コロナ禍により、飲食業、宿泊業、小売業は、現在も厳しい状況が続いています。また、これら以外の業界・業種においても、集客がジワジワと減少し始めています。
先日、前年比110%と業績好調な、年商200億円の住宅会社社長と情報交換をする機会がありました。社長は、「売上は2ケタ成長しているが、集客は相当苦戦している」とおっしゃっていました。どのくらい厳しいかというと、「総合展示場の集客が平常時の半分」だというのです。にもかかわらず、同社は売上が前年比110%と伸びているそうです。
「こういうとき、経営者は、販促費を増やしたり、安売りしたりして、なんとか集客を戻そうとしますよね。でも、私は、それは間違いだと考えています」
社長はそう喝破されました。実は、お恥ずかしながら、私は他の支援先企業にそのような提案をして、業績を上げていたのです。
その真意を尋ねると、「当社は、集客は半分になりましたが、受注率が2倍になりました。だから、既存の拠点は、売上を落としていません。逆に、伸びている拠点があるくらいですよ」と答えてくれました。
DX導入で即時業績UP
では、同社はなぜ、受注率を2倍にすることができたのでしょうか。その秘密は、営業DX(セールスフォース)活用して、営業案件管理を可視化することで、取得した名簿を超有効活用したことにあります。コロナ禍前の受注率は10%未満だったのですが、これにより、20%以上にまで引き上げることができたそうです。
セールスフォース上で動きのない名簿をチェックし、営業マンとは別のインサイドセールス部隊が営業案件へと引き上げたり、止まっている営業案件があれば、担当の上司にアラートを出して営業サポートをさせたりすることで、受注率の倍増に成功したのです。
セールスフォースを活用することで、新卒1年目で6棟受注したり、1.4億円を売り上げたりと、いきなり大活躍する営業マンが続出。2年目の社員にいたっては、12棟受注、2.8億円以上の売上というのが当たり前になりつつあるそうです。
社長が率先してDXを導入
「セールスフォースなどの営業DXツールを入れている住宅会社は珍しくありませんが、ほとんどがうまくいっていません。なぜかというと、社長が使っていないからです。
当社では、私がセールスフォースを最もよく理解して、最もよく見ているつもりです。だからこそ、社員もセールスフォースを徹底的に活用した。これが、結果を出すことができた最大の理由です。」
社長は、最後にそう話を締めくくってくれました。
このように、DXによる企業変革が成功するか否かは、社長が言うだけでなく、自ら使いこなすかどうかにかかっています。これからの時代は、その差が顕著に業績に表れてくるでしょう。
中堅企業も中小企業も、今後数年にわたる持続的成長を実現するには、DX企業変革が欠かせません。もう、待ったなしなのです。
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集客半減でも前年比110%成長
2022年02月17日