とは身近な言葉に言い換えますと、いわゆる「こういう時にはこうしたほうがいい」という感覚です。
例えば、子供では熱いものには触らない、危険な犬が近づいてきたら逃げる、
そのためにはどのくらい離れて、どういうふうに逃げるなどといった暗黙知です。
会社を創業して成功する人、しない人がいます。
そこで成功者の話を聞こうとトップ営業マンの話や講演会で「俺はこうやっている」という経験談を聞いたとき、
比較的再現性が高く、一般的には成功するだろうという方法をまとめたいと考えます。
ただ、船井流経営法というのは科学的だとか邪道だとか正論だとか、捉え方も人によって違うと思います。
それはどのような理論でも同じです。
そこで間違った教育や勉強法をしている人は
「それは証明されているのか」「エビデンスはあるのか」といいます。
地球上や宇宙や銀河系の中で人間は小さい存在です。
地球上には解明されていないことがまだまだあり、
何年後かの温暖化の状況や明日の正確な天気さえも大体の方向性しか人間には分かりません。
人間は、それくらい小さい存在なので、科学的根拠が万全ではない経験則に対して
急に知識重視型になり「それは非科学的だ」という人もいますが、
「科学的根拠がまだ解明されていないだけで、まあまあ大体は正しい」という思いを私自身は持っています。
私たちは経営コンサルティングをしていて、
科学的に証明をされているか、されていないかも重視しますが、
科学的に証明されていなくても成功することは実際にあります。
逆に、証明されていても失敗することもあります。
科学的根拠があるから正しい、ないから間違いとは言い切れないということをまずは念頭に、
ルール化に関して考えていきたいと思います。
ルール化に必要なこと
ルール化をするときに一番重要なことは、現場の事実です。factです。
勉強や学習などは何千年前かの中国の鉄人の話でもあるように、
ふとした瞬間に閃くことがあります。
いかにアイデアや気づき、発想を持つかということが大事かと思いますが、
潜在的に自分の中に溜まっていたものが発露するのだと思います。
シナプスが連結して発露するのかもしれません。
そのときに重要なものが100件行脚です。
例えば、繁盛店の飲食店を作りたいとなると、
日本のトップではやっている100店舗を見たら何か分かるのではないかという話です。
重要なことは、このときに言語化するということです。
また、見方は繁盛店のみ共通している点、一般のお店とは違う点、
このようなところに注視するとルールを作りやすく、成功法則をまとめやすいです。
多少、確率論的な発想もあります。
もう一つは、100件行脚とは別で、船井幸雄はよく言っていましたが、
詳しい人や達人に聞くということです。
それも、可能なら世界一の達人に聞くことです。
しかし、自分は体験していないため、達人に成功法則を聞いたところで、理解力や真実味には欠けると思います。
ところが、無数の同じ経験に基づく達人の勘というものは、恐ろしいほど当たります。
達人の「こうなるのではないか」という予測は、潜在的、顕在的に持っている知識の発露です。
また、超プロの勘というのは「降りてくる」といった現象のようなことが起こります。
これは経験したことも見たこともないが、答えが出てくることです。
これは、心理学や精神世界を熟達している方を船井幸雄が研究していた時期がありました。顕在化した意識の中に、潜在化した意識があります。
もう一つあるのが超意識です。
これがサムシンググレートです。
世界中の何者なのか、何らかの力が働いて閃いてしまう、降りてくる、このような現象が確かにあるということです。
これを非科学的だと考えて、自分の体験だけで生きていくというのはやや人生が豊かでないといえます。
人の話をよく聞き、本を読むなどさまざまな経験をしていくことが良いです。
特に情報化社会、ネット社会ですから、答えは山ほどあり、知らないと損をします。
これをルール化するときには自然と無意識にしている状態ではなく、第3者が意識してすることです。
そのためには、言える化することです。
このような手順でするということを相手に伝えられるということです。
そして、見える化します。
マニュアルで示すことや絵や動画を作成するなどです。
ポイントは「誰でもできる化をする」「何度でもできるようにする」ということです。
今は、動画が存在するため、短時間でうまくできるコツを発見して動画をアップする方も多いと思います。
このようなものを私たちも活用していくことです。
重要なことは、自分たちが独自に開発しているビジネスを一子相伝していっている時代でもないということです。
基本的には、社内でベテランから若手、若手から新入社員へ伝承していける、
特に自分たちが大事にしているポイントを言語化して伝承できるというかたちの取り組みをすることが重要です。
私が社会に出た1980年代のときは、先輩は怖く、
技は黙って盗めと言わんばかりのクローズな時代でしたが、
今はオープンな世界になり、どんどんと他者に自分のルールを教えるという時代です。
社会は、与えたら、与えられます。
自分のしたことで役に立つ人が増えれば、影響力も高まるし、自分も気分が良いと思います。
重要なことは、このようなルール化に積極的に挑戦することです。
例えば、街を歩いていて、流行っているお店を見つけたときに人気の秘訣を説明できるかということが重要です。
コンサルタントはこの練習をすることです。
マーケティング1000本ノックです。
人気の理由を言える化すること、これは意外に難しいです。
それも、できるだけ分かりやすく、相手が納得できるかたちで言えることが大事です。
文章にすることもありますが、できるだけ簡単にシンプルに言える化したほうが良いと思います。
一般に、人間は物事の表面を見ます。
目で現象を見ます。
例えば、可笑しいことをする人がいるとき、それが見えるとは思いますが、
重要なことは「なぜこのようなことをするのか」という裏が重要です。
事柄の裏には原因があり、うまくできることにもできないことにも原因があります。
この本質的な原因である要素を集めて、ここが重心の原因だということを突き詰めないといけないです。
例えば、上司の指示がおかしい、では、どのような指示をすることが良いのかということを突き詰めるということです。
「ファウンダー」という映画でもありましたが、主人公は営業マンで、
見つけた人気のハンバーガー屋さんをある兄弟がやっていました。
それをしばらく主人公は観察していましたが、自らFCに入ったほうが良いと思い加盟します。
次第に、自分でどんどんルールを作っていき拡大していきます。
そして、世界中の人々が分かるマニュアルを作り、
ファーストフードチェーン店のマクドナルドとなりました。
このように人間はやるもやらないも、楽にできるもしんどいにも理由があります。
それには、人間工学や心理的なものもある程度加味しながら、
やりやすいようにまとめるというかたちがポイントです。
このようなことを各企業が挑戦するということです。
FCで入って、他者が作ったノウハウでも、ある程度は差別化できます。
マニュアルを持ち、他がやれないレベルのとこまではやれます。
しかし、船井総研においては、それだけでは駄目で、独自化までいかないといけないです。
それには、フランチャイズの中でもさらに自分たちのオンリーの深堀をすごくしていることをやっていることが重要です。
これは本部からもらうマニュアルのレベルの以上の自分たちなりのルールがあるということになります。
このようなものをかたち作っていくということが大切になります。
大きくなった会社にはそれなりの理由があって、成功体験がルール化されたやり方があります。
人間の使命は毎日勉強して使えば使うほど良くなる頭脳を持っています。
それを深堀して進歩していくということが自分自身も豊かにするし、
企業も利益が上がるということにつながると思います。
そのように挑戦し続けることは不可欠になるわけですが、
昨今はルールのうえに乗っているだけの人が多いですので、
自分なりのルールを見つけていくということ、そして作っていくということ、
まとめていくということ、このようなことを挑戦していただきたいです。
今回はルール化のお話をさせていただきました。
次回の記事もお楽しみにしてください。
ありがとうございました。