- 【今伸びている新規事業】インドアゴルフ練習場立ち上げビジネスを解説
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はじめに
(船井:インタビューア)今回は、船井総研レジャースポーツ支援部の成田さんに、今伸びている注目の新規ビジネスであるインドアゴルフ練習場立ち上げビジネスについて教えていただきたいと思います。
なぜ今インドアゴルフ練習場なのか
(船井)今ゴルフ業界が伸びているということですが、どれくらい伸びているのでしょうか。
(成田:コンサルタント)今コロナ禍でゴルフ業界が伸びてきていることを聞かれた方もいらっしゃると思います。
ゴルフ好きの社長さんは「ゴルフ場の予約が取れない」と言うくらい肌感覚で伸びているのを感じ取れると思います。
1. ゴルフ部門市場規模(2019年と2021年を比較)
市場規模で言うとゴルフ場が大体110%くらい、ゴルフ練習場が120%ほど伸びています。
またアパレルを中心にですが、ゴルフ用品の市場規模も伸びている状況です。
2. コロナ禍におけるゴルフ市場
ではコロナ前とコロナ禍でどれくらい業界の指数が伸びているのか。
右図は第三次産業指数の動向を示すグラフで、図中の緑がゴルフ練習場、赤がゴルフ場を示しています。
2018年と2019年は維持していた形でしたが、コロナをきっ かけに大きく伸びて110%、120%、さらに伸びている形がデータでとらえられています。
今後海外旅行などのニーズも出てくるでしょうし、コロナ禍でゴルフ好きの方々が旅行にも行かずゴルフを頻度高くやられていたり、また若い方が参入してゴルフを始めておられたりしています。
3.店舗数急増中 2022年までに500店舗増加し、1500店舗へ
①新規ゴルファーは2019年で550万人と言われていましたが、今では700万人まで増えていると言われています。
② 練習場のマーケットの増加は2,500億円から3,000億円くらいまでに今年も伸びているのではというくらい、非常に伸びています。
ここでインドアゴルフはなぜ今が参入におすすめなのかというと、③ 練習場利用者全体数の増加=練習場の不足や
④ 屋外練習場が3,500件から2,500件へ減少という点から見られるように、練習場、外の打ちっぱなし場が減少しているという点があります。
そのため練習をしたい人が練習できない練習難民と言われる方が増加し、土曜日の朝や日曜日の朝に打ちっぱなしに行っても打席が空いていないというのが現状です。
練習場が不足している理由には、打ちっぱなし場はメンテナンス費用が膨大にかかるということが挙げられます。
そのため、なかなか維持ができないということで、数が減少していっています。
上記の理由で、大手の打ちっぱなし場は練習場をやめて物流倉庫にし、先を見据えて打ちっぱなしではなく違う業態をとるというかたちに戦略を変えています。
そのため、打ちっぱなし場がなくなっていることもインドゴルフの後押しを支えています。
インドアゴルフは500店舗から今年1,000店舗くらい増えると思っているのですが、コロナで飲食店を中心にテナントに空きが出ています。
その空いたテナントに入り込みやすくなったということもおすすめの理由の一つです。
今回ご提案するのが、100坪程度のテナントでやってくださいというビジネスモデルのご提案です。
そういった100坪のテナントも空き始めている、しかも立地状態が人口が取れる場所で好条件でテナントが見つかるため、より出店しやすい雰囲気になっています。
以上がインドアゴルフが伸びてきている理由の一つです。
(船井)コロナの影響を受けたけれども、新しい方の参入が伸びているということが一つの追い風になっているということですね。
あと屋外の練習場がだいぶ減っていましたけれども、それはコロナ以前からの流れなのでしょうか。
(成田)バブルのときに作ったものが、今になってどんどん減っているという状態です。
(船井)ありがとうございます。
では、インドアゴルフ練習場立ち上げビジネスについて詳しく教えてください。
4.「大型省人化インドアゴルフ練習場」のビジネスモデル
(成田)インドアゴルフは昔ながらの的当てゲームのようなイメージです。
今までは、薄暗い中で怖い先生が一人いて、そこで教えてもらうような想像をするかと思いますが、今は全然違います。
シミュレーターマシンの精度がものすごく向上し、特にカメラ精度や球の弾道を計測する性能が向上しています。
プレイヤーの前の大きな画面にラウンドできるような映像が映し出されて、球を打てば前にどんどん移っていくというかたちです。
