「効果の出るDXって何ですか?」
DX化に関心のある経営者の方々から、よくこのような質問を頂きます。DX化の必要性は充分に分かるが、それなりの経費と工数が掛かるだろうから、やはり経費対効果の出るものをしたいという思いです。
そういう時に、私はこう言います。
「“職人的な勘や経験”を要する業務に対して、DX化するとかなり効果が出ますよ!」
あるいは、属人的な業務、個人スキルに差の出やすい業務、特定の社員しか出来ずにその社員に依存している業務、そのような業務でも良いです。
そのような業務はその企業にとってもコアな業務であり、なくてはならない業務であることが多いからです。なので、それをDX化できると、かなりの効果が期待できるのです。
例えば、人的な営業セールス部隊を持っている営業会社の場合、WEBマーケティングやSFA(営業管理システム)を上手く導入すると効果が上がります。工事や修理やメンテナンス等、人的な施工技術に依存している工事・メンテナンス会社の場合、施工管理・原価管理・メンテ管理システムの導入は不可欠です。
もっと分かりやすい例で言うと、飲食業界において、例えば、天ぷらの温度を“肌感覚”で感じたり、材料が揚がってくる“音”で判断したりすることで、火を止めたり弱めたりする職人がいます。職人がその時に言うのは、「体(耳)で覚えろ!」です。
これは、職人が職人を育てたい熱い思いで、こう言います。実は、DX化のポイントは職人を育てないことです。職人でなくても出来るようにするのがDX化です。
では、どうするのか?
それは非常に簡単です。
温度センサーか、音センサーを付けるのです。そして、それをデジタル化・データ化して、温度が何℃になったら、あるいは、音が何ヘルツになったら、火を弱める・止めるのか、そんなマニュアルを作るのです。もちろん、材料によって、量によっても違うでしょう。その場合には材料別・量別に細かくデジタル化・データ化・マニュアル化するのです。そして、その該当“温度”や該当“音”になったら、アラームを鳴らすか光らせるようにするのです。そうすれば、素人でも分かるでしょう。経験の少ないスタッフで職人レベルの業務が出来た時、かなりの効果が生まれます。
効果のあるDX化は、職人的な業務を素人でもできるようにすることです。
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効果の出るDXって何ですか?
2021年06月16日