◆開催日時:2020年4月15日(水)
◆講師:船井総合研究所 田井 哲弥
◆演題:「コロナウイルス対応!非常時にこそ取り組む組織作りオンラインセミナー」
組織内で起こっていること―経営者の心理
まず非常時、コロナウイルスによる緊急事態宣言が出ておりますが、その最中に会社組織内で起こっていることを共有させていただきます。
それでは経営者の心理からなのですが、新規事業、新規出店、仕掛け面といったところがトーンダウンしてきているなど自粛しているという状況でございます。
皆さんそうだと思いますが、一部業種、例えば食品スーパーとか一部の通販が強い食品メーカとか伸びている業種も多少ありますが、ほとんどの業界で急激な売り上げダウンということが起こっておりまして、そこの対策に追われているところです。
客数の減少とか、最近ニュースにも出ていますが臨時休業ということが繁華街など都市部で起こってきているというところでございます。
それから赤字を最小化するということに上記の売り上げダウンからなってきておりまして、例えば人件費、家賃、在庫をどうするかとかそのあたりの経費が代表的な部分でございますが、そこをいかに最小にとどめられるかということが今、求められているということです。
そしてコロナ終息後の体制復活をどうするかというところで、今回このセミナーの主題でもありますが、人材です。
財産と呼べるような、育ってきている人材の流出をいかに防止していくかということが求
められているということです。
行なっていくこととしては、シンプルに皆さんも既に取り組まれていると思いますが、従業員の方々のためにも短期の組織としての対策をスピーディーに実施していくことです。
それに加えて、短期の部分が落ち着いてきたら中長期的な内部環境整備というところにも着手していただきたいということで記載しております。
つまり、やめることをまずは明確にします。
そのうえで続けていくものと、こんなご時世だからこそチャンスがある部分もございますので新たに取り入れることというのを決めていっていただけますと幸いでございます。
組織内で起こっていること―従業員の心理
続きまして、従業員の方々の心理ということで逆サイドからも見ていきたいと思います。
リモートワークが初めてでモチベーションが上がらない、こちらは実際に私ども船井総研の社員も普段は出張をたくさんしていますが、今は在宅とかリモートワークというものが中心で、最近やっと慣れてきたというところですけれども、初めてだとなかなかモチベーションを維持していくことが簡単ではないということはあります。
それから、店舗ビジネスなどサービス業系の方々でも臨時休業ということが5 月6 日まであるとすれば、休みになって家で仕事ができる方はまだいいと思いますが、何も仕事をすることがない方は暇を多く持て余すという状況です。
今そのような中、不安になってくることが雇用を維持してもらえるのかという部分や、いつまで給料が出るかというところと足元いくら頂けるかということ、夏季賞与を控えているとすれば賞与はどうなるかです。
このあたりが不安になってきているというところでございます。
こういった在宅とかリモートワークの方々もいらっしゃるのですけれども、今でも現場に出られている方もいらっしゃるので、そういった方々は業績8 割ダウンとか5 割ダウンということが普通に聞こえるご時世になっておりますが、そのような中でも予算がございますのでプレッシャーがあります。
加えて暇すぎるためなかなか維持していくことが大変だというギャップに悩んでいるというところです。
そういったことの結果、短期目線、環境依存型、他責です。
つまり、周りのせいにしてしまうといった傾向になってしまい不安になりがちといったこのような事情をしっかり加味したうえで、今、会社として用意できることは何かという整備と決めたことの発信を先ほどの話と同様に瞬時に進めていただきたいということです。
組織力とは―会社が持続的に成長をするためには「組織力」が大事
それではまず、大前提として組織とはという話から内容に入らせていただきます。
組織力というところです。船井総研のHRD 支援部で定義しているところでいきますと、組織力=戦略遂行力と事業運営力と定義しております。
会社が持続的に成長をしていくためには組織力が大事だと申し上げております。
事業運営力を高めるためには長所進展です。
従業員の方々の長所を見出して生かしていくという思想に基づく従業員とトップの認識ギャップについてここをしっかり把握します。
そうすることで本来目指すべき組織、5 年後こういう組織図にしたいと思っていたところに向けて明確な打ち手を実施することが重要でございます。
そのためにまずは、従業員心理を経営者の皆さんとか幹部の皆さんとしては正確に把握することが大事ということです。
ちなみによく申し上げていることですが、事業とかビジネスモデルとかプロダクトがいかに優れていても、これをしっかり売ってくる人や運営してくれている現場の方々を事業運営力と総称します。
ここが高くなってこないと・・・
※ セミナーの講演録と当日使用したテキストをダウンロードいただけます。