住宅用太陽光発電事業における催事販売の成功戦略

住宅用太陽光発電をはじめとするエネルギー関連商材を扱う現在の住宅業界において、いかに効率的かつ安定的に顧客を獲得するかが喫緊の課題です。市場の変化が激しく顧客獲得競争が激化する中で、催事販売は、潜在顧客に効果的にアプローチし、安定的に集客できる強力な手法として、その重要性を増しています。
近年は催事場の確保が難しくなるなど、出店自体に課題が生じるケースも少なくありません。しかし、これらの課題を乗り越え、適切な戦略を実行することで、催事販売は事業成長の大きな柱になり得ると、船井総研は確信しています。
催事販売とは
催事販売とは、商業施設やイベント会場に一時的なブースを設け、顧客と直接接触する販売手法です。この手法の最大の特徴は、「何か良いものがあれば検討したい」という潜在顧客層に効果的にリーチできる点にあります。チラシやウェブサイトが主にニーズが明確な「顕在顧客」に得意な一方で、催事販売は潜在顧客を効率的に取り込む「安定集客」の手法なのです。
催事販売の基本的な流れは以下の通りです。

住宅用太陽光発電における催事販売の成功は3つの数値モデルで決まる
住宅用太陽光発電催事販売を成功させるには、その数値モデルを理解し、適切な指標を管理することが不可欠です。
費用の目安は、月間20万円から100万円程度です。主な内訳は、会場費(1日あたり1〜20万円)、人件費(月10〜20万円)、備品費(景品含む、1日あたり約6万円)です。
船井総研が提唱する標準的なモデル数値は以下の通りです。
・来場者数: 300人
・戸建て率: 100人(来場者のうち、戸建てに住んでいるお客様)
・着席数: 60人(ブースで詳しく話を聞いてくれたお客様)
・アポイント獲得数: 10件(現地調査などのアポイントを獲得できた件数)
・成約数: 3件(最終的に契約に至った件数)
このモデルにおいて、成功の鍵を握るのは「アポイント獲得数」です。この数値は、以下の3つの変数で決まります。
アポイント獲得数 = ①立寄数 × ②フルトーク率 × ③アポ率
船井総研では、この3つの変数を最適化することが、アポイント獲得数の最大化、ひいては売上最大化に直結すると考えています。
①立寄数(来場者数)
これは催事販売における全体の母数であり、最も重要な数値です。会場の選定、ブースの賑わい、導線設計によって最大化を図る必要があります。
・会場選定: 人通りの多さだけでなく、太陽光発電のターゲット層(戸建て住人など)が多い場所を選びましょう。
・ブースの賑わい: お客様の目を引く活気のあるブース設営が不可欠です。
・ブースの導線: 自然とブースに立ち寄りたくなるようなスムーズな設計を心がけましょう。
②フルトーク率
お客様がブースに立ち寄ってから、基本的な情報提供や説明を最後まで聞いてくれる割合です。簡単なトークの流れを確立し、徹底することが重要です。
・誘導フロー: お客様をスムーズにブース内へ誘導し、話を聞いてもらうための体系的な流れを確立します。
・立ち接客トーク: 気軽に立ち止まって話を聞いてくれるような、引き込み力のあるトークスキルを磨きましょう。
・ディレクタースキル: 現場の状況を判断し、適切な指示を出すディレクターのスキルもフルトーク率向上に大きく貢献します。
③アポ率
フルトークまで進んだお客様の中から、実際にアポイントを獲得できる割合です。これは営業スキルが問われる部分で、高度なトークスキルが求められます。
・アポイント獲得フロー: アポイント獲得までの詳細なトークスクリプトとフローを策定します。
・着座接客トーク: お客様が着席した状態で、具体的なニーズを引き出し、アポイントへと繋げる質の高い接客トークスキルが必要です。
- アポインターマインド: アポイント獲得への強い意識と、お客様に寄り添うマインドセットがアポ率向上につながります。
立寄数を最大化するための準備
アポイント獲得数の中でも特に重要な「立寄数」を最大化するためには、事前の周到な準備が不可欠です。
成功の最大の要因は「会場選定」
