アジェンダ
今日のセミナーは1時間の短いセミナーです。要点としては三つお伝えしたいことがございます。まず一つ目は私のほうからお話させていただきますが、なぜDXは失敗するのかという今日のメインテーマです。頓挫する理由を徹底解説ということで私もこれまで100社以上の企業を見てきた中で、大体失敗するケースやなかなか成果が出ないケースの法則というのが見えてきております。なので、多くの会社で陥りがちなDXの失敗ケースについて、あとはその回避方法について最初にお話をさせていただきたいと思っております。
二つ目は、「自社に本当に必要なデジタルツールとは?」ということで、やはりこれは後程もお話させていただきますが、企業にとってのDXイコールデジタルツールの導入で終わってしまっている会社さんが非常に多いと感じております。なので、デジタルツールの導入だけで終わるのではなく、実際に活用して成果を出すための具体的な方法についてお話をさせていただきますで。
三つ目は「課題解決で社員を巻き込む方法」です。これもよく失敗ケースとしてありますが、経営者や一部のデジタルに関心のある人材だけの取り組みになってしまって会社全体を巻き込んでのDXが進んでないケースが非常に多いと思っております。なので、全社員を巻き込んで、組織としてDXを進めていく方法についてお話をさせていただきたいと思っております。
それでは1番の、なぜDXは失敗するのか頓挫する理由を徹底解説していきたいと思います。
DXとは
そもそもですが、企業にとってDXとは何なのかという本質の部分のお話からさせていただきたいと思います。これは私のほうからお話しするのも非常に釈迦に説法で皆さんも当然ご存知かなと思いますが、一般的にDXとは、元々エリック・ストルターマンという学者さんが「DXの浸透は人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること」これをデジタルトランスフォーメーション、DXと呼び始めたのが最初の起源と言われております。こと日本に関しては2016年に、あえて読みあげることはしませんが、下に出ている通り経済産業省が再定義をしたというのが日本におけるDXの始まりと一般的には言われております。
中小企業にとってのDXとは
ただ、なかなかこの文章、この定義だけでは抽象的過ぎて、イメージしづらいので、我々はこのようにDXの解釈、定義をしております。中小企業にとってのDXとは、このようなことだと思っておりまして、デジタル技術を導入することによって仕事自体の進め方が変わって、その後自社の生産活動と営業活動が効率化されます。この3番が私は一番重要と思っております。やはり中小企業の至上命題というのは、業績を上げること、売り上げを上げることですので、損益計算書上にDXの効果が数字として結果で現れて、我々ははじめて中小企業にとってのDXの成功と呼べると思っております。このあと失敗を回避して成功するためのお話をしますが、我々の考えるDXの成功は損益計算書上の経営成績上の数字が現れてはじめてDXの成功と考えております。
それで、なぜDXはうまくいかないのかというお話から入っていきたいと思います。少し実際の皆さんの現状をイメージして考えていただいたほうが分かり易いかなと思います。
少しこのスライドで実際に皆さんが使っているツールを考えてもらいたいと思います。これはビデオ会議ツールで代表的な、当然皆さんもご存知のzoomとGoogleMeetというもので、大体多くの会社さんはこのどちらかを使われているケースが今多いと思います。このビデオ会議ツールをイメージしてもらうと非常に分かり易いかなと思いますが、結論から言うとこのzoomを活用しようがGoogleMeetを活用しようが、私も両方を使ったことがありますが、どちらも機能に大差は実はないです。ビデオ会議ツールであればこの二つです。
次に名刺管理アプリですが、この二つは有名です。sansanとEight、これらも正直どちらも大差はないです。私も使っています。非常に便利ですしコストも安くて非常に使いやすいです。ただ、そんなに機能に大差はないと思います。こういうことはデジタルツールの界隈では、実は他のジャンルのツールでも同じようなことが言えます。これらの違いと言えば、例えばsansanとEightであれば、多少のコストの違いと、中心ではない周辺の機能の差しかないかなと考えています。
ただそれにもかかわらず、多くの企業のDXの担当者の方や、経営者の方は機能やコストに大きな差がないにもかかわらずデジタルツール自体の機能やコストにばかり目を向けてしまっているということが多いと思っております。
ここが一番の失敗の本質の部分だと私は思っておりまして、企業にとって一番重要なのは、どのツールを活用するか、どのソリューションを導入するかではないです。
結論から言うと、こういった言い方をすると非常に乱暴ですが、デジタルツールは非常にどれも便利なので、そんなにこれを入れても失敗するよというようなツールでないです。一番重要で最初にお伝えしたいことは、企業にとってDXが一番重要なのはデジタルツールの何を導入するかではなくて、デジタルツール自体を扱う能力、スキルがその会社にあるかどうかだと我々は考えております。
DXの製品はこの一点で決まるかなと思っておりまして、結論として、ツールではなくてスキルがその会社に存在するかどうか、これで日本の企業のDXが決まってくると思っております。あとはそもそも、なぜ失敗するのかというお話ですが、日本の企業はDXの成功率が海外の国と比べても非常に低いです・・・