はじめに
それではお時間となりましたので始めたいと思います。「新規事業・入門小さく始め、大きく育てられる“有望事業案”特集」というテーマでお送りしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
講師プロフィール
最初に、本講座に先立ちまして講師を務めさせていただく私のプロフィールを簡単にご紹介させていただきたいと思います。
私は、2008年に船井総研に入社をしているのですが、入社以来、業種に特化せず、さまざまな業種業態の企業様に対してコンサルティングのお手伝いをさせていただいておりました。
その中で、特に近年の2、3年は新規事業開発、新規事業立ち上げを成熟業界の企業様に対してご支援させていただくという部分をメインにお手伝いをさせていただいているというところでございます。
本日のスケジュール
その中で、非常に多くの企業様の新規事業相談に乗らせていただいています。
「うちの会社だったら、どのような新規事業に向いているのですか」「今、良い新規事業は何かないですか。有望な新規事業はないですか」というような相談をいろいろな企業様からいただいておりまして、その際に調べた情報だとか、実際に参入をしていただいて、その結果がどうなったのかという経験と知見を踏まえたうえで、今回は新規事業に初めて取り組む方向けのセミナーというかたちで講座を設定させていただいております。
大きく三つの講座で、約85分の中で全てをお伝えしたいと思っているのですが、時間が限られておりますので、休憩なしでこのまま第1講座、第2講座、第3講座と通しでお伝えしたいと思いますので、何とぞよろしくお願いいたします。
皆さん、ぜひお手元にメモをご用意のうえ、本セミナーを聞いていただけたらと思っておりますのでよろしくお願いいたします。
第1講座は、新規事業参入・1発目の鉄則=「バットを短く持って、確実に当てよ」となります。
第2講座は、小さく始めて、大きく広げられる新規事業案の解説講座です。これがメインの講座になります。
そして、第3講座は、事業案が決まりこれからしっかり参入していくというときに、その事業の勝率を上げるためのポイントを整理した内容をお伝えさせていただきたいと思います。
【第1講座】新規事業参入・1発目の鉄則「バットを短く持って、確実に当てよ!」
では早速、第1講座の新規事業参入・1発目の鉄則「バットを短く持って、確実に当てよ!」に入ります。
こちら、大きく六つの内容に沿ってお伝えしていきたいと思っています。
「大成功する事業案」と「失敗しない事業案」のどちらを選ぶ
最初に、一つ目のテーマからお伝えしていきたいと思うのですが、新規事業に参入したいと考えている皆様はさまざまな思いがあっての参入検討だと思います。
特に今でいうと、withコロナとAfterコロナという点で、2021年以降コロナの影響が落ち着いていく中、今まで失われた売り上げ高をどういうふうに補っていくのか、または、既存事業を一本やりで行った際にこういった外部環境変化が起こったときに非常に不安定であるということです。
そのようなことから新規事業を検討されている方も多いと思うのですが、では最初の一歩で何を踏み出すかといったときには、大成功というよりは、失敗しないことを重視してクイックで始めようというところを最初に認識をしていただきたいところです。
1つの答え=「失敗しない事業案」を軸に考える
そのうえで失敗しない事業案を軸に考えようというところなのですが、それはどういうことかというと、リスクが少ないものという意味合いです。
ここでは、リスクが高いビジネス、少ないビジネスといった点で、最初の一歩目だからこそ確実に当てられるものを選んでいただきたいと思います。
新規事業というのは、ほとんどが失敗するというふうに世の中ではいわれていたりします。
9割は失敗するなどといわれているケースもあるのですが、それは少し大げさかという気もするのですが、とにかく新規事業を成功させるためにはいろいろな要素が必要で、それはこのセミナーの後半でお伝えをしたいと思うのですが、やはり最初の一歩目のリスクを避けなければ、社長や推進者の責任というところは非常に重くなってきます。
新規事業を始めてスキルも経験もない中で、さらにこういった社長や推進者の責任が重くなると結果として、事業失敗の影響になってしまうということが非常にありますので、とにかく最初の一本目はリスクが少ないもの、これを前提に選ぼうと考えられてもいいかもしれません。
本セミナーにご参加いただいている皆さんは、まずは小さく始めてというところのお考えを持たれている方々だと思いますので、それはリスクを避けるための一つの方法です。
したがって、小さく始められる、リスクが少ないビジネスというところを一緒に勉強していきたいと思っております。
新規事業1発目につまづくと・・・
1本目につまずいてしまうとどのようなことが起こるのかというと、組織の中で新規事業を始める際に、どうしても消極的な方や反対派の方というのが少なからずいらっしゃるケースが多いです。
そのため1本目に失敗すると、そのような反対派の方の印象といったものもありますし、会社全体の雰囲気としても「やはり知らないことに手を出したらいけないのだ」というところから、新しいチャレンジが遅れてしまうといったケースもあります。
