DXで業績向上に成功している中小企業は、いずれも次の2つのことに取組んでいます。
1.自社の顧客をリスト化してデジタル接点をつくる
2.そのデジタル接点を利用して既存商品よりも高単価な商品訴求を行う
例えば今回のコロナ禍でも業績を落とさなかった飲食店の多くは、自店の顧客をリスト化して顧客接点を有していたお店です。緊急事態宣言で実店舗は閉めざるを得なくても、メルマガやライン、フェイスブック等のSNSで顧客接点が維持できていれば「テイクアウトを始めました」「こだわり弁当をつくりました」といった告知ができるはずです。
コロナ禍の中でも過去最高の業績をあげたマクドナルドやドミノピザなどは、テイクアウトが当たったという側面もありますが、本質は顧客接点の維持にあります。
その次に取組むべきことは、既存商品よりも「高単価な商品」の訴求です。例えばコロナ禍で実店舗を閉めざるを得なかった飲食店が、「3000円の高級のり弁当」を訴求することで業績を維持した事例もあります。また昨今ブームの「生食パン」にしても従来のパンと比較すれば単価は4~5倍以上であり、パン屋さんにとって儲かる「高単価な商品」です。
この原理原則はBtoCビジネスだけでなく、BtoBでも同じことです。
例えば筆者が主宰するファクトリービジネス研究会の会員企業(製造業・商社)の中には、コロナ禍で同業他社が売上を落とす中で、昨年末に過去最高の売上を達成した事例もあります。同社の場合も中小製造業ながらメルマガという顧客接点(デジタル接点)を維持し、従来商品よりも単価の高い「工事」「特注品」を訴求することによって、業績向上を実現できたのです。
まずは「自社の顧客リストづくり」そして「メルマガ配信など顧客とのデジタル接点づくり」に取組んでいただきたいと思います。
業績の上がるDXの共通点
2021年06月09日