本記事では、優秀な人材や若手を定着させる方法について解説します。
新卒採用、若手定着のお悩みあるある
この記事は、以下のようなお悩みを持っている方が対象です。
・新卒採用をしていて、すぐに辞めてしまう
せっかく採用したから長く働いてほしい
・活躍前に辞めてしまうのは、もったいない
・入社後業務が忙しく、新人の意欲が下がっている
・退職や内定辞退の本当の理由がわからない
企業成長に、採用活動は必須です。
新卒採用は
特に、会社の未来を担う人材を採用するのが新卒採用です。
長期的な企業成長において重要です。
新卒採用が重要だと思いながら、以下のような状態ではありませんか?
・次年度の採用活動と被り、入社後の社員フォローができていない
・労力をかけて採用したが活躍しない、すぐに辞めてしまう
新卒採用後、人材の定着や活躍までコミットできているかをぜひ確認してみてください。
採用後に人材をしっかり育て、定着している会社がしていることもお伝えします。
日本における「人材定着」の現状
まず、日本における人材定着の現状です。
下図は、厚生労働省の
「新規学卒就職者の事業所規模別就職後3年以内の離職率」です。
3年以内の離職率は約3割です。
事業所規模が小さくなるにつれ、その割合は大きくなります。
続いて、厚生労働省の
「事業別就職後3年以内離職率」です。
人員不足で労働環境が厳しい業界での離職率が高い傾向にあります。
BtoCの接客や、営業職や専門的な職種などです。
若手や優秀な人材が離職する理由
下図は厚生労働省の
「最初の就職先の離職理由」です。
上位3つは
・労働時間、休日、休暇の条件がよくなかった
・人間関係がよくなかった
・仕事が自分に合わない
会社のことをよく知らないため、ミスマッチが起きています。
船井総研では、新入社員が入社を決める・定着する要素で
「会社好き」「仕事好き」「仲間好き」
の3つを提唱しています。
この3つが、ミスマッチを防ぐ要素です。
新卒の離職を防ぐには、採用活動の時点で会社や仕事、仲間を知ることが重要です。
次にどのように会社、仕事、仲間への理解を深め、優秀な若手の離職を防ぐのかを紹介します。
人材の定着率を上げるためのポイント
内定者への定着施策
若手の離職防止策は、実は入社前から始まっています。
テーマは、入社前に徹底的に不安要素をなくすことです。
内定辞退の防止と早期離職の防止の背景は同じです。
会社のことを知らないと不安になります。
結果、内定辞退していきます。
会社について知らないことをなくし、不安要素を徹底的になくすことが重要です。
下図は内定者研修の例です。
会社好き
会社好きの視点では、社長講話が有効です。
社長講話では、経営計画書を内定者と読み合わせ、会社で大切にしていること、歴史、ミッション、バリューなどの解説をします。
学生向けではなく、これから一緒に働く仲間向けという気持ちで取り組むことが大切です。
仕事好き
仕事好きの視点では、業界研究、業界分析や、商品、コンセプトの理解を促します。
自社の事業の競合はどこなのか、内輪、市場での優位性はどこなのかを伝えます。
仲間好き
仲間好きの視点では、社員との定期的な接触を心がけています。
研修に先輩社員の講話を入れたり、経営方針発表会や食事会などの会社のイベントに内定者を招待したりします。
内定者アルバイトで、内定者時代から入社後の育成を施す企業もあります。
既に入社している若手社員の定着施策
新入社員が離職する理由は、入社前後のギャップです。
つまり、情報の非対称性が原因です。
内定者の時に実際の業務に携わらない限り、ギャップは発生します。
そのギャップから、隣の芝生が青く見えることがあります。
その結果、転職をすることがよくあります。
コロナ禍で、コミュニケーション不足から離職懸念に気づかず、転職することが増えました。
リアルでの接触があっても、離職懸念に気づかないことがあります。
それは、現場レベルの目線に汚染されてしまっているからです。
下図は、優秀な社員が離職するステップです。
入社段階では、ビジョンや社長に共感しています。
また、活躍社員に憧れて入社してきます。
しかし、上司が社長や、活躍社員でない場合、ギャップを感じます。
そのギャップに落胆し、働き続ける理由を見つけられず、離職します。
入社間もない時期で、仕事の面白さを感じられず、メンタルが崩れ、休職や退職をするケースがよくあります。
この状況を防ぐポイントは2点です。
①現場の社員がマイナスの発言をしない
②社長社員や活躍社員との定期的な接点が入社後もあり、目線を修正できている
両方大事なことですが、1つ目は長期的な話です。
そのため、今回は2つ目について説明します。
次世代経営者育成研修の実施を想定しています。
定期的な目線上げをするこの研修は、入社1~3年目の新入社員が対象です。
下図はカリキュラム例です。
約月1回、全9回のカリキュラムを組みます。
実務に携わると、営業スキルなど現場のミクロな視点に集中しがちです。
この研修は、経営者のベースを作っていく次期幹部としての基礎を作る研修です。
実務にもプラスになるよう、社会人の基礎を作るような内容も含めます。
さらに、社長や専務など経営陣、活躍社員の講話も入れます。
そのため、高い目線に合わせる機会にできます。
さらに、会社が社員に何を期待するかを発信する機会でもあります。
会社・仕事・仲間好きがカギ
早期離職を防ぐのは、会社、仕事、仲間好きな社員を作ることです。
そのため、情報が伝達できていない、分からないから不安になる、を防ぐことが重要です。
具体的には、内定者向けに、徹底的に不安要素を払拭する内定者研修を行います。
入社した若手社員には、定期的な目線上げを試み、現場とのギャップを修正するべく次世代経営者育成研修を行います。
以上が優秀な若手社員を定着、育成する方法になります。
他にも、最新の業績アップ事例を踏まえて、事業に役立つ情報を発信していく予定です。
楽しみにしていてください。