
2013.11.22
サクセスサマリー
パンケーキが話題になり、行列ができるお店に。400万円の売上が1,200万円に。(オープン3ヶ月経った現在でも昨対比300%)
■ 船井総合研究所との関わり
【ビフォア】
地域一番の高級珈琲店。成長を見据え、路面店で展開できるモデル開発を視野に入れる。所有する好立地店舗を活かし、最大限集客できる業態を模索
【アクション】
時間帯別にテーマを設定。仙台では空白マーケットだったパンケーキを主力に、野菜中心、無添加など女性に響くメニューを考案
【アフター】
パンケーキが話題になり、行列ができるお店に。400万円の売上が1,200万円に。(オープン3ヶ月経った現在でも昨対比300%)
大手チェーンやコンビニがしのぎを削るコーヒー市場。ライバルはチェーン店ではなく高級ホテルのラウンジ――ブランドを確立し、高価格帯でも固定客を持つ同社がさらなる発展のため、路面店向けの新業態を開発した

ホシヤマインターナショナル株式会社
代表取締役社長 星山 慈良氏
親が経営していた洋裁店の片隅で、お得意様にカウンターでコーヒーを出していたのがホシヤマ珈琲店の始まりです。場所は横丁、相場の3倍の価格にも関わらず、当時、他では味わえなかった京都の銘店イノダコーヒや洗練された非日常のしつらえの中で楽しめるサービスは評判を呼び、珈琲店として独立することになりました。
この頃、イノダコーヒ創業者の猪田七郎氏から「自社ブランド」を持つよう勧められたことをきっかけに、ホシヤマオリジナルのコーヒーを創りました。それから30年近く高級路線を守り、4店舗構えました。店舗ごとにコンセプトを変えつつも、どの店でも「時間を演出する」ことを貫いてきました。
展開力のあるモデルを創りたい
ブランド力とは縦軸です。ブランドは会社の中核になりますが、安定させるには高さだけでなく横に広がりを持たせなければいけません。お得意様向けだけでなく、路面店で広く受け入れられ、展開力のあるモデルを開発したいと考えていました。
4年半前に、仙台で一番乗降客数の多いバス停の前にある立地を押さえ「ラウンジカフェホシヤマ」という店をオープンしました。しかし、天井が低いなど物理的条件から高級感や個性を打ち出しにくく、立地の良さを活かしきれずにいました。そこで1年前から飲食を付加しようと準備を始めました。
私たちがこだわってきたのは「時間の演出」。このリニュアル店では、時間帯ごとに憧れのシーンを想定することにしました。コンセプトやメニュー開発では船井総研の渡邊さんにアドバイスを受け、時間ごとのテーマを明確にして具現化していきました。
朝はパンケーキやエッグベネディクトを取り入れたトレンドを意識したセレブ感のあるメニュー。ランチは野菜たっぷりのパスタ。夜は野菜中心のフードメニューとビオワインというように、三毛作を狙ったわけではありませんが、結果的にひとつの空間で3店舗運営しているかのような形式になりました。
東京ではパンケーキ専門店も珍しくありませんが、仙台ではまだ知られていませんでした。
オープン直後にローカル番組で特集されたことや、人が集まるバス停の前にできた行列が人を呼び、瞬く間に評判になりました。パンケーキはキラー商品として効果は絶大ですが、ブームになると飽きられるので、品数を抑えパンケーキ専門店にならないように気をつけました。また、尖りすぎると仙台では理解されないこともあるので、取り入れ方のバランスも意識しました。

軸があれば変化していける
今はパンケーキのおかげで日中の売上比率が高いので、夜のメニューを強化していくことが課題です。そして、このモデルを仙台に展開していくことを考えています。

話題のパンケーキは行列ができるほどの
人気商品
リニュアルで屋号を「ニューエアリー」に変えました。オープン当初、道行く人の「ホシヤマが無くなった」「ダメだったのかな」という声が聞こえました。リニュアルは資金的にも、ブランドに対してもリスクのある大きな決断でした。
しかし、当社の人事評価軸に「基本の徹底と変化への適応」と入れるほど、変化への挑戦は必須と考えています。「ニューエアリー」のモデルは横展開のひとつです。今後も「時間の演出」つまり劇場型の飲食店の新業態を開発していきたいと考えています。

(写真左)仙台駅前の好立地の商業ビル「アエル」にある高級ホテルのラウンジ風カフェ。隣接してスターバックスがあるが、1杯1,000円~の値段設定にも関わらず固定客をキープしている。
(写真右)仙台のランドマークのひとつ、「電力ビル」1Fにある。「ラウンジカフェホシヤマ」から6月29日にリニュアルした。
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