「新規事業」を成功させ100億企業化を実現する上で重要な「本部機能」とは? 2023年03月13日 「100億企業化」を専門とし、「日本の未来を担う企業の成長を加速させる」ことをミッションに据えている部門、アカウントパートナー室のマネージング・ディレクターの鈴木圭介です。今回は、新たな成長に必要な「新規事業」を成功させるために必要な「本部機能」についてお話をさせて頂きます。 過去のコラムでもご紹介をさせて頂きましたが1945年~2020年前後までは戦後、0.7億人から2008年には1.2億人へ増加、高度経済成長期ではGDPは二桁成長、市場規模拡大と共に、売上・社員増と未来が読み“やすい”時代であり、中期経営計画をもとに高速PDCAを回す経営が有益でした。2020年のコロナショックが象徴的ですが、2050年には人口0.9億人(※高齢化率39.6%)このままだと、GDPはマイナス、コロナも含め、地球温暖化に伴う大災害の発生リスクは高い(※台風・地震・津波・感染症 …)といった未来が読み“づらい”時代となり、このような時代には、ビジョン(実現している姿)から逆算して新たな取組にチャレンジし続ける経営+環境変化を捉えた柔軟な経営が必要となります。上記のような変化もあるため、数回に渡り、単一事業に頼らない経営=コングロマリット戦略を実行し、更に利益率や経営効率を上げ、更に地域を活性化させる役割を担い、勢いのある新規事業に積極的に取り組むことで「地域コングロマリット戦略」を実現し、適正規模である100億企業化が重要だとお話をさせて頂きました。組織体制の観点から見た場合、地域コングロマリット経営はグループ経営の1形態であり、グループ経営を実現する経営体制に持株会社があります。子会社管理に特化した純粋持株会社と、事業+子会社管理方式の事業持株会社が主なパターンとなります。どちらかが正しいかという観点では「企業の成長段階」と戦略によって異なります。ただ「コストセンターとしての本部機能」という位置づけの場合、収益を生む部門ではない・だからできるだけコストを抑える・運営人材は「余った人材で」となり易いため、結果、機能しきれず、新しい事業・会社が伸びないということになりかねません。「グループ全体を持続的成長に導く本部機能」という位置づけに変化させ、グループ全体最適志向・シナジー追求・収益性向上・未来への投資を考えるといった機能を担わせることが重要となります。事業ポートフォリオ強化(例:地域コングロマリット化):一つの事業に頼らない複数事業の組合せと、経営チームを確立する(事業実態を熟知したグループ本社人財の育成・登用)の両輪をまわすことで「「事業だけが強い会社」よりもより早く、より確実に、事業成長が実現できる」ようになります。本部機能を強くすることで、企業グループとして新規事業を生み易く、成功確率を上げることが可能となります。どの事業を開始するかも重要ですが、本部機能を強化するという観点も重要です(調査機能も本部機能を考える場合には、事業選択以上に本部機能の充実の方が、重要度が高いとも言えます)。100億企業化を目指す段階では「本業の資源調達力活用」がコングロマリット化する上では重要であり、グループ本部部門強化のポイントとしては「財務専門家の登用とグループ財務部門組織化。グループ企画部門への人財登用(経営チーム育成キャリアパスの第一歩)」となります。100億~300億クラスの段階では「グループブランディングによる人材調達力強化」が重要であり、グループ本部部門強化のポイントとしては「グループ人事立上げ。新卒グループ一括採用開始。グループ企画部門立上げと機能強化(何でも屋にならないように)。HDの機能強化(事業子会社支援機能拡充)」となります。新規事業を行う上で多くの経営者がぶつかる壁は「任すことができる人財がいない(経営チームが育っていない)」という点です。信頼し経営を任すことができる人財の育成には時間がかかります。5~10年後を見越して、グループ経営機能強化と経営チーム育成を同時に実現するのが重要となります。経営者の権限委譲も重要な観点ですが、この権限委譲された相手が次世代経営幹部(チーム)となり、権限委譲は効果的な育成手法となります。これらを10年ロードマップや既に立てられている経営計画には盛り込んで頂きたいと思います。この計画が新規事業の成功に繋がり、必要な本部機能を作ることに繋がります。ウチの事業規模でも、グループ経営機能って必要?ウチの業種だったら、優先的に作るべき機能は?兼務体制でまず始めるとしても、だれを登用すべき?兼務状態でも、グループ経営チームを機能させるコツは?「外部人材も活用しつつのグループ経営チームの作り方」はないの?といったご質問を多く頂いています。新規事業の成功に向けて、本部機能の整理を含めて、お気軽にご相談ください。最適なタイミングと機能のご提案をさせて頂きます。2023年03.09/03.15/03.23/03.27/04.11/04.15/04.17に開催される100億企業化セミナーシリーズの新規事業×コングロマリット篇のゲスト講師としてご登壇頂く「和歌山の岩本石油 株式会社様」は、和歌山という地域商圏でありながら、売上は100億円を達成。中核事業の石油事業は成熟化しているが、新規事業を多数創出することで、営業利益は30倍となり、地域の生活を支え、地域コングリマリット戦略の成功企業様でございます。今回、4代目の岩本社長に「和歌山の地域密着100億企業。成熟業種でも新規事業を創出し続けられる理由」と題しまして、どのように新規事業を生み続けられる理由や地域密着の多角化企業としてのこれからビジョンをお話いただきます。>>詳細はこちら新規事業の選択と共に大事になるのは、どの戦略を選択するかと共に、長期戦略を描き、人員戦略と財務戦略を連動させた計画に落とし込むことです。また、会社を分ける場合には、企業グループとしての対外的メッセージや対内的にもどういったビジョンを描けているかを整理する必要があります。この企業の根幹であるPMVVから逆算し、既存事業・新規事業を描き、人員戦略・財務戦略を一つに整理し、積み上げ式の中期事業計画書ではなく、10年後から逆算をしたロードマップを描くことで、新規事業の成功確率を上げることが可能となります。昨年、200名以上の経営者が参加され、100億企業を目指されている企業様の長期戦略構築=10年ロードマップに特化したセミナーを今年も開催させて頂きます。本セミナーでは、100億企業になるために必要な全体戦略・事業戦略(既存・新規事業戦略)人事戦略・財務戦略を一気通貫で学ぶことが可能です。>>詳細はこちら今後に向けて事業付加を計画的に行いたい方、多角化しより経営を安定させたい方、日本企業の上位1%である100億企業を目指されたい方、さらにその先へ今よりも成長を加速させたい経営者の方は、ぜひ気軽にお声がけください。将来像から逆算をした10年ロードマップ(中長期経営戦略)を描くプロフェッショナルメンバーが、想定よりも、より短期間で目標を達成するサポートを致します。詳しくは専門サイトをご覧ください。>>専門サイトはこちら 船井総研お薦め! 無料レポートダウンロード 【100億企業への道vol.01-04】 ~成長を加速させるヒント~>>無料ダウンロードはこちら こちらのコラムは平日毎日、以下のメールマガジンにて配信しております。ぜひご登録ください。