中古車販売店における集客時流
それでは早速「中古車販売店における集客時流」から本講座に入ってまいりたいと思います。まず、こちらのスライドに書かせていただいたのは事業規模別の主たる販促媒体を我々の会員様の取り組みから抽出させていただいております。それぞれの販促媒体に取り組まれる事業規模別の会社様が今取り組むべき集客施策として、我々がメインでご提案させていただいている内容と取り組まれている会社様自体の近況の取り組みを一つの絵にまとめさせていただいております。我々が自動車業界のお手伝いをさせていただくようになって20年以上が経ちますが、設立した当初のチラシなどを主流とした紙媒体販促がメインとなっていた集客手法から集客の主軸が変わってきているのを実感する次第でございます。元々はチラシのラフを書いて、目玉社を選定して月に2回3回とチラシを打って新規顧客を得るのが我々の主たるマーケティング手法でしたが、今は紙媒体販促の反響率が中古車販売店において非常に低くなっているのが実態でございまして、そういった中で中古車販売店における集客手法のほとんどがWEB領域に属する販促媒体になっています。そういった中においては単発の目玉社型販促ではなく全体的に一気通貫した店舗の商品戦略と、WEBマーケティングに対する取り組みのレベルの高低差が現代における集客力の差に直結しているのが実情だと思っております。
そういった中で本セミナーにご参加いただいた皆様のカーセンサーのアカウントやホームページなどを見させていただいた中で、ボリュームゾーンとしてご参加いただいている皆様は赤枠で囲わせていただいた会社様に該当すると思っております。具体的にはポータルサイトのみで集客している会社様やポータルサイトと自社ホームページの両軸で販促を展開されている会社様がメインのボリュームゾーンになってくると思っておりまして、本講座はポータルサイトセミナーではございますがポータルサイトのみの販促で実施されている会社様におかれましてはWEB販促媒体の付加を検討していただきたいと思っております。本セミナーを聞いていただいて、ポータルサイト自体の集客の安定施策に目途がついた段階で新たな新規集客層と新規集客媒体を付加していくために社販特化型の自社ホームページも時流の流れに沿って展開していただくのがベストだと思っていますし、ポータルサイトと自社ホームページの両軸で走らせている会社様におかれましてはWEB集客体制の高度化にチャレンジしていただきたいと思っております。先ほども申し上げました通り、現代における集客力がWEB販促における細かな取り組みのクオリティや頻度の高低差が1番大きな要因になってきています。
このような流れの中で間接部門としてのWEB専任者やWEB専任チームを立ち上げるに至って初めてWEB販促に本気になれる事業態になれると思っております。そしてさらに上を目指していくにあたってDXと言われて久しいメディアミックス型の事業態に成長した暁にはSFAやCRMの領域に向けたDX投資を加速していただいて、デジタル化一番起業を目指していただきたいです。これが現代の中古車販売のマーケティング領域における成長ステップと言い替えられるかと思いますが、まずは事業規模の大小にかかわらず皆様が活用されているポータルサイトの集客を安定化させたうえで次なる販促媒体の付加、ないしは高度化に踏み切っていただくのが本セミナーの趣旨の一つになります。
今までのお話は事業規模の大小にかかわらず、ポータルサイトを始めることが中古車販売店のマーケティングにおける取り組みの第1歩目だということです。事業規模に関わらずどのような会社様でも中古書販売を営まれるのであれば最初に手を付ける媒体がポータルサイトになってきますので、集客の安定化を目指していただきたいです。
その中でポータルサイトを活用することで獲得できるメイン客層は一体どのようなユーザー層なのかを正しく捉えていただきたいです。ポータルサイトを利用される客層は中古車を購買する層の中でも比較的、購買の検討段階の高いお客様で、我々は今すぐ客と呼んでおりますが、ニーズの高いお客様に該当するケースが多いです。そのためポータルサイト集客を強化する利点の一つがポータルサイトの反響が上がることで即時業績アップに直結しやすいことです。現代において新規の集客を獲得していくのが徐々に中古車販売店において非常に難しい命題になってきていると思っております。そのような状況下で新規集客が年々徐々に減ってきている感覚を覚えられている販売店様が多いのも事実です。そういった中でポータルサイトの反響を一気に上げていきたいという判断でセミナーにご参加いただいている皆様には有益な情報を一つでも持ち帰っていただきたいと思っておりますし、これはニーズの高いお客様に対してのマーケティングだということも併せて捉えていただきたいと思っている次第でございます。
そして一口にポータルサイトと申し上げても、中古車販売店向けのポータルサイトは国内でも10以上のサイトが名を連ねている状態でございます。スライドにはすぐにイメージができる有名なサイトを並べさせていただきましたが、我々のご支援させていただいている会社様の来店アンケートなどを拝見させていただいても、カーセンサーとグーネットが二大巨頭な情勢は変わっていません。そのため今回は二大巨頭の中でも特にカーセンサーに絞った業績アップ手法をメインでご紹介させていただきます。
