◆開催日時:2020年9月8日(火)
◆講師:船井総合研究所 富澤 幸司
◆演題:「今さら聞けない経営者のためのデジタルシフト」
名刺アプリ&オンライン名刺交換体験
まず、本日は、経営者のためのデジタルシフトというテーマですので、オンライン名刺交換からスタートしたいと思います。
今、皆様の画面に表示されているオンライン名刺のQRコード、あるいは今からお送りするZoomチャットのURL、こちらを開いていただけますでしょうか。
そちらをクリックして、開いていただくと、目の前にあるような画像が出てくるかと思います。
そして、下の名刺を受け取るというボタンをクリックいただきますと、スライドの左にありますような画面で名刺が出てくると思います。
まず、下の①と書かれているところでSansanとかEightのアカウントをお持ちの方は、そのボタン押していただきまして、それ以外の方は、連絡先に追加というボタンを押していただきます。
そうしますと、スマートフォンで開いています方は、その連絡先が登録されるというかたちになります。
よろしければ、そちらが終わりましたら、名刺を繰り返すという上のほうのボタン押していただいて、スライドの右の名刺を送り返すという③ボタンを押していただくと写真を撮るというものが出てきますので、名刺をお手元にお持ちでしたら、写真を撮っていただけますでしょうか。
こちら写真を撮っていただきますと、スライドの右のように、この写真が名刺として認識されましたと出ますので、送信という青いボタンを押していただきます。
すると、名刺が送信できて、オンライン名刺交換完了するというかたちになります。
今エリアによっては、非対面の商談とかになりがちだと思うのですが、その際も、このオンライン名刺を活用することによって、顧客名簿の蓄積ができるということがありますので、オンライン名刺ということもデジタルでチャレンジしていくべきテーマかなと思っております。
本日お伝えしたいこと
本日、三つありましてコロナ禍において、経営者として考えるべきこと、それから中小企業のデジタルシフト成功事例・ツール紹介という会社のデジタルシフト、そして経営者のデジタルシフトということで経営者個人のデジタルシフトについてのおすすめのツールと具体的なポイント、活用のポイントをご説明していきます。
1.コロナ禍において、経営者として考えるべきこと
まず一つ目ですが、この三つについて説明していければと思います。
①コロナはいつ収束するのか?
まず、コロナはいつ収束するのかということでこちらのスライドですが、よくリーマンショックと比較されるということですが、リーマンショックは回復に4年半かかったということでございまして、コロナも恐らくそれに近いぐらいは、あるいは2、3年はそういった状態が続くだろうということで、回復までに時間がかかるだろうということを言われていたりします。
そのぐらいのコロナが続く事態を想定した経営をしていくべきだということで、具体的に何を意識すればいいのかということを次のスライドに記載しております。
②「7割経済」
7割経済というのがキーワードです。
7割経済を端的に申しあげると、客数が7割になるということで、客数7割とした場合に、元の状態に戻すために、こちらの式にありますように1.43倍の生産性を高める必要があるということで、大体1.5倍の生産をあげて元の状態に戻せるということがありますので、そのぐらいの生産性をあげていく必要がある時代だということです。
1 人当たりの粗利をどうやって 1.5 倍にするのか?
では、1.5倍の生産性をどうやってあげていけばいいのかということなのですが、イメージとしては次のスライドでして、粗利を20%増しにして、総労働時間を2割削減すると、この式で1.5倍の生産性が達成できるということでございます。
デジタルによって粗利を2割増しにして、労働時間をスマートに2割削減するということでやっていく必要があるということで、皆様お考えになって今回ご参加いただけたのではないかなと思いますが、そちらについて事例やツールを、このあと説明していきます。
③デジタルシフトの目的
もう一つ考えるべきことということで、デジタルシフトを考えるにあたって、目的が見失われがち、手段であるデジタルシフトが目的になってしまいますということで、ここで三つの目的を確認していければと思います。
一つは、既にでましたが人時生産性の向上ということで、いかに少ない労働時間で最大の粗利を稼ぐかという、先ほどの話です。
あと一つありまして、二つ目が、リアルタイム経営ということで、経営状況の今が一目で分かると、いつどこでも一目で分かると、いつどこでもというぐらいなので、皆さんお持ちのスマホなどで一目で分かるという状態を実現していけると、早めに手を打てるということになります。
手を打つ場合も、データドリブン経営といいまして、ドリブンというのは駆使するという意味ですが、勘や経験ではなくてデータに基づいて経営判断していくということが非常に重要になってくるということでございます。
デジタルシフトによって経営のスピードをあげるという意識が必要だということで、今変化が激しい時代ですから、1カ月後に経営状況が分かるということだと、判断も遅れてしまって、必要な手を打つスピードも遅れてしまうので、安定したシフトで経営のスピードをあげるということも一つの目的として考えていただけるといいのかなということでございます。
デジタシフト何から始めるべきか?
