従業員数約30名のある商社の社長はずっと課題に感じていることがありました。それは、部門毎に複数の管理システムがあり、それらが連携しておらずバラバラだったことです。
例えば、営業部門。10名以上いる営業マンは、個々人でエクセルやスプレットシートを使って、商談や見込顧客、受注角度や営業進捗等の営業情報を管理していました。もちろん、営業部門内での共有データもありますが、個々の営業マンが各自のフォーマットで好きなように作成していました。また、営業事務部門では、その業界で一般的に普及している業界標準システム(売上仕入、受発注、在庫、請求・支払管理)を使っていましたが、そのシステムだけでは管理し切れないデータもあり、それは営業事務スタッフがエクセルを使っていました。場合によっては、その業界標準のシステムに入力する為に、一度、エクセルで入力したものを再度打ち直して再入力という「二度手間入力」もしていました。
また、総務・人事部門では人事・給与専門ソフトを使い、経理部門の方ではまた別の経理専門ソフトを使っていました。さらには、まだデータ化・デジタル化できていないものもあり、紙の帳票も存在していて、これら全体の情報の管理をどうすれば良いのか、その社長は頭を痛めていました。
このように、「“そこそこのシステム”は入っている、でも、所々でエクセルやスプレットシートを使っている、一方、未だに紙の帳票も使っている」、そんな企業は非常に多いようです。このような課題こそ、DXの出番です。
ただし、一番の課題は、社長自身が「全社的視点での情報システム戦略」が描けていないことです。しかも、現在をそのまま整えるのではなく、5~10年後の将来を見越した全社的なシステムはどうあるべきか?という視点が必要です。言い換えるならば、「全社的DX戦略」⇒「中長期的なDXロードマップ(設計図)」です。
それが定まっていない状態で、〇〇するには〇〇システムにしようか、△△するには△△システムを入れようか、と部分的に対処しようとするのが間違いなのです。まさに、「木を見て森を見ず」状態です。全社トータルを客観的に見定めてDX化を進めていく必要があります。
皆様、「木を見て森を見ず」になっていませんでしょうか?
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へぇ~、その課題もDXで解決できるんだ!?
2021年03月11日