- DXで描く、より大きな目標とSDGsの達成
- DXで描く、より大きな目標とSDGsの達成 関連コラム
はじめに
当社の経営戦略セミナーは、オンラインで7日間にわたり、開催しました。
ご参加いただきました皆さま、ありがとうございます。
皆さまの羅針盤を手にすることができましたでしょうか。
当セミナーで、最も大きなテーマとなったのがDXです。
DXで何を為すかという議論が中心にありながら、もう一回り大きな視座を与えていただいた例をご紹介します。
DXで、人財化を実現する
世界最大級のクラウドプラットフォームを展開するZoho社のCEOシュリダー氏にご講演いただきました。
日本の経営者にも影響を受けたというZohoの企業文化から、
成長ビジョンのお話までじっくりお話しいただきました。
中でも、インドで創業・発展している同社が、地域を意識して事業を行うからこそ、
地域の人材を育成していくというお話は、驚きです。
教育格差のある中学生クラスを採用して、プログラマーに育て、
ビジネス人材に仕上げていくというのです。
皆さまの中でも、DXによって、人材育成のスピードが上がった、
学ぶ機会を増やすことができたという例が、たくさんでています。
もう少し広くとると、DXによって、知識や経験に依らない領域が増えた
(業務の幅が広がった)というケースもあるでしょう。
Zoho社は、テクノロジーによって、個々人に武器と役割とチャンスを与え、
新たな雇用、教育機会を生み出し、産業構造にまで影響を与えていく、
SDGsど真ん中のことを行っています。
DXを通じて、より大きく野心的な目標を描く
DXで何を実現するかへの答は、本当に様々です。
コロナ禍で、一部の企業ではリモートワークが現実のものとなっています。
働く場所を選ばないことで発生した需要「ワーケーション」市場ができました。
当セミナーでも、スノーピークビジネスソリューションズさま(プラットフォーマー)や、
温泉道場さま(業態開発)などにもご講演いただきました。
よく言われる車の自動運転でも、実現したことを前提にすると、
移動時間を活用するビジネスの市場も新たに生まれるでしょう。
今回講座をいただいた、AI開発・活用の先駆的企業シナモンの平野代表は、
「創造あふれる世界をAIと共に」をミッションに、
「Extend Human Potensial with AI(=AIで人の可能性を拡げる)」を
MTP(Massive Transformative Purpose=野心的な変革目標)に定めています。
Mは「野心的な」と訳されますが、実現困難かもしれないが大きな野望という感じでしょうか。
AIは、人間の仕事を取って奪うのではなく、人間がAIと共存することで、
新たな価値を生み出すことができる、それを実現したいということでしょう。
我々も、DXによって、より野心的になるチャンスです。
場所が変わるからその場所の需要を獲得する、
時間ができるから時間を活用するサービスを提供する、
スピードが速くなるから変化対応を商品にする・・・
より大きな野心的な目標(企業の存在意義)を描いて、
ビジネスモデルを超える変化を手にしたいものです。
我々もDXコンサルティングを通じて、
その会社が抱く“野心的な目標”を皆さまと一緒に考えていければと思います。
小平 勝也