従来のインドアゴルフはレッスン型がほとんどでした。先生と共に前の的に当てるようなレッスンをしてスイングを教えてもらう形式でした。
今は自分が施設に行けば先生がいなくても練習ができる、無人のインドアゴルフ練習場がかなり人気を集めています。
客単価はレッスンよりは低いですが、上手くなりたい層が多いので、そこに対してこのような練習場を提供します。
特に、ターゲット層は100から70くらいのスコアの方、いわゆる結構上手な方です。
もちろん初心者の方も来ますけれども、しっかり上達したい方をメインターゲットにおいて展開しています。
船井総研のインドアゴルフ練習場の特徴
① 打席数を一番化
② 弾道計測器(マシン)による差別化
③ デジタル(DX)フル活用で
省人化・長時間運営(24時間)
④ 2大経費の1つプロ運営費
(人件費比率)の抑制スキーム
⑤ 利用ユーザーは初心者ではなく
中級者以上がメイン
年間営業利益3,000万・投資回収2年以内
① 打席数を一番化
(成田)船井総研が進めているモデルとしては、打席数を一番化することが重要です。
一般的なインドアゴルフ施設では3~5打席を構えて先生を置いて運営しているところが多いのですが、
船井総研のビジネスモデルでは10~20打席を構えて、
打席数の地域一番化にこだわっていただくことが重要です。
② 弾道計測器(マシン)による差別化
(成田)また、弾道計測器へのこだわりを持っていただきたいと考えています。
メーカー数は20~30ほどもあり、どんな弾道計測器がいいのか分からないということもあると思います。
船井総研がオススメするも機種もありますので、
しっかり選定して地域に合った弾道計測器を導入していきましょう。
また内装にお金を費やすオーナー様、経営者様が多いですが、それはやめてほしい点です。
おしゃれな内装に惹かれて入る方はごく一部です。
内装費を抑えながらも本質的な弾道計測器やマシンにお金を使っていただきたいです。
エンドユーザーさんが「上手くなりたい」という欲求を満たせる施設にしてほしいと思っています。
(船井)かっこよさではなく、上手くなるための機械に投資するということですね。
③ デジタル(DX)フル活用で省人化・長時間運営(24時間)
(成田)省人化と書いていますが、無人化運営可能です。
エニタイムフィットネスをイメージしていただければ良いかと思います。
エニタイムさんのように、カードもしくはQRコードをかざして入るシステムを搭載しているイメージです。
予約をスマートフォンで取るとコードが発行されるので、
それをかざすとドアが開いて、マシンもそこから接続されているので深夜でも自動で使えます。
④ 2大経費の1つプロ運営費(人件費比率)の抑制スキーム
(船井)先生がいらないというモデルだから成り立つということですね。
(成田)もちろんインストラクターの先生を置いてもいいのですが、従来のモデルだと営業利益率が非常に低いのが課題でした。
それは人件費で圧迫されている部分があったためで、そこを削るだけではなく、さらに便利にしてエンドユーザーのニーズにどれだけ応えられるかを重視しています。
インストラクターを置く時間があってもいいのですが、利益がしっかり残るような運営スタイルにすることが大事です。
⑤ 利用ユーザーは初心者ではなく中級者以上がメイン
(成田)インドアゴルフ施設利用者は初心者のほうが多いのではとよく言われるのですが、実は統計を取りますとスコアが110以上、110から70の方々がゴルファーの大体80%を占めています。
ここをメインターゲットにしては少なすぎないかというお話があるのですが、それは全く逆です。
実際のところは、スコア120や140の初心者の方がゴルフ業界においては少ないのです。
今は若干増えているので目につきますけど、後々そこをターゲットにしてもいいと思います。
・年間売上5,000万~6,000万円
・営業利益3,000万円
・営業利益50%以上確保
・投資回収2年
商圏や競合によっては前後しますが、競合がなくて今独占状況のところで言うと、これくらいの成果が出ます。
(船井)インドアゴルフは商圏人口が多いところにあるイメージがありましたが、先ほど地方でもいけるというお話がありましたね。
具体的な成立条件と業態概要
(成田)インドアゴルフ練習場とインドアゴルフスクールと屋外ゴルフ練習場を比較します。
立地状態、商圏人口はどれくらい必要かと言うと、
我々がお伝えしているインドアゴルフ練習場で、ドライブ10分で7万人程度は必要です。
従来のスクール型のインドアゴルフは比率的には20%ほどしかいない初心者をターゲットにしているため、基本的に多くの商圏人口が必要となってきます。
