コロナ禍で、飲食店は、繁盛している店でも、閉店せざるをえない状況になっていますが、決して、業績が悪いだけではないようです。実は、店舗を運営する社員、アルバイトの確保ができない事も多いようです。
ここ最近、求人サイト、人材紹介の充実により、人材の流動が、活発化しています。より良い環境、より良い条件の企業へ移ることが、頻繁に起こっています。人材紹介の例で言いますと、現在の年収500万円の場合、「プラス100万円、年収600万円で受け入れたいという企業がありますよ」という誘い文句での引き抜きが行われています。
また、アルバイト、パートでも、時給条件を上げての求人合戦が起こっており、時給がどんどん高騰している状況です。
「引き抜き合戦、求人合戦だけの問題ではない」
実は、飲食店だけではなく、他の業界でも、そのような事が起こっており、大きな経営課題になっています。
コロナ禍でも順調に2ケタ成長していた9拠点ある年商40億円の住宅会社が、人材紹介経由での2人の店長の引き抜きがあり、それに連動して10人も辞める事態が起こりました。それにより、2店舗の運営が困難になり、一時閉店をせざるをえない事になり、2ケタ成長が困難になってしまいました。
引き抜く人材紹介の問題もありますが、会社のエンゲージメントの問題も浮き彫りになってきました。改めて、辞める社員や、辞めそうな社員にヒアリングをして、聞きましたら、コミュニケーションが不足していることや、会社の方向と、社員の思いのズレが生じていることがわかってきました。会議や研修がオンラインになり、懇親会や社員旅行も無くなり、社員のリアルの声が、経営者、幹部に届かなくなっている事が、影響している事がわかりました。
「エンゲージメントで社員との関係を回復」
この会社は、社長自ら、各店をまわって、ランチ会を開いて、社員の声を聞いたり、久しぶりに現場に出て、一緒に仕事をしたりして、社長自ら、社員との関係を回復していくことにより、辞めようと思っていた社員を引き留めることが出来たそうです。
社長は、業績ばかり追いかけすぎていた事を反省し、改めて、「まずは、社員満足を第一に社員と一緒に成長する会社にしていこう」と誓っていました。
昨今、求人合戦、引き抜き合戦が、頻繁に起こっている状況では、条件に負けない企業のエンゲージメントが問われる時代になっています。今後、持続的に成長するためには、これを経営戦略の優先事項に取り入れる必要があるのではないかと、考えています。
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こんな事で、業績ブレーキが
2022年01月31日