今、船井総研ではDX導入のご支援を多数しておりますが、今回はある製造業B社のDX取組事例をご紹介します。これは他の多くの業界でも応用できる事例です。
それは「営業提案AI」で、営業マンの提案スピードが増して受注率が高まるものです。B社では、顧客ニーズに合わせて設計・デザインして、その顧客に合った仕様で製品を製造販売するというオーダーメイド的な売り方をしています。営業マンは、顧客との商談後、その情報を設計・デザインスタッフに渡します。設計・デザインスタッフはCADで設計・デザインして、それを受けて営業マンが顧客に提案していました。つまり、「顧客⇒営業マン⇒設計・デザインスタッフ⇒営業マン⇒顧客」というフローです。その為、顧客ニーズ把握から提案までに1週間以上は掛かり、途中で情報が曲がるリスクもありました。
そこで、営業マンが顧客との商談中に(その場で)CADデザイン化できるAI自動化システムに取り組みました。顧客との商談内容をその場でタブレット入力して、入力終了後にAIにインプットすると、自動でCADデザイン化できるものです。CADを使えない営業マンでも、顧客の目の前(その場)でCADデザインが作れて提案できるわけです。これまでのフローは「顧客⇒営業マン⇒設計・デザインスタッフ⇒営業マン⇒顧客」で1週間以上掛かっていたのが、「顧客⇒営業マン⇒顧客」となり、わずか1~2時間で提案出来るのです。「1週間以上⇒1~2時間」の圧縮とは驚異的です。
更に良い効果があり、営業マンが自ら自動でCADデザイン化できることにより、設計・デザインスタッフの負担が激減するのです。これは大きいです。設計・デザインというものは技術職でもあり、人材が豊富な訳ではありません。負担激減により、別な付加価値の高い業務が出来るようになります。それにより、新たな売上UPにも繋がります。
つまり、省力化だけではなく、付加価値UP&売上UPになるのです。DX化というと、つい省力化・効率化と思いがちですが、それだけではなく、むしろ付加価値UP&売上UPになるのです。実は、これこそDX化のポイント・醍醐味です。新たな付加価値UP&売上UPの為にもDX化に取り組みましょう!
えっ!?DXってそんなことも出来るんだ!?
2021年02月24日