前回のコラムでは、世界から見るデフレ日本の将来の危機的な状況について解説しました。今回はその続きです。
我々が将来を考えるうえで最も大切なことは、過去どんな歴史があり、将来どんな世界になっているのかを推察することだと思います。
10年、20年前、まだ若かった頃に、海外旅行に行けば、「あれ?なぜこんなに安く買えるの??」と思ったことは覚えていらっしゃいますでしょうか。日本の将来を、皆様の経営を考えていくのにぜひ思い出していただければと思います。
市場原理から言うと、全世界的にインフレ率2%を達成していく中で、それに乗れない日本社会に未来は暗い、そしてその中枢である中小企業が変わっていかないと本当に終わってしまう、ということです。毎月発表される、世界の物価や価格の指数(CPI、PCE)、いわゆるインフレ率は軒並み急上昇。この経済対策はもうそろそろ終えないとハイパーインフレ起こしちゃうから対応を検討すべきだ!という議論の中、日本の物価指数はほぼ横ばいです。こんな時ですら物価が上がらない日本は30年間インフレにならなかった時代をそのままに、時が進んでいます。
いま、日本がかつて感じていた、「あれ?なぜこんなに安く買えるの?」現象の、逆の現象が起こっており、このままいくと、ニセコと同じことが日本全国のあらゆる場面で起こっていくことが予想されます。
そういった中で、我々中小企業が何をすべきか。それは明らかです。耳タコの話ですが、やはりDX化により生産性を上げること、提供価値を高めて単価上げていくこと、社員の賃金を上げていくこと(物価上昇と雇用の安定)、こういった当たり前に言われていることに真剣に取り組んでいく必要があります。
将来の会社、社員、家族、子どもたち、日本の未来のために動き出さないといけません。日本の中小企業から未来を変えていくことを我々の手で成し遂げようではありませんか。
未来を見据えた経営とは?デフレ下ですべき経営判断を解説【経営者必見】
2021年07月05日