日本全国の主要な小売業・卸売業・鉱工業関連企業に関して、経産省から公表されているマクロデータがあります。今回、それを以下に整理してみました。
1~2月は3業界とも100%を切っていました(昨年対比ダウン)が、3月から100%超になったのが分かります。まさに、昨年2020年3月からコロナにより多くの業界が大きなマイナスになってしまったので、昨年よりは3業界ともプラスに転じたということです。
ただし、よく見ると、3月以降でもその数字の推移に3業界特有の違いがあります。
①プラス幅が小売業<卸売業<鉱工業であり、小売業よりは卸売業、それよりは鉱工業の方がプラス幅が大きい
(逆に言うと、昨年のマイナス幅が小売業よりは卸売業、それよりは鉱工業の方が大きかった)
②小売業が一番プラス幅が大きかったのは4月、卸売業・鉱工業は5月と1か月ずれている
③小売業は8月にはマイナスになってしまった
④これは東京オリンピック直前の国内コロナ感染者急増と関係あるだろう
⑤卸売業は8月以降もマイナスになっていないが、伸び率は落ちてきている
⑥鉱工業は9月にマイナス
⑦これは世界的な半導体供給不足や資材価格急騰と関係があるだろう
3業界のこれらの数字の推移を見ているだけで、今年2021年の月別推移が手に取るように再認識頂けるかと思います。
なお、今後の推移予想ですが、小売業はやはり国内コロナ感染状況に左右されるのは間違いなく、現状の感染状況からすると、プラスに転じていくことが予想されます。
しかし、燃料費高騰や食材費高騰の影響も顕著になるので、実際どうなるかは予断を許しません。卸売業はその小売業の影響から少しずれて同様な影響になることが予想されます。鉱工業は完全に世界的な半導体供給不足や資材価格急騰に左右されることが予想されます。
以上、マクロ的なデータを見て頂きました。皆様の業界、及び、皆様の会社独自の状況とも照らし合わせて見て頂ければと思います。
2021年を月別にデータ分析してみると・・・
2021年11月11日