そもそもGA4とは?
早速、そもそもGA4は何なのかということをお話させていただければと思っております。以前からアナリティクスと呼ばれているものがこれまでもあったかと思うのですけども、一言で言えばそれが新しく生まれ変わるということでございます。Googleさんがオフィシャルで出しているツールになります。しかし、なぜアナリティクスがこのタイミングで生まれ変わるのかと感じられた方も多くいらっしゃるかと思うのですけれども、これは後ほども詳しく触れていきますが、それこそ今では広告の媒体の種類も非常に増えてきていますし、アプリケーションなども今お客さんの動きや流れ方がここ2、3年でより大きく変わっておりまして。例えば10年前のWEBサイトやWEBの設計のような旧アナリティクスでは今後対応しきれなくなるのではないかという理由があり、今回アナリティクスがGA4に変わっていくという背景がございます。
そこで、②が非常に大きなポイントになってくるのですけれども、GA4は旧アナリティクスと比較すると、非常に高度な分析で分析できる項目も非常に幅広くなっていますし、比較的見やすい形のデータを抽出できるようになっているのですけれども、ただそのように見やくする前提の設定の部分が少し複雑になっている点が特徴としてございます。そこをどういうふうに設定していいのかわからないと戸惑われている企業様が非常に多くいらっしゃるという印象を持っています。そのため、改めてになりますけども③につきましては、2023年の7月に旧アナリティクスのデータの計測が終了しますのでGA4に完全移行という形になってくるスケジュール感です。GA4につきましては初期の立ち上げを行ったタイミングからデータの計測が開始されますので、7月といいますと多少時間はまだありますけれども早くに対応しておくに越したことはないというのが我々の見解になっております。
従来のGoogleアナリティクスの弱点の例
旧アナリティクスでは、数字を追いかけられないというか、時代に合わなくなってきているということがありましたけれども少し具体的な例をお出しします。例えば上からいきますけれども、ホームページにお客様が入ってきてそこに埋め込まれている動画を10分視聴してから離脱をしたケースと、流入してきてすぐに1秒で離脱してしまったケースの比較と判断が旧アナリティクスではできないです。これは同じ一セッションとして扱われてしまいます。あるいは、それと似た話でページをじっくり下までスクロールして見たケースと全くスクロールをしないですぐに離脱してしまったケースの比較、判断も旧アナリティクスではしづらかったです。あるいは、問い合わせや資料請求、来場予約に至るまで、基本的にお客さんは何度も行ったり来たりを繰り返すものです。例えば、最初に広告から入ってきて、一回離脱して、自然検索や違う媒体から入ってきて、そこで予約問い合わせに繋がることがほとんどかと思います。そこは厳密に言えば旧アナリティクスでも追えるのですけれども、追いかけることやデータ収集に特化していないのでデータが見づらい、不正確というのが旧アナリティクスではありました。しかし、GA4に移行したことによって、この辺りが改善されています。
ですので、冒頭にお話したように今のWEBサイトは5、10年前と比べるとボリュームもそうですし、それこそ動画が挿入されており色々なコンテンツが非常に充実しています。また、お客様の動きもインスタ見て、YouTube見て、またホームページに帰ってきてと、何回も行ったり来たりする動きがありますのでこの辺りの背景は間違いなくあります。
簡単な言い方をすると、旧アナリティクスというのは、ホームページを主軸に置いていてホームページがどのぐらいセッションしているかということなのですけれども、GA4は、ユーザーを主役にしたツールで、のちほど実際の画面もお出しさせていただくのですけれども、ユーザーがどのぐらい、どのタイミングで、どういう動きをしたかというのも実は一人一人見ることができます。さすがに個人名までは出ませんが、例えばAというユーザーがどういうタイミングで、どういう動きをしているかというのがGA4だと見ることができ、進化を感じられる部分となっております。
GA4における”イベント”単位の計測
このスライドは、GA4をすでに立ち上げられている、あるいはGA4画面を見たことがある方向けのご説明になるかと思うのですけれども、イベントという単語が非常に出てきます。あるいは今のアナリティクスと比較するとエンゲージメントという言葉も非常に出てくるようになっています。これが一つ前のスライドで申し上げたユーザーの行動が主役になっているということで、ややイメージつきづらいと思うのですけれども、GA4ではイベントという言葉が、お客さんが何かアクションをしたということがニアリーイコールイベントと現状定義されています。何かアクションと言うと、例えばページを見た、初めてそのサイトに訪れた、ページをスクロールした、ページから離れていった、あるいは資料請求や来場予約などのお問い合わせのアクション、これらを包括してイベントという言葉がGA4では頻出する形になっていますので、ここを押さえていただきたいです。
ざっくりと機能についてのご説明をさせていただいたのですけれども、ではこれをどうWEBマーケティングに活かしていくかの観点で、このあとのお話を進めさせていただければと思っております。
顧客動向から見るこれからの住宅業界デジタルマーケティング時流
現在2023年になりましたが、コロナウイルスの初期から2、3年経過して、皆様も現場に出ていらっしゃるので肌感で感じてらっしゃる部分もあるかと思いますけれども、お客様の動き方がコロナの前と明確に変わったのを感じてらっしゃると思います。こういったところが実際にデータとしても出ております。例えば、これは住宅業界になりますけれども、実際にお客様が住宅展示場に実際に足を運ぶ社数が以前と比較して激減している、あるいはそこに至るまでの情報収集、実際にこの会社に行ってみよう、この会社さんに話を聞いてみようとなるまでの情報収集の仕方がガラッとこの2、3年で変わりました。仮説としては、やはり自宅で過ごす時間が増えて、インターネットを使う時間が非常に増えて、情報がWEB上に非常に落ちている、しかもそれが以前よりも比較的精度が上がっています。例えば、YouTubeの動画を見てみても正しいか正しくないかは置いといて詳しいことを話されている方が多くいらっしゃいます。そういったことで、わざわざお店に足を運んでわざわざ営業されにいかなくても、ネットで調べられるし、実際行かなくてもいいという時代の流れになっていると感じます。
