先日、自社のビジネスモデルをFC展開したいという経営相談を受けました。
同社のビジネスモデルは素晴らしく、お客様の信頼を得ているだろうと確信しました。FC展開は、同社のモデルの一部を磨き込んで展開する、ということになりました。
事業をスケールさせていく際に重要になるのは、再現性です。
先の会社では、ビジネスモデルの中の「ヒトに依る部分」をそぎ落としていくことで、展開の可能性を探っています。
◆新しく生み出すものだけが新商品ではない
一方で、ビジネスの独自性も重要です。
集客や販売方法の特長でも、展開する商品・サービスそのものの個性でも、お客様にとっての違いを見出すことです。
同社では、もっとも特徴的な商品を、展開するメニューの中から抜き出し、単品で展開することにしました。商品自体は珍しくなくても、「専門店」は、ほとんど存在していないためです。
既存の商品・サービスであっても、1要素を抜き出したり、組み合わせを変えるなどによって、新商品にすることができます。いかに独自性を高めるか、という際には、ぜひ検討したい項目です。
◆みんなができる特別なこと
以前に、家具のIKEAの会社訪問をした際、その独自性の磨き方に感動を覚えました。
簡単に言うと、「お客様自身が持って帰る」「お客様自身が組み立てる」、だから小さな組み立て式にして、工具セットにしたというものです。
この独自性は、結果として、販売量も伸ばし、収益率も向上させています。完成品というものの考え方、サービスの考え方を根本から覆していると感じます。
半完成品状態で販売するということは、誰にでもできます。ちょっと組み立てやすい仕様や工具をつけるなどの利便性のアイディアを絞り出すだけです。家具とはいえ、コンパクトなパッキングや持ち運びのしやすい形状にしたというだけです。
皆さまの商売にとっても、特別なことではない「提供の仕方」をどう変えるか、だけでも 独自性を構築できるのではないでしょうか。
自身の技術や商品・サービス、そしてビジネスを、独り歩きできるような「独自性と再現性の両立」にチャレンジしてください。
事業のスケールは、独自性と再現性の両立による
2021年07月02日