
現在、土地家屋調査士の業界は人手が不足しています。資格者の高齢化に加え、そもそも資格者が減少しているといった問題がありました。
測量業務は資格者が行えば1件1時間ほどで終了しますが、とはいえ件数が増えれば追いつかなくなります。そのため、人不足により仕事を断らざるを得ない状況が目前に迫っていました。
そこで踏み切ったのが、これまで複数名でこなすのが通常だった測量をたった一人でこなす「ワンマン測量」です。これは「業界の当たり前」を覆すものでした。
この取り組みにより受注件数を増やすことができました。さらに、本当の意味での生産性向上を目指すべく、「分業制」にも踏み込みました。測量と作図を「完全分業制」にする取り組みを、2017年10月から始めました。
社内には技術者のほか、測量部門を支える事務員の方々がいます。その優秀な事務員の皆さんにCAD操作をお任せすることにし、操作の習得をお願いしました。
実際に運用を始めてみると、測量点名やCADの使い方は人それぞれであることがわかりました。そのため初心者でもわかる体制づくりを徹底しました。
これらの基盤づくりには新たな器械や設備投資が必要でした。しかし決断した結果、導入後6か月で生産性は1.7倍、総労働時間は173時間削減となり、満足な成果が出せました。
そして、このほかにも良い影響がありました。従業員の数です。人不足から一転、今ではほぼ倍の規模になっています。
今、社内は新たな取り組みへと動き始めています。まずは2019年3月を目標にCADセンターの立ち上げを目指しています。今後も経営者として、何が一番大切なのかを常に考えながら、従業員が誇れる日本を代表するよい事務所づくりを進めてまいります。
[所属研究会]土地家屋調査士事務所経営研究会
[セミナー登壇]2019年2月24日、3月16日開催「ワンマン測量×分業制セミナー」にゲスト講師として登壇

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