◆開催日時:2020年4月22日(水)
◆講師:船井総合研究所 宮城 祐貴
◆演題:「新型コロナウイルス対策!デジタル育成システムにより生産性アップ!」
1、新型コロナが社員教育に与える悪影響
新型コロナウイルスの状況下におきまして、「コロナにおいて、社員教育にどういった影響が起きていて、どのように解消していくべきなのか」というところで、お悩みを抱えている企業経営者の方々は非常に多いのではないのかなと思っております。
特に新型コロナが社員教育に与える悪影響という部分では、どのようなもの考えられるのかを最初にお伝えしたいと思います。
1つ目として、物流的なコミュニケーションの時間が減ってしまう、というところが一番危惧されているのではないかと思います。
出社をして日々顔を合わせていた社員さんたちと、リモート・時差出勤・シフトでの出勤などの対策により、できるだけ3密を防ぐ取り組みを行っていると思います。
リアルな場で人・社員同士で会うという物理的なコミュニケーションの密度・量が減ることにより、様々な弊害が生まれているのではないかと思います。
そして2つ目に、リモートワーク・テレワークという言葉に置き換えられているような、新しいテクノロジー・システムをいち早く導入していかざるを得ない状況下において、一種のITのリテラシーによるギャップが生まれています。
若手とベテランの間に生まれていくことによって、例えばトップダウン企業では「上司
はIT化に前向きではないため、部下や新人は積極的に取りいれてほしいという想いと実務実働が伴わない」といったような、様々なGAPが露呈してしまう状況があるのではないでしょうか。
3つ目にOJTについてです。特に私がコンサルティングをさせていただいている会社は住宅不動産関係ですが、ほとんどの企業様でありとあらゆる研修を行っていくことは大事である一方、最も重要視されるのは現場でのトレーニングということになると思います。
現場でのOJTがなかなか実施できない・数が減ってしまうということにより、業務と行動が伴わないことによる、「ばなれ」「おくれ」が生じているのではないでしょうか。
そして最後に、リアルな場面で面と向かって会う機会がないことにより、新しく会社に入ったのにも関わらず先輩社員や上司と直接お会いして話せず不安に思っている新入社員が多いのではないでしょうか。
管理する側の上司・上長はリモートが進むにつれ、労務・勤怠などの管理・監督者としてのマネジメント力が問われるように変化しているかと思います。
総じてコロナ禍の長期化によるリアルな接点の減少による全方位的なコミュニケーションロスがおこり、その結果としてありとあらゆる場面における機会喪失が起きているのではないかと思います。
コロナ危機をプラス発想する!
この危機をどのようにプラスに変えていくかということには、常に向き合っていかなければならないと思うので、この点について考えていきたいと思います。
はじめに、現在は教育システムのオンライン化を進める絶好のタイミングだと思っています。
大学を含め学校や塾では、教育のオンライン化が加速度的に進んでいっています。
日本国内においてはその対応に追われている機関がたくさんあると思いますが、欧米・中国・韓国などのIT先進国と呼ばれる諸外国ではオンラインと呼ばれるシステムはすでに始まっており、日本よりも圧倒的に進んでいます。
アメリカのアリゾナ州にあるフェニックス大学をはじめとしたいくつかの大学では数十年前から、完全にオンライン化されたシラバスがあり、すべてオンラインで完結してマスターなどの学位をとることが可能です。
国内においても角川ドワンゴさんが運営しているN高等学校といわれるネットの高校においては、年に5回だけ通学しそれ以外はすべてオンラインで授業を受けられる仕組みを持っています。
これは企業においても同様であり、このコロナの状況下で研修の形は変わっていくと考えられます。
またリモート化を進めるにはそれなりにITの知識が必要となってくるので、IT人財が結果的に増えスキルアップにつながってきます。
教育に限らず、リモート化・オンライン化は実務においても中心となってくるのではないでしょうか。
実際、従来の対面で会って営業するというセールスの形から、リモートで完結するようなシステムへと動いてきています。
オンラインで相談して、オンラインで契約をいただくというスキームも、沢山でてきています。
オンライン、オンデマンドというものを駆使して、できる限り機会損失というものを減らしていくことが必要不可欠な時代になってきているといえます。
つまりこの研修育成システムの見直しと、このコロナ危機の中生まれた時間を使っていろいろなシステムを構築していくことが重要です。
その前提として、オンライン・オンデマンドに対応する、教育のデジタルトランスフォーメーションを進めていきましょう。
アフターコロナに加速する研修のカタチ!
まず重要なのが、バージョン1のすでになにかしらの座学や集合型研修が会社の中で仕組みとして活用できているかどうか、バージョン2の階層別・集合型研修の実施、OJTの実施ができているかどうかということです。
企業研修において必ず実装されていかなければならないコンテンツです。
その先に・・・
※ セミナーの講演録と当日使用したテキストをダウンロードいただけます。