では、何から始めるべきかということなのですが、こちらは二つの視点が必要ということで、先ほども申しあげました粗利をあげるということと、総労働時間を減らすというこの二つが大事だというふうに考えています。
ここが変化しなければ、なかなかデジタルシフトを続けていきづらいと思います。
そういった意味では、この二つにかからないことはまずはやめて、この二つをやってくということを考えていただくといいのではないかなと思います。
粗利向上に効くツール3選
では、具体的にどんなツールを使っていくべきかという話なのですが、まず粗利向上に効くツール3選ということで、三つございます。
一つ目が、マーケティング・オートメーションということで、アポ率向上に寄与するツールだということです。
今日ご参加いただいてる方の中でもマーケティング・オートメーションお使いの方もいらっしゃるとお聞きしておりますが、メールマガジンとかあるいは、ウェブマーケティングなどをやってらっしゃる企業様もいらっしゃると思います。
そういったマーケティングを仕掛けて、それに、誰が、どのぐらい、いつ反応しているかというお客様の行動履歴が分かるというものなのです。
その行動履歴によって、今提案すべき相手やタイミングが分かるということもありますし、さらには、その相手のリストが、自動で通知してくれるということで、その方にアポイントを取れば、アポが取れる確率があがるということで、アポ率向上ということであります。
具体的には、ウェブサイトならば、必ず問い合わせする前に見るであろう料金表や企業ページや事例のページなどそういったものを見ると、その方が問い合わせする確率が高い、アポが取れる確率が高いということが分かるというような仕組みになっております。
そして、オンライン商談ツールです。
商談数向上ということで、こちら既にやってらっしゃる方も多いと思うのですが、移動がなくなるということで、その分商談を増やすことができるということで、粗利向上に直結するということで商談数アップということになります。
ツールとしては、Zoomだったり、あるいはmeetinというのがあり、meetinのほうはZoomに比べて、相手側に事前にダウンロードをしていただく必要がないということで、よりアポは取りやすいというツールがあったりします。
それから、SFAセールスフォースオートメーションです。
営業支援システムということで、こちらは受注率や客単価向上に寄与するということで、具体的には営業プロセスのメール化とか、営業のフローの見える化ということで、営業の支援をしてくれるシステムだということです。
労働時間削減に効くツール5選
そして、もう一つは、労働時間削減に効くツール5選ということで、ビジネスチャットとかTV会議、日程調整アプリという最初の三つは、TV会議はZoom等で行うなど、すでに実践済みの方も多いと思うので、説明は割愛いたします。
④番のRPAは、ロボティックプロセスオートメーションの略でして、こちらはパソコン上の作業を、パソコン内のロボットが代わりにやってくれるということです。
そのため、24時間365日稼働してくれまして、文句も言わないし、やめないということです。
こちらが一昔前の2、3年前ぐらいは10数万円ぐらいの資金が毎月動かすのにかかっていたということですが、最近では5万円ぐらいになってきたということで、非常に使いやすくなってきているということであります。
そこで、どのような作業をしてくれるのかというイメージですが、動画で今いったん流させてご説明させていただきたいと思います。
こちらWinActorというものですが、エアコンの指示書を作成するということで、ロボットは今動いておりまして、地図ソフトをロボットが起動して、その地図情報を切り取ったりして、このワードに貼り付けているということを永遠と繰り返すということです。
人間よりも正確性があり、正確に代行してくれるということです。
今度はDMをメールで送るという作業ですが、まずOCRソフトというもので、そちらのロボットが動かして、名簿も今作っております。
これは、読み取りのOCRを使って読み込んでいまして、そこからメールに転記して、永遠とメールを送り続けるということをRPAがやっているということで、パソコン内にある作業を基本的にほぼ何でもしてくれるということです。
では、戻しまして、続いてワークフローです。
ワークフローは、承認のデジタル化ということで、今、紙ではんこを押して人に回してということをやってらっしゃる場合は、そちらをデジタル化することによって、紙をその人に移動するといったことがなくなって、より効率化できるということで労働時間削減に効くツールということでご紹介させていただきました。
低投資でリアルタイム経営を実現する2つのツール