それでは、これからカーセンサーの集客事例を紹介していきたいと思いますが、その前にWEBマーケティングの全体像の中でも特にポータルサイト集客に絞ったときの全体的な流れを捉えておいていただきたいと思っております。ポータルサイト集客の反響を高めていくにあたっての大きな流れとして、まずは自社の在庫を見てもらわないと始まらないので、最初に重要になってくるのが流入となっております。数字としては物件詳細閲覧数と定義されていたりもしますが平たく言ってしまえば、どのようにアクセス数を増やしていけばいいのかという考え方でございます。
そこからいかに問合せに繋げていくかの取り組み、その問合せをどのように来店に繋げていくかの取り組みなどのかたちで、中古車販売店がポータルサイト集客において取り組める取り組みは三つの取り組みと併せて、口コミ件数を獲得していく大きく四つの取り組みに集約されると思っております。この後の事例紹介においてもこの四分類の中で皆様に事例を紹介していきたいと思っております。また、四つの中でどれから手を付けたらいいかお悩みの方もおられると思いますが、一つのマーケティングの流れの中で抑えるべき観点を申し上げますと、まずはマーケティングの川上を抑えていただきたいと思っております。
つまりいかに流入数を確保していくか、自社のアカウントの物件詳細閲覧数をどうすれば上げることができるかという観点を最初に育てていただきたいです。そのために考えなければいけないのは、最大限の流入数を得るための在庫台数の確保や商品自体がニーズの高いマーケットサイズの大きい商品に絞り込めているかを確認するために自社の在庫状況を見直すことからスタートしていただきたいです。バナーを変える、表記を変えたりなど、問合せ率を上げていく取り組み以前に流入数を確保できる在庫構成や車種構成になっているのかを見直していただくことがスタートラインになってまいります。
船井流ポータルサイト集客における重要KPI
ここまではなぜポータルサイトに取り組んでいくのかという話と、どのような客層を狙っていくのか、ポータルサイトの反響率を上げていく観点で販売店側ができる取り組みはどのようなカテゴリーの取り組みになるかを簡単にご紹介させていただきましたが、ここからは「船井流ポータルサイト集客における重要KPI」と題しまして、我々が普段お付き合いさせていただいている中古車専門店様のモデル数値を元に皆様に追いかけてほしいKPIの設定をご提供したいと思っている次第でございます。
こちらのスライドに書かせていただいておりますのが、中古車市場における商品カテゴリー別のポータルサイトとの相性と必要となる商圏人口をマッピングさせていただいた図になっております。一口に車と言っても様々なカテゴリー分けができると思いますが、カテゴリーによって市場規模にも非常に大きな差がございます。そのような流れの中で、専門店として成立させるための必要最低限な商圏人口も大きく異なるのが実態です。例えばこちらのスライドを見た時に車種の指向性が最も低く、業態の成立する商圏人口数が最も少ない軽自動車の中古車マーケットを例に挙げて申し上げますと、右側の輸入車、ミニバン、SUV、ハイブリッドカー、コンパクトカーと比べると市場規模としては非常に高い傾向にございます。
100人のエンドユーザーを集めたとしても日本全国で平均40%程度の方が軽自動車に乗られているのが実情になりますので、右側の乗用車市場と比べると軽自動車と一括りにしたときの市場規模は非常に大きい傾向にございます。そのため最低限の専門店として必要となる商圏人口も相対的に少なくなる傾向にございます。
一方で車種の嗜好性の観点で見た時に、輸入車ユーザーやミニバン、SUVを探したいユーザーを比べると一つ一つの車種に対しての嗜好性は相対的にかなり低くなってくる部類のカテゴリーが軽自動車マーケットになってくると思います。そのため今すぐ客の中でも車種を探したい層が比較的少ないことを理由といたしまして、ポータルサイト自体との相性はこの中では中程度なことが軽自動車の特色になってきます。このようなことを例に取ってお話させていただきましたが、車種の嗜好性という観点で見た時に注意してほしいことがいくつかあります。一つ目は商品カテゴリーによってポータルサイト自体との相性が高いものとそうでないものがあることです。また。車種の嗜好性の高い商品はマーケットサイズが小さくなる傾向にございますので、専門店として成立させるには必要となる商圏人口が多くなる傾向があることも併せて捉えておいていただきたいです。
そしてポータルサイトとの相性が高いぶん、乗用車の専門店はポータルサイト単独販促でもある程度成立することが利点の一つと挙げられるかたちではございますが、現在の自社が位置している商圏でどれほどの商圏人口が取れるのか、足元の都道府県の人口がどれほどかによって成立する業態に差がございますので、自社が現在取り揃えている商品が商圏人口とマッチしてくるのかが一点目になります。・・・・・▼続きはこちらから