非常事態(コロナ)は人の本音が見え隠れすると言われますが、本当にそうだなと感じます。
その一つが、「優秀な人財の採用」についてです。
ご存じの通り、コロナによって求人倍率が下がり中小企業にとってより優秀な人財を採用しやすい状況になりました。しかしながら、このチャンスに本気で優秀な人財を採用しにいっている経営者がどれくらいいるか?というと、決して多くないと感じています。
その背景として、コロナによる先行き不透明な情勢や、自社の業績見込み、DX・省人化などがあり採用に対する優先順位が下がっている。そういった見方が出来ますが、果たしてそれは経営者の本音でしょうか?
私はそれは本音ではないと感じています。
本音は「優秀な人財を採用したい」と考えている経営者は少ない。
言い方を変えると、「優秀な人財を採用してもその活かし方が自社(ビジネスモデル)にはない。だから本心で優秀な人財を採用したいとは考えられない」というのが多くの経営者の本音なのではないでしょうか?
果たしてそれで本当に良いのでしょうか?
永続的成長を遂げる企業を作りたい。永続する企業を作りたい。
雇用している社員とその家族を守りたい。
これも経営者の本音の一つである事は間違いありません。
経団連HPに「企業価値の最大化に向けた経営戦略」というレポートがあります。
https://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2006/010/honbun.pdf
このレポートの中に、分析結果からの示唆として13の項目が挙げられています。その一番初めに記載されているのが「①優秀な人材の育成」です。
やはり、優秀な人財の育成ということは企業価値を向上させるという視点において重要な項目であることはここでも定義されています。
企業を永続させたい→その為には企業価値の向上が必要→その為には・・・
改めて自分の本音とその矛盾と向き合ってみてはいかがでしょうか?
そうすることで、経営戦略、事業戦略の優先順位は変わるかもしれません。
コロナで明確になった経営者の本音と矛盾
2021年07月16日