船井総研では2020年から年に一度、「アイデアピッチ」と銘打って、社員からの提出による公募型の新規事業のコンテストを実施しています。第3回となる今年は、先日最終プレゼンをおこない、6つの新規事業案を審査しました。
一方で、我々はコンサルタントとして、お付き合い先の新規事業・新規ビジネスモデルを提案することが少なくありません。この場合、新規事業に相応しい成長性・収益性が見込めるマーケット、事業立地をご提案し、事業のローンチまでをバックアップすることが多いのですが、いかに成功確率の高いビジネスモデルでも、新規事業の立上げは難しいものです。それは、新規事業を立ち上げる体制・組織・人財といった社内の準備が整わないからではないでしょうか。
この新規事業「立地」×新規事業「体制」の掛け算で、成功確率が決まるとすると、成功しやすい「立地」を探して企画を仕上げることと、成功しやすい「体制」を構築することが、成功確率を最大化する1番の決め手であるように思います。
前者については、当社のセミナーで新規のネタを探していただく他に、FCショーのような外部の展示会を調査したり、皆様のお手元には数々の企画が持ち込まれたりするのではないでしょうか。新しく取り組みたい事業のアイデアが全く手元に無い、という経営者様はこのメルマガの読者には少ないように思います。
逆に後者については、「いつでも立ち上げられる!」という企業は、そう多くないはずです。当社も同じ課題意識があり、前述のアイデアピッチがスタートしたのはそういった意識の醸成、また人財の発掘を意図したからです。特に今、明確な新規事業のアイデアを持っていなくても、事業立ち上げの意欲がある予備軍を組織化しておくことは、いつか来る新規事業「立地」のために有効なのです。勿論、アイデアピッチで提出される新規事業案については、有望なものもあり、立ち上げてみることで事業推進力が鍛えられる、という効果もあります。
ぜひ皆様の会社でも、新規事業案を探す前に、新規事業立ち上げ土壌を養成することをお薦めします。
コンテスト型新規事業創出の意義
2022年08月18日