◆開催日時:2020年7月17日(金)
◆講師:船井総合研究所 藤木 晋丈
緊急事態宣言後にどのように見直しましたか
まず私から皆さんにお聞きしたいのは、緊急事態宣言後にどのように見直しましたかということです。
コロナの影響を受けていない全く関係のない会社さんはこの世の中には存在しないと思っています。
よし悪しはあれど何かしらの影響を受けているのではないかと思います。
特に、よくない影響を受けた会社が多いと思います。
そうした場合に、事業計画をどのように見直すかが一つのポイントになってきますが、事業計画を見直すとなるとそれがそのまま人事計画に反映されますので、皆さんがどのように事業計画を見直しているのかを考えていただければと思います。
私のところにも人事計画を見直したいという相談が来るので、事業計画はどのように見直されていますかということをお話しさせていただきます。
事業戦略を推進・後押しする人事戦略―今回のコロナ禍で変化した事業戦略トレンド
コロナ禍で変化した事業戦略のトレンドで、比較的量の追求をされていた会社さんが量はどうなるかわからないから質を高めていきたいということで、生産性重視で考えていたり、あとは既存の事業をどうやって伸ばしていくかや拡大していくかに主軸があったものが、既存事業だけではなくてもう一つの柱を立てたいとか新規事業や新しい商品やサービスをもしものときの保険として使うか、もしくは両利きの経営などと言いますけれども、そういったことのために使っていきたいとおっしゃる会社さんや経営者さんが非常に増えたと思っております。
総じてお伝えをしますと、コロナを追い風に変える事業戦略を立てることに着眼点が向いていて、特に4、5、6ということで業績が底を打ってどちらかといえば回復傾向にあるさなか、それを追い風に変えたいと考える企業経営者様が非常に増えたと感じています。
事業戦略を推進・後押しする人事戦略―そんな中、求められている人事戦略とは?
そうした中、事業戦略を立てている中で、人事戦略の役割というのがやはりあると思っています。
そこでいう人事戦略に求められているものというのは、一言で言うと、事業戦略を推進後押しする人事戦略、つまり、事業戦略と連動した人事戦略ということで、いかにコロナを追い風にして、立てようとしている事業戦略を推進、後押しするかたちで、人事戦略を組めるかというのが、成功のポイントの大きな柱といいますか、根柢の部分になっていきます。
そういった意味では、皆さま方の会社はいかがでしょうか。
事業戦略に即して、人事戦略をどれだけ考えられているのかということです。
簡単な例を出しますと、出店をするからその分の採用人数を何人採ろうか、そういったかたちで、事業戦略は、出店計画に合わせて、採用人数を調整したりとかっていう会社さんは非常に多いかなと思っています。
そのレベル感だけではなく、やはり、その事業戦略全体を見たときに、どの程度人事戦略を連動させて考えられるのかというのが実はすごく大事になってきます。
今回は、事業戦略と連動した人事戦略の立て方というのを最初にお伝えしていきたいなと思います。
事業戦略を推進・後押しする人事戦略―どのように事業戦略と人事戦略を連動させるのか?
どのように事業戦略と人事戦略を連動させるのかというと、このプロセスをしっかりと頭の中に入れていただく必要があると思います。
まず、先頭は、事業戦略の立案です。先ほどお伝えしたようにこのコロナを追い風に変えるような事業戦略をどう立てるのか、事業戦略を立てた際に、次のステップで、その中でも特に、重点要素というのは、何なのかというのを把握することです。
そして、ここから次のステップに行くときに事業戦略と人事戦略の連動のポイントがありまして、その事業戦略を実現するうえで、人事の側面で、期待したい項目、人事の側面で要は後押ししてほしい項目をしっかりと絞り込む必要があります。
この事業戦略をやるうえで、人事の側面ではどういったことが必要なのかということを決めていくということです。
その人事の側面での期待項目が挙がったら、次に、期待項目に対する課題を明確にすることです。
じゃあ、その期待項目を達成するためには、どういった課題が自社にあるのかです。その次に、STEP5でその人事課題の解決のために具体的にどういったことをしていかなければいけないのかということを決めていきます。
こういうステップをしっかりと歩むことで、人事戦略と事業戦略は連動していくと思います。
もっと言うと、事業戦略を後押しできる人事戦略が立っていくということになります。
事業戦略を推進・後押しする人事戦略―どうやって事業戦略を推進・加速させる人事戦略の具体策へ落とし込むのか?
もう少し細かく話を見ていきますと、このようなかたちです。
概要は、今、お伝えしたことと重複するんですけれども、このようなかたちで、まず、事業戦略を立てるうえで既存事業の活性化というテーマであったり、新規事業の開発というテーマが事業戦略上挙げられたとします。
その中でも、さらに絞り込むと既存事業の活性化は、重点8項目の取り組み強化というようなかたちで、いろいろ細かい内容も含めて、重点8項目というようなかたちでまとめているんですけれども、そういった取り組み強化とか、あとは、PDCAを速く回そうということで、高速PDCAとか、あとはwebマーケティングの強化ということで、チラシの販促からwebというところにシフトチェンジする、それをより強化していくなどです。
そういった既存事業にかかわる・・・
※ セミナーの講演録と当日使用したテキストをダウンロードいただけます。