- 社員数100人から300人の大幅増員を“あっさり”実現する5つのポイント
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いきなり多様化する経営課題
現在、日本の成長戦略の主軸には「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」が掲げられ、
何かしらのDXに取り組む企業は増えています。
しかし、企業経営、ひいては日本の持続可能な成長のために外せない主軸として
「カーボンニュートラル」もあり、
これは「GX(グリーン・トランスフォーメーション)」と呼ばれています。
GXとは、温室効果ガスを発生させないグリーンエネルギーに転換することで、
産業構造や社会経済を変革し、成長につなげることです。
時流に即した取り組みのメリット
一般的に、社員数が100人を超えると経営課題の多様化が一気に進行し、踊り場を迎える企業が多いようです。
これを打破する『ギアチェンジ』。
今回は、社員数100名の会社が“あっさり”300名になるための重点ポイント5つを解説いたします。
1.主力事業の追加
社員数100名の規模になると、主力事業の伸び率の鈍化が始まります。
理由は、シェア率の高止まりとエリア拡大の難易度アップです。
売上10億円が12億円と、100億円が120億円とでは、同じ20%成長と言えど、難易度が違います。
必ず2本目の主力事業が必要となります。
100人を超えたら、次の主力となりうる事業の種を2つ3つ用意することです。
2.幹部人材の育成強化
いかにカリスマ性のある経営者でも、50人を超えたあたりから、さすがに管理が難しくなり、右腕、左腕となる幹部社員2~3人が必要になります。
さらに、100人を超えると、多様な社員も増え、自前の幹部育成が追い付かず、一気に管理者不足となります。
社員数を増やすのと同時に、戦略的な幹部育成を外部人材の登用も含めて強化する必要があります。
3.7名採用から30名採用への採用戦略の見直し
前年比20%の成長スピードを考えると、100人の会社は、20名程度の採用ですが、300人を目指すと60名規模の採用が必要です。
10名の採用でも優秀人材の発掘・採用には時間と投資が必要ですが、採用人数が50名を超えるとなると、従来型の採用戦略では限界が来ます。
全国区からの採用や、職種の見直し、優秀人材の確保のために、早期に企業ブランド力を強化(=採用のためのリブランディング)することです。
4.組織戦略の再構築とバックオフィス強化
複数事業、複数業種の展開を進める中で、独立採算や異なる職種・職域への対応が必要になり、組織戦略としてのホールディング化も視野に入ります。
そうでなくても、人事、総務、経理、法務(コンプライアンス対応)、営業サポート部隊など、間接部門の専任化・プロ人材化が同時進行となります。
マーケティング戦略と同じ力の入れ方で、プロスタッフ採用、配置転換含めた、バックオフィスの組織戦略をスタートさせなければなりません。
5.生産性向上と社内インフラ整備の両立
高収益を生み出す事業体であり続けるためには、どれだけ社員数が多くなっても、1名あたり粗利生産性が、1,500万円/年以上であることが必要です。
生産性を向上させるためには、情報を一元管理するための社内インフラ整備、顧客接点のデジタル化など、DX関連への投資は避けては通れません。
そのためにも、一定金額以上のDX投資を予算化していくことです。
社員数100人まではマーケティング8割だった経営課題が、100人を超えるとマーケティング以外の課題が大きくなるものです。
しかし、このポイントを知り、事前準備することで、“あっさり”300人体制が見えてくることと思います。
小平 勝也