来場・購買意思決定のプロセスの変化
ですので、マーケティング的な切り口で言えば、来場までのステップという話をよくさせていただきますけれども、興味が出てから来場するまでの階段が非常に多くなっているということだと思います。
特に、今回お話をさせていただいているWEBマーケティングという領域に関しては、興味を持ってから来場するまでのステップの間を調べて、これ良さそうだ、もっと調べてみよう、この部分はこの会社と比べてどうなのだろう、こっちの会社も良さそうだなど話題が広がって情報収集を比較検討していくと思います。ですので、そこに対してお客様が求めている情報を提供してあげないといけないが、そもそも来場前競合と我々は呼んでいるのですけれども、極端話をすると、時代の流れで、お客様を営業さんの目の前に連れていかないことには話にならないが、そうなりつつあるということです。
さらに言うと、実際に住宅会社さんやリフォーム会社さんの現地に行って、営業さんにいろいろ話を聞いてどうやら良さそうだと思ったあとでも、あれは本当はどうなのか、他の会社さんはどうなのだろうというのを色々な媒体や口コミなども含めてになりますけれども、そこの比較検討においてWEBマーケティングの力が非常に強く作用していますしこの流れは今後も広がって続いていくのではないかと思っています。
ですので、この辺りがしっかり対応できているか、できていないかが、中小企業様や中堅企業様においても明確に差が出てきているということです。是非、本日参加していただいている皆様には一番最初にお話しさせていただいた通り、GA4の移行をチャンスとして捉えていただいて、デジタル格差に乗り遅れずに先頭を走る地域の企業様になっていただきたいと思っております。
コロナ禍以後Web経由で受注を増やした会社の共通点
これもWEBマーケティング全体の傾向のお話になりますけれども、トレンドよりも自社の優先順位の対策ということで書かせていただいていますけれどもどうでしょうか。本日我々のセミナーに参加していただいている皆様ですので、日頃から情報収集などはされているのではないかと思います。私のご支援先でもご訪問させていただくたびに、「この会社からこういう提案を受けているのだけどこれはどうなのかな」「最近、問い合わせのところから営業のメールが非常に多く来るのだけどこのツールはどうなの」「SEOは最近どうなの」など、色々な業者さんから話を聞かれている経営者様や担当者様が非常に多いのですけれども、一つ一つ見ていくと良さそうに覚えてくるのです。そういった色々なツールや媒体、広告なども確かに一つ一つの強みやいいところはそれぞれあると思います。ただ、選択肢が多すぎるということもありますし、トレンドも今これが当たっているというワクワク感もいいとは思うのですけれども、それ以上に会社様にとってかけるべき媒体は違ってくると思うのです。会社様の規模、目指している方向性などによって変わってくると思うので、トレンドに流され過ぎずにうちはこれを使っていこうという行動指針や判断基準を持っていただくことが非常に重要だということがまず一点目です。
でもう一つは、そもそも住宅不動産あるいはリフォーム工業界というところに関して言うと、成熟期になっていますので、お客さんが集まるのはここに行けば間違いない、ここに行けば安心だという総合力か、もしくは我々がよくお伝えする専門店です。例えば、ローコスト住宅専門店、平屋住宅専門店、超高性能住宅専門店といったこの商品に関して聞きたい人はここに行けば間違いないというブランディングが大事です。基本的にはこのどちらかです。そもそもWEBのコンテンツを強化していく中で、自社はどういう方向性で、どのようなお客様にどのような訴求をするのかも定期的に見直していただければと思います。
そして三つ目は、WEB広告の分野になりますが、WEB広告を一言で言ってもリスティング広告とSNS、あとLINE広告、それからYouTube広告、スマートニュースなど色々な広告の種類が出てきていますので、しっかりとデータでどの媒体がいいのか調べる必要があります。また、媒体の中でも場所を選べたりすることも必要です。例えばSNSの中でもInstagramなのかFacebookなのかということもありますし、Instagramの中でもここに出すといいよということなど、かなり細かい話もあります。あるいはどのお客さんに出すかも大事になります。あるいはリマケ広告などをご存知の方がいらっしゃるかと思いますが、最近はカスタマーリストを活用した広告も出てきています。例えば自社が持っているリストをGoogleの広告の中に入れてそれに近しい人に広告を出してくれたりして、色々と技術が進化していっています。やはり業界として今どういう流れなのか、業界としてどこに成果が出ているのかを踏まえた上で広告運用をしていただくことが必要です。データに関しては今回のGA4もかなり絡んできますので、そういった意味で今回こちらも項目として挙げさせていただいています。
デジタルマーケティング戦略構築の全体像
したがって、媒体が非常に増えているということをお話させていただいていますので、そういった意味では各フェーズが各社様ごとにあると思います。この媒体で基本的には認知を取っていこう、この媒体で来場を促進していこう、最後にゴールを決めるのはこの媒体だな、そういうお考えがあると思います。基本的には自社のウェブホームページだとは思います。そこからさらに言うと、反響を獲得したあとにどういうスキームで追客していくのかというお話になってきますが、ここはいわゆるマーケティングオートメーション、MAの領域になってきますのでまた別のセミナーでじっくりとお話しさせていただければと思います。そしてそこから実際の商談につなげていく全体像の設計を頭の中やあるいは皆さんの会社の中で共通のものを作りながらやっていただけると非常に良いと思います。
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