~いま、企業が向き合うべき“定着”という経営課題~
「採用しても、定着しない」
「ようやく採れたのに、数ヶ月で辞めてしまう」
――そんな声が、多くの経営者から聞こえてきます。
人材採用はたしかに経営の生命線ですが、本当の意味で企業成長に寄与するのは“定着”です。
採っては辞め、を繰り返していては、組織はなかなか前に進みません。
採用は「入口」にすぎません。
大切なのは“増え続ける組織”をつくること
昨今、労働人口の減少が加速するなかで、採用の難易度は確実に上がっています。
しかし、本質的に企業が目指すべきは「人材の純増」であり、採用と定着の両輪を揃えることが必要です。
せっかく採用した人が短期間で離職してしまえば、コストも、教育時間も、チームの士気も失われます。
採用活動の投資対効果を高めるためにも、「辞めない組織づくり」が不可欠です。
「定着している会社」には、人が集まります
近年、求職者が企業を選ぶ基準は、待遇や知名度だけではなくなっています。
職場の雰囲気、離職率、面接時の対応――
つまり、「この会社で自分は続けられそうか?」という視点が強くなっているのです。
社員が長く働き続けている企業は、自然とその“安心感”が外部にも伝わり、採用力そのものの底上げにもつながっていきます。
採用のために、定着がある。
そんな構造的な強さを持つ企業が、これから選ばれていくのではないでしょうか。
「定着施策」の第一歩は、1on1という対話の場
定着のための施策はさまざまありますが、最も効果が早く出やすいのが「1on1」の導入と実践です。
1on1とは、上司や管理職が部下と向き合い、月1回30分程度の“信頼構築の時間”を持つこと。
単なる業務確認ではなく、社員の内面に耳を傾ける時間です。
実際に離職していく社員の多くは、「いきなり辞めた」のではなく、
悩み→迷い→決断という段階を経ています。
その途中に、上司や先輩との対話があるかどうか。
それが離職を防ぐ大きな分かれ道となります。
忙しくても「やれる形」にするために、テクノロジーを活かす
「重要なのは分かっていても、上司が多忙でなかなか1on1ができない」
「主観や感情が入りすぎて、うまく運用できない」
そんな現場の声に応えるように、最近ではテクノロジーを活用して1on1の質を高める方法も増えてきました。
- 面談ログの自動記録・可視化
- 共通フォーマットによる質問の設計支援
- 感情変化や離職兆候の検知
- 管理者へのフィードバックの提供
こうした機能を活用することで、属人化せずに1on1を“組織で回せる”状態をつくることが可能になります。
定着は、企業成長の“土台”です
採用がうまくいくことも大切ですが、その人材が定着し、活躍し、戦力化していくことこそが企業の競争力につながります。
逆に言えば、どんなに採用活動に力を入れても、現場での離職が止まらなければ、組織は前に進みません。
定着は、コストではなく未来への投資。
そして、1on1はその投資を最も手軽に、かつ効果的にスタートできる手段です。
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