やみくもに会場を選ぶのではなく、最適な場所を選ぶことが成功への第一歩です。
・ホームセンター: 大型ショッピングモールに比べ来場数は少ないものの、DIYなど目的意識の高い男性客が多く、太陽光発電に関心を持つ層が多い傾向があります。近年は予約が困難な場合もあります。
・スーパーやペットショップ: 新たな成功事例も生まれており、積極的に開拓すべき場所です。
会場規模別の特徴
大型ショッピングモール・アウトレットパーク:
費用: 1日10万円〜30万円。
客層: 20〜30代のファミリー層が中心。
特徴: 週末の集客力が非常に高く、安定した集客が見込めます。ただし、手続きが煩雑で、競合も多いのが実情です。
百貨店:
費用: 1日5万円〜10万円。
客層: 50〜70代の高齢者層と20〜30代のファミリー層が中心。
特徴: 大型ショッピングモールほどではないものの、安定した集客が見込めます。
モール型スーパー:
費用: 1日0.3万円〜5万円。
客層: 30〜50代の主婦層と50〜70代の高齢者層が中心。
特徴: 支店長クラスの権限で出店できることが多く、手続きが比較的スムーズです。
- ホームセンター:
費用: 1日0.3万円〜5万円。または売上の5%〜8%のケースもあります。
客層: 30〜50代の男性層と50〜70代の高齢者層が中心。
特徴: 太陽光発電に関心を持つ層が多く、話の理解が早い傾向にあります。
会場選定は「エリア分析」をしたうえで効率よく探す
無駄なコストをかけず効率的に集客するためには、事前の徹底したエリア分析が不可欠です。
・戸建て住宅率の高いエリア: ターゲット層が住む地域を選びましょう。
・駅から離れていること: 駅に近いエリアは集合住宅が多く、太陽光発電の対象外となるお客様が多い傾向にあります。
・駐車台数が多いか: 駐車場のキャパシティは、来場者数に直結します。
・そのエリアにおける年齢層:商材のターゲットとなる年齢層が多いエリアを選びましょう。
「賑わい感」にこだわるブース設営
お客様の目に留まり、立ち寄りたくなるブース作りが重要です。
正しい設営のポイント:
景品を密集させて配置し、重ねて高く盛ることで「賑わい感」を演出します。
のぼりを2〜3本設置し、遠くからでも目立つようにしましょう。
悪い例:
陳列が雑で、統一感がない。
風船などの装飾品がない。
清潔感がなく、お客様に不快感を与えてしまう。
「ブースに寄りたい!」と思わせる景品設置
景品はブースへの立ち寄りを促す強力なフックです。主に主婦か子どもに向けた景品が効果的です。
子ども向け景品:
選定ポイント: 子どもが立ち寄りたくなるような流行りのものを選び、男の子向けと女の子向けの商品を分けて用意することも有効です。
商品例: ポケモン、鬼滅の刃、すみっコぐらし、Switchなど。
主婦向け景品:
選定ポイント: 家事や育児をサポートする商品、またはコロナ禍で需要の高い商品が喜ばれます。持ち帰りやすいサイズのものを選ぶことも重要です。
商品例: ハンドソープ、マスク、除菌シート、家電製品、商品券など。
船井総研へのご相談について
船井総研は、本レポートでご紹介した催事販売の戦略だけでなく、お客様の状況に合わせたより詳細な戦略立案と実行支援を提供しています。
アポイント獲得数は「立寄数」「フルトーク率」「アポ率」の3つの変数で決まりますが、それぞれの数値を高めるための具体的な施策は、企業様ごとに多岐にわたります。「立寄数は多いがフルトークに繋がらない」「フルトークはできるがアポイントに結びつかない」といった個別の課題に対し、現場研修やロールプレイング、ディレクターの育成など、多角的なアプローチで解決策をご提案します。
これらの数値改善に関する詳細なコンサルティングは、ぜひ船井総研にご相談ください。無料での経営相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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