そして屋外型は巨大施設ですのである程度のお客様を確保する必要もあり、
それぞれ船井総研がお伝えしているインドアゴルフ施設の倍の、20万人が商圏に必要になります。
インドアゴルフ練習場はいわゆる「小商圏でできるモデル」として展開しています。
インドアゴルフ練習場の規模は8~10打席ですので、80~100坪ほどのテナントを用意します。
従来型のインドアゴルフスクールは、やや小さく1打席~4打席でした。
また、価格帯も若干スクール型とは違い、安めに設定できます。
人件費がかからない分、エンドユーザーに対して価格を抑えて提供できます。
(船井)従来型と比べてテナントが広いとしても立地によってテナントの費用が抑えられるということですね。
(成田)はい、都会などの人口が多いところになると1坪1万円で、賃料が100万円や120万円になってしまいます。
インドアゴルフ練習場であれば商圏人口が少ない場所でも営業ができます。
地方にいけば1坪当たり8,000円~5,000円というところで提供しているテナントさんもありますので、賃料を抑えられるところもあります。
事業モデル【100坪10打席無人化】
(成田)船井総研では事業モデルとして、100坪の10打席モデルを展開しています。
初期投資は5,000万円から5,500万円程度ご用意いただくことになるかと思います。
内装費は坪当たり20万円程度かけて、合計2,000万円ほどです。
そしてマシン費用は2,500万円ほどかけましょう。
一つ重要なのが販促費です。
販促費を600万円で設定していますが、こちらはランニングコストになります。
最初の集客が会員制なので、集客をしっかりやれば収支は安定します。
ですから、販促費600万円は必ず用意していただきたいです。
内装費をかけ過ぎて販促費を用意できないとなると失敗しやすい原因になりますので、販促費は大事です。
あとは備品等で400万円程度かと思います。
物件の条件としては天高3mが必要です。
ドライバーを振り上げたときに大体2m80㎝くらいになり、
室内を床から10~20㎝ほど底上げする可能性もあるためです。
また、ビルによっては断られる可能性もありますが、利便性を高めるために、可能であれば24時間運営をお勧めします。
音は大体響くことはありませんが、上下の階に学習塾等がある場合に音の問題を気にされる大家さんがいらっしゃると思いますので、留意したほうがいいケースはあるでしょう。
また、提携でも問題ないので、打席数分の駐車場代をご用意される方がいいかと思います。
あとは販管費の中で家賃と人件費は抑えた形ですが、図のような収支案となっています。
実際にインドアゴルフをやりたいという方は、物件を出店したいエリアでしらみ潰しに不動産会社にあたって、全部調べていただきたいです。
100坪で天高3mがポイントです。
条件をそろえて調べていただいて、まず平面図をいただいてください。
弊社に平面図を見ながらこの物件はどうだろうと打診いただければ、簡易的な判断、診断をさせてもらいます。
物件的に出店できそうかどうか簡易的にシミュレーションを行い、競合や商圏の人口データを合わせて見ます。
出店がOKそうであれば次のステップとして事業計画を作り、御社がどれくらい会員を集められるか、単価はどれくらいでいけるのかというところから売上利益を出して、シミュレーション事業計画を書きます。
そこまでいけば本当に出店したほうがいいか、そうでないかが判断できます。
物件を探したらまず弊社に問い合わせをいただき、平面図を送っていただければ大体の方向性はつかめるかと思います。
(船井)物件診断に関しては、経営相談の範囲でやっていただけるのですか。
(成田)物件の簡易的な診断は、無料の経営相談の範囲でやります。
有料になる部分はしっかりお伝えいたします。
今がインドアゴルフ練習場への新規参入の好機
(船井)今伸びているということで参入されている企業様も多いと思いますが、これから始めても間に合いますか。
(成田)東京や大阪はかなり増えてきたのですが、地方都市で出店したいのであれば、今すぐに始めれば間に合います。
今後6カ月から1年で増えていく傾向が強いので早めに進められることをお勧めします。
(船井)始めるなら早めにということと、地方だと今なら一番店になれる可能性があるということですね。
(成田)そうですね。
(船井)物件に関してもコロナで空きテナントが出てきているので、探しやすいと言えば探しやすいかもしれないですよね。
(成田)今がチャンスだと思います。
(船井)本記事では、今まさに注目の新規ビジネスであるインドアゴルフ練習場立ち上げについてお話いただきました。