徳島県鳴門市
徳島県
自治体事業全般
道の駅開業プロジェクトにおいて、施設建設が先行し運営ノウハウが不足していた課題を、船井総研のデータに基づく収支予測と伴走支援で解決。外部の専門知見を事業推進のエンジンとして活用し、スムーズな庁内合意形成と持続可能な経営体制構築を両立させた成功事例。
地方創生や町おこしとして、全国各地で「道の駅」をはじめとする複合的な商業施設の建設やリニューアルが進んでいます。しかし多くの地方自治体や官公庁の担当者が直面するのが、「箱(建物などのハード面)」は立派に完成したものの、その中身(運営体制などのソフト面)が伴わないという深刻な問題です。
今回は、船井総合研究所(以下、当社)がご支援させていただき、新たな地方創生の核となる「道の駅」の開業プロジェクトを推進された徳島県鳴門市様の事例です。鳴門市様がいかにして運営ノウハウの不足やタイトなスケジュールという壁を乗り越え、持続可能な経営の道筋を描いたのか、当社の視点からご紹介します。
立派な建物だけでは成功しない。直面した「運営ノウハウ欠如」の壁。
徳島県鳴門市様は、豊かな自然環境や魅力的な地域特産品といった素晴らしい地域資源を最大限に活かすため、新たな道の駅を立ち上げるという非常に重要な公共事業を進行されました。
しかしプロジェクトが進むにつれて現場の担当者様たちは大きな課題に直面します。
建物の設計や建設といったハード面の整備(インフラ整備)に関しては順調に予算がつき進行していたものの、施設完成後に「誰がどのように運営し、持続的な利益を生み出していくのか」という、最も重要なソフト面の検討が遅れていたのです。
開業に向けたスケジュールは非常にタイトに設定されており、このままでは立派な施設だけが完成し、中身が伴わず赤字化という望ましくない事態に陥るリスクがありました。
自力で解決できるに越したことはありませんが、行政組織の性質上、民間企業のように自ら商業施設を立ち上げ、持続的に経営していく実務経験やビジネスノウハウを持つ職員は少なく、内部の知見だけで事業計画を策定することには限界があります。
また本プロジェクトは市長や市議会、そして地域住民からの期待が日々高まる中で、現場の皆様は「失敗が許されない」という重圧を抱え続けていました。
「忖度なき指摘」がもたらした危機感と意識改革
内部だけで解決策を見出すことが困難な状況を打破するため、鳴門市様は外部の知見を取り入れる決断を下されました。
複数の企業を比較検討する中で、最終的に当社を選定いただいた決め手は、耳障りの良い言葉を並べるのではなく、プロの視点からの「忖度なき率直な指摘」であったと吉川様は語られます。
初めてお打ち合わせをさせていただいた際に当社は現状の計画や進捗状況を伺い、その上で「鳴門市の道の駅は非常に大きな潜在能力を持っていますが、現在の計画のままでは経営的に厳しい結果になるリスクが高い」と、その理由を添えてあえて厳しい現実を包み隠さずお伝えしました。
そのロジカルな根拠に基づいたこの厳しい指摘は、結果として内部に危機感を生み出し、「このままでは本気で計画を根本から見直さなければならない」という意識改革が起こりました。
第三者視点が導く庁内合意形成
プロジェクトが本格的に始動してから当社は単なる外部の助言者の枠を超え、内部メンバーと一体となって「伴走支援」いたしました。
実際に施設の運営を担う民間事業者を探すためのサウンディング調査においては、遠方の候補先へ同行し、共に交渉や意見交換を行い、また地域内の多様な関係者と調整も一緒に実施しております。
行政組織特有の課題として「庁内での合意形成の難しさ」があり、新しい事業や前例のない決定を下す際の部署間での調整は容易ではありません。
ここで役立ったのが当社の提言書でした。
「船井総研が膨大なデータに基づきこのように提言している」という事実が、論理的に納得させる要因となり、プロジェクトを停滞させることなくスムーズに前進させることができたと吉川様は語られます。
感覚ではなく「データ」で語る
道の駅などの大型商業施設を立ち上げる際、行政側が最も必要としながらも、内部の知見だけでは算出が極めて困難なものが、「来客数」「売上高」「ランニングコスト」といった、現実的で精緻な収支予測です。
当社は類似施設を支援してきた過去の実績データと商圏調査・分析に基づき、需要に見合ったゾーニング提案やPPP(官民連携)を考慮した整備手法の検討を行い、これらを明確に提示しました。
単なる抽象的なコンセプトや美しいデザインの提案に留まらず、具体的な「数字」という揺るぎない根拠を持って持続可能な経営の道筋を示したことが、最大の価値であったと高く評価していただいており、実際のこのデータは議会への説明等にご利用いただきました。
このような自治体様におすすめです
・現在の道の駅の運用や収益の改善を図りたい
・道の駅のリニューアルを図るが、他自治体の事例を知りたい
・実際の計画策定や資料作成、各所の説明など助言だけではなく実行支援してほしい
・運営している道の駅の黒字化が見えず、まずは診断してほしい
・道の駅の慢性的な人手不足を解消したい。
地域資源を活かした施設の立ち上げは自治体にとって未来への大きな投資であり、その投資を地域への還元へと繋げるためには、データに基づく持続可能な事業計画が不可欠です。
徳島県鳴門市様がいかにして庁内の意識を変え、数々の課題を打破して道の駅プロジェクトを軌道に乗せたのか。吉川様が語るリアルなインタビューの全貌はお客様の声ページにてご覧いただけます。
