WEB集客の全体像
まずWEB集客の全体像についてお話しさせていただきます。こちらの図ですが、こちらはWEB上でお客様が自社のことを知ってその後に入庫していただくまでの流れを図にしたものとなっております。まずWEB空間上ではお客様が自社を検索します。検索した結果、自然検索結果や検索広告と言われるもの、もしくは楽天Car車検様のようなポータルサイトを通して自社の情報を知ります。その後サイトに入って問い合わせをするか問い合わせをしないで予約する、その後は入庫に至るという流れとなっております。このように分解しますと、WEB集客を増やすための取り組みというのはこの赤枠としている四つに分類されるかと思います。
まず一つ目がお客様に知ってもらう、要はいかに表示するかです。お客様が携帯やパソコンでインターネットをして自社を調べるわけですから、お客様のデバイス上にいかに自社を表示するかというところが一つ目の取り組みです。
続いて二つ目がいかに流入数を確保するかです。お客様のパソコンに自社を表示した後は自社のサイトやポータルサイトなら自社の店舗ページに入ってきてもらわないといけない、流入してきてもらわないといけないのです。ここの流入数をどのように確保するかというところで色々な施策を打っていくというのがWEB上での施策の二つ目です。
三つ目ですが、流入したお客様からいかに問い合わせを獲得していくかがWEB上での施策となっております。
四つ目では問い合わせをしていただいたお客様をいかにお店に呼び込んでいくか、予約を取るかというのがポイントとなってきます。例えば問い合わせといっても電話をかけてきて料金がどのくらいになるのかという話をしてくるお客様もいらっしゃるかと思います。ここの受注率を上げていくということがもう一点の大事なところだと考えております。
そのようなWEB上の動きをするお客様とWEB集客の全体像の中で、実際の整備工場さんでは集客媒体の実績がどのように変化してきたかというのをこちらの表にまとめております。若干前のデータにはなりますが、上のオレンジの表は2016年時点での新規の車検入庫媒体の比率、及び順位となっております。当時の時点ではチラシが一位で、約30%を占めている入庫媒体でございました。その次の二位となるのが看板です。通り掛かりで看板を見たというお客様が新規のうち25%を占めている形でございました。2020年に弊社のお付き合いがある会社様から実績をいただいて収集させていただいた際にはこちらが大きく変化しています。下の青い表が2020年のデータなのですが、2020年時点では第一位がホームページ、自社ホームページが全体の30%を占める形です。あとは紹介車検が二位で25%です。三位はポータルサイトで、ポータルサイトというと複数あるのですが大手といえば先ほど講座をしていただいた楽天Car車検様になります。こちらのポータルサイトで全体の20%を占めて三位となっているという形になっています。WEB集客に関しましてはこの2020年以降もこういった傾向は続いていて、より強まっているというのが各社の実績を見ていて感じるところです。そのためここのWEB集客の部分をしっかりと強化していくというのは新規を集めようと思う会社様の必須事項で、今後もその傾向はより強まってくるかと思っております。
整備工場がやるべきWEB集客戦略
このような全体像かつ新規の集客はWEBがより重要になってくるという時流の中で、整備工場が何をやればいいのかをお伝えさせていただきます。
WEB集客で目指していくべき大きな方向性としてはこのような検索画面上の表示シェアを上げていくことが重要です。検索画面といいましても大きく三つの種類がございます。
一つ目が赤枠で囲んでいるリスティング広告というものです。こちらに関してはお客様がキーワードで調べられた際に自社のサイトの情報が出てくる、これはお金を払ってキーワードを買って自社の情報を表示しているといった類の検索結果になります。
次の二つ目が中央の緑枠のものです。こちら検索画面だとリスティング広告の下に出てくる地図に紐づいた検索結果となっております。検索している人の位置情報、登録されているビジネスの情報の検索キーワードとの関連性、コンテンツがどのぐらい更新されていてどのぐらい良いコンテンツかというところを元に表示順位が決まりまして地図上に検索結果が表示されます。ここに関しても、最近は検索すれば大体の検索結果にリスティング広告と地図とその下には自然検索結果という三段階構成で検索結果が表示されますので、このMEOという部分も必ず強化していかないといけない部分となってきております。
次の三つ目が青枠で囲んでいるSEO、または自然検索結果と呼ばれるものとなっております。こちらに関してはリスティングと似たような出方はするのですが、一番違うのはお金を払っていない、お金をかけて出しているわけではないという部分です。ここに関しては検索エンジンで、Googleさんをお使いの方ならGoogleさん、Yahooさんをお使いの方ならYahooさんが独自のアルゴリズム・ルールで良いサイト・悪いサイト、関係のあるサイト・無いサイトというのを判別しまして検索キーワードに応じて表示順位を決めております。ここも当然上の表示順位が一位のものから順番に見られやすくなっていて、2ページ目以降に表示されてしまうと一気にクリック率が下がるという仕組みになっておりますのでここも上げていくというのが非常に重要です。
特に、WEB検索に慣れている方であればあるほど上の方は広告だといった仕組みを理解していて、あえて広告は飛ばしています。そしてSEOのほうがお金は関係なくきちんと更新しているサイトが上位表示されやすいぶん良質な業者が載っているという考えのもと、広告は見向きもせずにSEOだけをクリックするという人も増えてきていると考えられますので、ここもしっかり強化していくことが重要です。
今の検索のシェアを上げていくということを表にまとめますとこういった形となっております。まず、どの会社もサイトを立ち上げてこれからWEB販促をスタートしていくという段階では、左下の少ないキーワードで表示順位も下のほうという状態から始まるかと思います。様々なキーワードで上位表示がされているというのが一番の理想ではあるのですがいきなりここを目指すのは難しいと思いますので、まずは二番の位置からです。少ない絞り込んだキーワードで上位表示がされている状態、車検のWEB販促であればまずは「何何市車検」といった自社が存在するエリアの名前と車検というキーワードで上位表示されることを目指してもらって、その形が作れたのであれば次は三番への移動です。例えばトヨタ・車検・何々市とかメーカー名、もしくは車種名が絡んだキーワードで上位表示をしていきます。キーワードを広げて更に上位表示を目指すという形で検索結果上のシェアアップを図るというのがシェアアップの取り組みの進め方かと思っております。
次は検索キーワードです。最初は絞り込んだキーワードで上位表示を目指しましょうとお伝えしましたが、どのように絞り込めばいいのか迷われる方もいらっしゃるかと思います。絞り込み方としてはまず自社名およびエリアの名前が絡んでいて車検というキーワードが入っているところから絞り込んでいってください。
例えば何々会社・何々整備工場・車検や、専用の屋号で運営されている会社様であれば車検の何々といったキーワードです。まずはそういうキーワードでちゃんと自社が表示される、自社のことを調べてくれている人に対して自社が表示されるという状態を作ります。それができているのであれば次は何々市・車検、こちらは例で千代田区・車検などを入れさせていただいていますが、こういったエリアを絞った車検というキーワードが入っていることで上位表示させることは優先順位が高いと思います。例えば車検という単一のキーワードで一位が取れるとそれはそれで非常に素晴らしいのですが、ただ全国の方に自社が流入されても遠方の方は当然入庫しませんのでそういった競合が多く、対象エリアが広いキーワードで一位を取ることにかける労力と実際の商売の利益・お客様増加につながる見込みが釣り合わないのでまずはエリアを絞ったキーワードで対策をしていくことがこちらの表で示したいこととなっております。