確かに新規事業で失敗するということは避けたいのですが、このような空気感になると、その空気感を払拭して、また新しいチャレンジをするとなると非常に長い時間がかかります。
したがって、最初の1発目については、とにかくリスクを避け、成功をして、会社の中での空気作りといったところも意識をしていく必要があるということです。
失敗事例:新規事業として飲食事業に参入するも、失敗した企業様
そういった意味で、ここに失敗事例を書きましたが、私もよく経営相談でこのケースにあたりましたが、新規事業として飲食事業に参入をしたが、失敗をしました。初期投資も60坪~80坪ぐらいの飲食店というところに投資をして始めようということになると、約1億円になったりするケースもあるのですが、ノウハウ足らず、準備も足らず、赤字続き、しかしせっかくやったから撤退などみっともないといったかたちで、お店を赤字なのに閉められない、このような無計画のもと外食事業、飲食事業に参入して失敗してしまうというような事例は実は多いと思います。
これが新規事業は9割失敗するという話の元にもなっています。
成功事例:小さくはじめ、ノウハウを吸収し、大きく成功した事例公開
しかし、そうならないために、まず小さくはじめて、ノウハウを吸収させて、大きく成功させていくのだということが重要です。
例えば、コインランドリーといったビジネスからまず始めて、自分たちが今までやってきたビジネスとは違うビジネスをやってマネージメントしてみるというのを試してみます。
そのあと、それを複数増やしながらランドリーだけではなく、24時間フィットネスを付加して、併設型で新しい価値を生み出していきます。
さらにその拠点自体を複数拠点化していくというようなかたちで、徐々に広げていきます。
こういう方法が、小さくはじめて、大きく育てていくというような考え方です。
「小さく始め、大きく広げるパターンの事業参入事例」を学ぶ
そのように、まず小さくはじめるうえで、一歩目となるような事業案を第2講座からはご説明させていただきたいと思っております。
今回のセミナーの中で取り上げた事業案が七つあるのですが、もちろん新規事業案については、七つどころか数百個というさまざまな事業案が世の中にはあります。
その中で、皆さんに合った事業案は何なのかという点については、それぞれの企業様のご状況によって当然異なってきます。
まずは、情報を入れてどんなビジネスが世の中に存在しているのか、そしてどんな事業であれば、自分が経営者として興味を持つことができるのか、それを気付いていただくための講座を第2講座としてご用意しております。
今回、時間の都合上7案しか解説できないのですが、「その他にもこういう切り口の新規事業案はないのか」や、「うちの会社はこういう状況なのだが、これに合った授業案はないだろうか」などのようなご相談につきましては、このセミナーの終わったあとに経営相談のご案内をさせていただきますので、その際にぜひお問い合わせいただければと思っております。
【第2講座】小さく始めて、大きく広げられる新規事業案:解説講座
それでは第2講座のほうを進めていきたいと思います。小さく始めて、大きく広げられる新規事業の解説講座というところです。
7つ事業案
順番としましては、コインランドリー、ハウスクリーニング、スマホ修理、結婚相談所、セルフエステ、ネイルサロン、1,000円カット、この七つの事業案をご用意しております。
コインランドリーとハウスクリーニングにつきましては、近年市場が拡大しているビジネスモデル事業案になるのですが、両方とも背景にあるのは、共働き世帯の増加と女性の社会進出といったところです。
「家事は家でやるものだ」「奥さんがやるものだ」そういった固定観念といったところは崩れてきていて、急速にアウトソーシングしてきて、できるものは外に出していこうという動きが強まってきています。
そういった背景から市場が伸びているのですが、具体的には、なぜ市場が伸びていて、どんな部分がビジネスモデルとして有効なのか、そちらについても解説をいたします。
スマートフォン修理につきましては、ガラケーを使っている人の数のほうが当然少ないというか、ほぼほぼ皆さんスマホをお持ちなのではないでしょうか。
スマートフォンを1台~2台所有をしている、もしくはタブレットも所有しているといったかたちでさまざまなデバイスを持ってる方が増えていると思うのですが、それに伴って、料金もどんどん下がってきています。
今までは携帯を購入時に、キャリアショップで保険を当たり前のように入れていましたが、そこをカットして固定費を削減したかたちでスマホを修理するというようなモデルが動きつつあります。
そこのところもどういう動向があるのか、3番目の事業案としてご紹介させていただきます。
4番目結婚相談所、5番目セルフエステ、6番目ネイルサロン、7番目1000円カット、こちら4~7番は、もちろん男性も関わるのですが、非常に女性が中心に活躍できるようなビジネスモデルだということです。
結婚相談所についても、今市場が伸びてきているのですが、例えば・・・