事業計画を策定している企業は少なくないと思います。
会員企業にお伺いしても、「事業計画は毎年作っているけど、中期経営計画を作ったのは、もう何年前かなぁ」というお話を伺います。
中長期にわたる経営計画は、不確定要素も高く、暦年で追いかけていくというのもなかなか難しく、踏み出せていない企業も多いようです。
成長志向の企業において、一定時期における成長阻害の小さくない要因が、ヒトの課題です。「売れる体制はできたが、管理者不足」などという声は、実に多く聞かれます。
継続的な中期経営計画策定~運用の最大のポイントは、事業の成長曲線に加えて、人的計画を加えて、こちらを追いかけていくことです。事業を伸ばしたい、あるいは現状で業績が伸びているからこそ、ヒトの課題解決を明確にした経営計画に着手する必要があるのです。
では、経営計画に人的側面を盛り込む方法は以下の形です。
STEP1 空白だらけの将来組織図を作る
人的な5年後・10年後の未来を描くと、社員数だけでなく、企業成長に伴う役割(特にマネージャー以上の役割)が重要になります。
「そうはいっても部長はいない・・・」というのは、普通のことですので、ポジションを空白にした、モデル組織図を描いてみてください。
STEP2 今いるメンバーが幸せな成長を描ける「施策」を盛り込む
例えば、成長企業における人事評価制度などは、3年ほどで変更が必要になります。また、離職をどう抑えるかという視点でも、周囲を見回せば、人的施策のモデル事例がたくさんあることでしょう。それらを、費用対効果のバランスを見て、配置するのです。
年商が100億円を超える会社は、年商が100億円になったから始めた人的施策ももちろん存在しますが、10億円や20億円の時から続けている人的施策を、形を変えながら継続しているというケースがほとんどです。
STEP3 空白を埋めるプロ人材の余剰採用
メンバーが成長したとして、どうしても役割として不足するポジションが現れます。財務プロ人材やDX人材などはその典型です。現状いないメンバーであり、即時性が高い役割ではないのかもしれませんので、完全に余剰採用となります。不確定要素なだけに、先の人的施策同様、早く準備するに越したことはありません。
事業の成長やそれに伴う資金面の需要は、現状の延長線で予測しやすい一方、ヒトの面は、採用やヒトの成長にゆだねられることが多く、予測しにくいものです。
成長スピードを緩めないための、少し遠い目線の「人的経営計画」の策定を始めませんか。
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「見えない」を「見せる」人的経営計画策定のススメ
2022年03月10日