では、最後です。低投資でリアルタイム経営を実現する2つのツールということで、経営の今をぱっと見ることができるというリアルタイム経営を低投資で実現できる時代になってきたということで、先ほどご紹介したRPAとBI(ビジネスインテリジェンス)というツールを使って、実現することができるということでございます。
BIツールはいろいろありますが、Googleデータポータルという無料のツールがありまして、こちらを使うことで低投資を実現できるということです。
BIを活用したリアルタイム経営の実現
イメージとしては、こちらのスライドになるのですが、皆様いろいろなシステムをお持ちだと思うのですが、Googleアナリティクスは、Webのアクセスデータと顧客管理システムの顧客データ、販売管理システムに入っている売上実績データ、そして会計システムに入っている会計データ、これらをRPAで全て統合して、Googleデータポータルで、右のようなアウトプットが出てくるというものでございます。
これは、パチンコ屋さんの事例なのですが、台数ごとの売上がぱっと見えるということで、右下に書いてありますが、Webも顧客も売上も利益も一目で分かるようになっておりまして、対策が早くなり、経営のスピードがあがるということで、こういったリアルタイムで経営状況が分かります。
こういったものも低単価で実現していける時代になってきたということで、これも目指していければということでございます。
ここまでのまとめ
ここまでのまとめですが、7割経済下において、生産性は1.5倍あげる必要があるということです。
そして1.5倍のあげ方は、2割粗利向上、2割総労働時間削減、これを両輪でやっていくことが大事だということです。そして、その両輪のここから取り組むといいということですが、デジタルシフトを目的としたリアルタイム経営とデータドリブン経営、これを意識していこうということでございました。
本日お伝えしたいこと
では、ここから実際にこういったことをやっている事例を紹介していければと思います。
二つございまして、一つ目です。
成功事例紹介
地方でも、中小零細でも成功しつつあるデジタルシフト事例ということで、弁護士法人です。法律事務所さんの事例ですが、紹介していきます。
こちらの事務所様は、IT企業に特化していまして、お客様とのコミュニケーションはチャットでやっていらっしゃって、ノマド弁護士ということで、事務所をもたず移動しながらやっているということで、一人の弁護士さんで1億円弱の年間粗利を達成していらっしゃるという事例でございます。
通常の法律事務所と比較すると・・・
こちらは、通常の法律事務所さんと比較すると、通常対法人のビジネスをやっていらっしゃる法律事務所様です。
弁護士1人当たりの担当顧問キャパが30件に対して、事例の弁護士法人ファースト&タンデムスプリント様は1人の弁護士さんで100件やっていらっしゃるということです。
30件やるのには普通の事務所様は事務員が1名以上必要というところを、事例の事務所様は、0名でやっていらっしゃるということです。
年間、海外旅行にすると、この事例の事務所様は、3年連続100日以上行きながら100件以上の顧問先の対応はされているということでございます。
藤井先生が使用されているツール
その事例事務所様が使用されているツールなのですが、使用シーンが一番左の列で、中がツールと、右に概要がありますが、大体九つのツールを使っていらっしゃるというのがこのシートになります。
この九つのツールの効果については、次のスライドで説明させていただきますけども、例えば、書類に関しては、ペーパーレスでされていて、一つ目のGsuiteですが、こちらはGmailやスプレッドシートなどのGoogleが提供してくれている法人向けのサービスです。
会社が使ういろいろなクラウドのアプリケーションですが、このGsuiteというものですけれどもこちらでやっていらっしゃるということです。
Boxは、法人向けのセキュリティが非常に高いクラウドサービスですが、そのBoxとEVERNOTEというノートのデジタルツールです。そういったものを使っていらっしゃって、印刷は全くしていないということです。
そして、どの端末からも作業閲覧可能で、セキュリティの不安などがなく、故障リスクゼロということで、クラウドにすることによって、こういったことが可能になっていて、時間がレスにできているということです。
そしてカレンダーは、Gsuite、いわゆるグーグルカレンダーです。
法人版を使っていらっしゃって、どの端末からでも閲覧や記録が可能で、他のメンバーとも共有可能ということでやっていらっしゃるということです。
次にコミュニケーションです・・・
※ セミナーの講演録と当日使用したテキストをダウンロードいただけます。