1. IPOとは何か、現在の市場動向
IPOの定義
IPO(Initial Public Offering)とは、「新規株式公開」または「新規上場」を意味する略語です。 日本には約4,000社の上場企業があり、市場には東京証券取引所(東証)のほか、札幌、名古屋、福岡にも証券取引所が存在します。
市場区分の再編
2022年4月、東京証券取引所は市場区分を以下の3つに再編しました。
- プライム市場: 従来の東証一部に相当します。
- スタンダード市場: 従来の東証二部とJASDAQに相当します。
- グロース市場: 成長企業向けの市場で、従来のマザーズに相当します。
上記に加えて、プロ投資家向け市場であるTOKYO PRO Market(東京プロマーケット)があります。
同時期に名古屋証券取引所も再編され、プレミア市場、メイン市場、ネクスト市場の3つになりました。
新規上場企業数の推移
一般市場における新規上場企業数は、2020年まで年間90社前後で推移していましたが、2021年には126社に増加しました。 2024年は86社と、2019年以来の90社を下回る水準でした。

一方、東証への上場企業数(地方市場を除く)は、2024年に131社となり、これは過去10年で2番目に多い数字です。 この増加は、東京プロマーケット(TPM)への新規上場が過去最多の50社に達したことが大きな要因です。
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