さて、今回は「M&Aで業績を伸ばす会社。失敗する会社。」をお届します。
「M&Aで買収したのだけれども、上手くいっていない」 というようなお話を耳にしたことがあるのではないでしょうか?
そのほとんどに共通点があります。
それは、本業ではない業種、かつ、あまり利益の出ていない会社を買収したケースです。
利益が出ていない異業種を譲り受ける場合は シナジーが生まれそうだ、と見越してM&Aを行うわけですが、 実際、会社間をまたいでシナジーを生むのは至難の業です。
原価改善につながるシナジーを望む場合は 計画通りに行く場合が多いので良いのですが、 クロスセルを期待するシナジーは失敗確率が高まります。
特に譲渡企業の顧客に自社の商品を販売するクロスセルを期待すると上手くいきません。 その理由は、譲渡企業のスタッフ様はそこまでの変化に耐えられない可能性が高いからです。
上手くいっているケースでは、譲り受けた企業の経営者が 譲渡企業に複数の幹部を引き連れてコミットする場合のみになります。
本業ではない他業種を譲り受ける場合は、 利益を出しており今後も自走していける企業様を譲り受けることがお勧めです。
一方で、同業種の譲り受けを行う場合は、 自社にノウハウがありますので、 利益が出ておらず自走が厳しい会社でも成功する確率は高まります。
まとめますとM&Aで業績を伸ばすポイントは ① 同業種なら赤字でも〇 ② 異業種なら自走できる会社が〇 ③ 原価改善シナジーの期待は〇、クロスセルシナジーの期待は×
となります。
船井総研M&Aでは買って終わり、売って終わりのM&Aではなく、 企業の成長にコミットするM&Aを提唱しております。
M&Aは譲渡をご検討されるオーナー様にとっても、 譲り受けを希望される企業様にとっても、企業成長のための手段の一つです。
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