皆さま、「デジタル化」と「DX化」って、何がどう違うのか、お分かりでしょうか?
以前にも本コラムで取り上げましたが、似たような意味のようで実は違います(違って理解した方が良い)。
紙媒体をタブレット媒体にするとか、リアル会議をリモート会議にするとか、ペーパーレス化・リモート化のようなデジタル“ツール”への転換がデジタル化と理解ください。
それに対して、「DX化」は“業態”転換であり、“ビジネスモデル”転換であり、“業務プロセス”や“業務フロー”の転換です。例えば、紙の帳票で何らかの受発注をしていたとします。その紙の帳票利用を止めてタブレットで入力して、かつ、そのデータをリアルタイムで事務所に送信して、それが自動的に在庫と突き合わされて自動発注されていく、こうなると完全に「DX化」です。「DX化」とは、 “ビジネスモデル”転換であり、“業務プロセス”の転換です。そこに関わる一連の業務が一気に変わるものです。一般的には、省力化とか、省人化とか言われるかもしれません。
それはそれで間違いではないですが、“本物ではない”です。ヒトを減らすだけのDX化は“本物ではない”とご理解ください。前述の紙の帳票による受発注の例で言うと、紙の記載の削減や自動発注によって省力化できた分をもっと付加価値の高い業務に当てることが重要です。業務削減分そのままをヒトの削減にするのではなく、そのヒトが+αの業務をするようにすることが“DXの本質”と考えてください。紙への記載の削減分や自動発注による削減分で生じた空いた時間で、どんな業務をプラスして結果として付加価値を上げるか?それが大事なのです。つまり、ヒトの活用の仕方⇒ヒトの活躍のさせ方です。ヒトが活躍できて初めてDXの成功と思ってください。何 らかのDXツールを導入して、結果として、ヒトが活躍できなければ、そのDXは失敗です。
「DXとはあくまでもヒトの育成・成長の為である」と思ってください。決して、ヒトの削減の為だけではなく、ましてや、ヒトを困らせる為のものではなく(時々、DXツールを入れて、困り果てている例がある)、結果としてそのヒトの特性が活かせるようなDX化を目指すべきです。
DX化成功のポイント、それは「アナログ力」です!
デジタル化とDX化は違う!
2021年03月24日